「……うむ、いやはや参ったねこりゃ」
カトヴァーナ帝国においての最後の帝国元帥、そして後の世に「
彼がそうなるのも無理は無い。帝国陸軍元帥としてそして
「まぁ首はまだ繋がっているらしいし地獄ではないのかな」
ふと首に手をやって呟く。
ーー我ながら処刑方法にギロチンを採用して良かった。それもあんな清々しい雲一つない空を眺めながらなんて、僕にしてはいい終わりだった。数分ほど痛みを保ったまま死ぬよりかはマシだし。
青年の最後の記憶は処刑台に仰向けで横たわる自分自身と、苦楽を共にした仲間の悲痛な叫びだ。自身が助かる方法はいくらでもあった。だが彼は何もしなかった、だから彼は想った、残していく彼女がどうか幸せになるようにと……。
「それにしても高度育成高等学校……ね。政府公認のそれも全寮制と来たか。キオカではないんだろうけれどそれにしても全くもって意味がわからないな、地獄行きのパンフレットはこれよりももっと説明を付け加えてくれると嬉しいんだけど」
何故か持っていたカバンを広げると筆記用具の類とパンフレットしか入っていなかった。彼の母国語である帝国語ではないその文字は読むことは出来ても言葉の意味は分からない。しかしながらかろうじてここが学校であることと全寮制ということは分かった。
ーーこれが学校ね。学校というよりはひとつの都市に近い広さだけれど
目に見えるの校舎らしき建物、その手前には門がありまだその戸は閉まりきったままだ。まだ朝日も上がっていないのだから仕方がないのかもしれない。
「なるほどなるほど……つまりこれは」
そうつぶやくと、迷いのない足取りで校門へと向かった。歩く度に、未知が訪れる。コンクリート、街灯、車などどれもイクタの時代にはなかった物ばかりである。しかしこんな時だからこそ、彼にはやるべきことが明確に分かっていた。
『この物語は彼……イクタ・ソロークが他に類を見ないその頭脳を駆使し、実力主義の学校で頭角を現していく物語である。現に死んで転生してきたばかりだというのに現状を理解しもう行動を……え?』
「いやぁ、
うーん、まぁ少し地面が硬いけどカバンを枕にすれば寝れない事は無いか……………あ、ということでおやすみ」
「あ、うんはい」
そうして門を開けに来た、守衛にそう告げ門の横でイクタ・ソロークは眠りについた。
『訂正しよう。あらゆる英雄にも一時の休息は必要であると……』