真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(鴨志田卓)
俺サマは鴨志田卓。
大破壊前は高校で体育教師をしていた。
そしてその前はオリンピックに出たバレー選手だった。
……まあ、大破壊が起きる3年前に、学校をクビになったんだが。
強姦罪で逮捕されたせいで。
あれは本当に納得がいかなかった。
鈴井のやつ、許さん!
散々、抱いてやった後に
「強姦被害にあったなんて言ったら、お前、一生結婚できなくなるからな?」
って、アイツの若い身体を弄りながら耳元で囁いてやったのに、アイツは俺サマの話を聞いてなかったのか!?
男は処女でない女はよほど幼稚でない限り、気にしないかもしれないが、レイプ被害に遭った女は別。
レイプに遭った女は心が壊れ、まともに妻や恋人の役割を果たせなくなる。
それを男は知ってるから、知られた時点でお前は終わりだ。
絶対に誰にも愛されない。一生独り身で過ごすんだ。
そう、教え込んでやったのに!
アイツ、泣きながら頷いていたじゃないか!
なのに
「私、鴨志田先生にレイプされました」
体育教官室に呼び出して、思う存分犯し抜いてやった翌日!
あいつ、警察に駆け込んで、ハラの中の精子まで採取させてたらしくて。
俺サマは警察に捕まることになった!
馬鹿な! 俺サマは鴨志田だぞ!? 金メダリストだ!
だが、女の言う事に間違いはないなどという、警察の異常な証言偏重で、俺は有罪になった。
何故だ! これは冤罪だ!
裁判になって、出た判決は懲役5年。俺サマは泣いた。
何故だ……鈴井はイったんだ。イったということは、和姦のはずじゃないか……!
なんという理不尽。
それに……
俺サマは金メダリストなのに。俺サマが積み上げたものが全て壊れてしまった……。
だが。
刑務所の中で、俺サマは大破壊を迎え。
懲役で東京に居なかったせいで、俺サマは死なずに済んだ。
……ひょっとしたらラッキーだったのかもしれない。
それに関しては、今はそう思っている。
……だが、鈴井は許さん!
高巻と一緒に、今度会ったら絶対に妊娠するまで犯し抜いてやる!
そう思い、必死で東京に戻って来た。
そこで色々彷徨ったんだが。
……もう、いいかなと思っている。
復讐は。
復讐は何も生まない。
俺サマはそれに気づいたんだ。
ヒランヤちょうだい! ヒランヤくれたらおじさんのお願いを赤おじさんに伝えてあげる!
……あの金髪のガキはそう言っていた。
新宿まで行くのはちと骨だったよ。
途中で、悪魔に出会いそうにもなったし、自衛隊基地から抜け出してきた戦略ロボに追いかけられもした。
でも、この鍛え上げた肉体で、なんとか乗り切ったんだ。
この街の市民権を赤伯爵から貰えたら、ここで俺サマはやり直すんだ。
俺サマの人生はこれから……
そう思いつつ、伯爵たちが住んでいるエリアに俺サマは足を踏み入れた。
「よくいらっしゃいました。お嬢様があなたをお待ちしております」
タキシード姿の秘書の男が、俺サマにそう挨拶をした。
丁寧な対応だ。姿勢から腰の折り方まで一流を感じた。
ああ、はやくここの住人になりたいぜ。
ここの住人になれば。また上物の女と知り合いにもなれるはずだ。
……そういえば。
さっきディスコで会った、佐上とかいう夫婦の嫁。
あれはいい女だったな。
女子高生ばかり食べてきた俺サマだが、あれはそそった。
あの知的な顔。
あれは相当できる女だ。
そんな女が、嫁。
見た瞬間、頭の中で全裸にして5回くらい妊娠させて全部出産させた。
途中悪阻で吐いてるところや、出産の瞬間の表情を想像して勃起してまったよ。
フフッ。
あのレベルの女、六本木にいるかなぁ……?
なんて、今後のことを考えていると。
『アリスの部屋』
そう、書かれた大扉の前まで来てしまった。
アリス。
この街の支配者の赤伯爵、黒男爵の愛娘だ。
まあ、絶対に実子じゃないのは明らかだが。
男同士の間に子供はできんし。
ノックした。
すると
「入っていいよー」
子供の明るい声がした。
扉を開けて、入室する。
「アリスちゃん、頼まれていたものを買って来たよ!!」
俺サマはヒランヤを懐から出しながら、そう、できるだけにこやかに話しかけた。
すると
「わーい! 私嬉しい! おじさん大好き!」
お嬢様っぽいフリルのついた青い服を身に着けた、長い金髪のガキ……アリスが駆け寄ってきて、俺からヒランヤを受け取った。
……どう見ても、外国人のガキである。
顔立ちは愛らしく、整ってるんだが。
目の色は青いし、肌は白い。
これは白人の子だ。
喋ってるのは日本語のみだが。
「ありがとうおじさん」
アリスはそう言って笑った。
俺サマは微笑み返す。
すると
「ねぇねぇおじさん、もひとつお願いがあるのー」
ニコニコしながらアリスはそう言う。
俺サマはまんざらでもない。
「なんだい?」
すると、ガキは言った。
「あのねーおじさん……死んでくれる?」
ニコニコしたままだ。
一体、どういうことなのか?
困惑した俺サマは
「……え?」
と、言ってしまった。
すると
「死んでくれる?」
笑顔でもう一回、言ってきた。
……今の時代、それは冗談でも言うべきじゃない。
簡単にそうなる時代だから
だから、俺サマはこう言った。
「それは嫌だ」
すると
アリスは顔をくしゃくしゃにして泣き出した。
号泣だ。
「私の言うこと聞いてくれないんだー!」
両手を目に当てて、大声で泣く。
「ウェーン! 酷いよー! 酷いよー! 赤おじさん聞いてよー! この性犯罪者、酷いんだよー!」
……え?
なんかこちらが悪いみたいな口調で非難される。
意味が分からない。
俺サマ、何か悪いことしたか?
まるで、鈴井にレイプ犯として告発されたときみたい……いや、それ以上だった。
「死ねばずっと一緒にいられるのに! お友達なら一緒にいるべきでしょ! 赤おじさんー!」
すると、奥から
「おやおやアリス、どうしたんだ?」
赤いタキシードを身に着けた、ちょい太めのおっさんがやってきた。
これが赤伯爵……!
俺サマは、心臓が凍るような危機感を覚えた。
アリスを泣かせたと知られれば、俺サマはここに居られなくなるかもしれない。
それは絶対に避けないといけない出来事……。
するとアリスは
ててててと赤伯爵の傍に近づき
「この性犯罪者がね、私がね、死んでねって言ったのにね、死んでくれないの」
俺サマを指差して、続ける。
「この性犯罪者とずっと一緒にいたいのにね、だからお願いしたのにー!」
泣きじゃくりながら訴える。
赤伯爵はそれを黙って聞いていて
やがて
うんうん頷きながら
「そうかそうか、よしよし……」
俺サマの方を見て
「じゃあおじさんが」
ピキッ、パキッ
……乾いた木の枝が折れるような音がした。
何だ……?
何が起きている……?
「アリスの願いを叶えてあげよう」
次の瞬間。
赤伯爵の身体がみるみる膨張し、別のものに変わっていく。
それは……
真っ赤な皮膚と恐竜の背びれのような翼を持つ、巨大な姿。体長は4メートルを超えている。
顔はかろうじて人間らしい。だけど身体は、どちらかと言うと恐竜が進化して直立歩行の知的生物になったような。
そんな感じの、ごつごつの異形。
「……アリスの友達になれることを光栄に思うがいい」
そいつは……
そう言って、俺サマにその鉤爪のついた巨大な腕を振り上げて、振り下ろしてきた……
この世界線の鴨志田は酷すぎるので、〇んでもいいよね。