真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(真月)
結局夫は私を抱っこしたまま、階段を17階全部登り切った。
……こういうとき、ドキドキしてしまう。
半分以上、恥ずかしくて。
こんな姿、他人に見られたくないんだけど。
私は今、ひとりの身体じゃないかもしれない。
言われてみると、そうなんだよね。
それに……
母親の立場なんだから、夫のこういう気遣いを「恥ずかしいから」で拒否するのは良くないんじゃないのか。
そういう思いが働いて、拒否できなかった。
「さて、メインコンピュータールームはどこだろう?」
私を降ろしながら。
夫は、かなりの重労働だったはずなのに、平気な顔をしていた。
……格闘技で要求される筋肉と、こういうときに使う筋肉って違う気がするんだけど。
この人の場合、どうなるんだろうか?
「確か、最上階にあるのは……」
大会議室、総合指揮所、道場、音楽室……。
この4つだけだったはず。表示されているのは。
表示されていない5つ目の部屋。
探すのはそれ。
「まあ、探そう。あると思うし」
特別に探さないと見つからないなら、スティーブンさんが何か言ってるはずなんだよね。
だから、探せば見つかるはず。
そう言って歩き出す夫。
ついていく私。
階段を出て、すぐに
大会議室
という部屋を発見。
一応、確認をするためにドアを開けた。
……かなりだだっ広い部屋に、長机が数多く並べられている。
確かにこれは、会議室だ……
……で、ここは多分違うよね。
そう、私は思ったから。
「忍はここ、どう思う?」
夫の意見も聞いておく。
すると。
「……ここは違うんじゃないか?」
同意見。
なので
バタン。
……次に行くことにした。
その後、音楽室を確認し、到底メインコンピュータールームと関係なさそう、という意見で一致したので閉じて。
総合指揮所
そのドアの前。
……なんとなくだけど、ここは関係あるのでは?
そんな予感があった。
ホント、ただの勘。
根拠があったわけじゃないケド
で。
ドアノブに手を掛け……
ゆっくり回し
ドアを開いた。
そして、中を見たとき。
私は驚いた。
人がいたからだ。
それも2人。
「ん? 誰や?」
一人はおばさんくさい眼鏡を掛けた中年男性。
ただ、体格はあまり良くない。
ウチの夫と比べると申し訳ないけど、モヤシさんだ。
髪型はおかっぱ。そしてその顔は鼻が特徴的に……大きかった。
その服装は、なんだか中世の芸術家を思わせる、フリルがついた上等なモノ。
そしてもう一人は
「ここは天才ドクター・スリル様の研究室であります」
金髪の少女だ。
金髪のショートヘア。
アクセサリーとして、頭にチェック模様のカチューシャをつけている。
で。
金髪なのに、瞳が赤かった。
そして顔はわりとカワイイ。清純派って感じだった。
体型は普通で、目を引くところはなかったんだけど。
黒い女学生の制服を身に着けていた。
高校生っぽいやつだ。首元に、赤いリボンがついていることが特徴的だった。
そして。
制服に合わせるみたいに、制服と同色の黒い翼を、背中に生やしていた。
「勝手に入るなであります! 出ていくであります!」
「そやでぇ! アイギスの言う通りや! ワテの研究室は観光スポットちゃうねんでぇ!?」
総合指揮所。
そこには二人の人が居て。
片方の中年男性は部屋のど真ん中で、椅子に座ったまま膝の上に置いたノートパソコンのキーボードを叩いてて。
そしてその傍に控えてたもう一人の少女が、こっちに気が付き、出て行けと指を突き付けてくる。
……これは何なの?
一体何ギスなんだ……?