真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(真月)
総合指揮所。
そこはパソコンの部屋でもあった。
パソコンがいっぱいある。
あれ……ここかな?
別に5つ目の部屋で、メインコンピュータールームって名前の部屋があるのかなぁ?
それに関する手掛かりが見つからないかなーと。
そんな思いを抱えながら部屋の中を見てきたけど。
そうじゃなくて、そもそも全然別の名前の部屋だったのか。
……ちょっとここ、調べたいなぁ。
そう思ったので
「すみません。ちょっとこの部屋を調べさせてもらっていいですか?」
言った。
すると
「何でや? それを許可して、ワテになんの得がある?」
……拒否されてしまった。
う~む。
「ドクターの研究を邪魔するなであります!」
即刻退去を命じるであります!
そう、あの羽根の生えた女の子が言った。
……あの子、何なのかな?
人間には見えないけど、悪魔ってわけでもなさそうだし……。
(悪魔が高校生の制服を着るかって話だからね)
「ごめんなさい。私たちもやむを得ない事情があってここに来てるんですよ」
まあ、私としてはひたすら頼み込むしかない。
こういう場面で力で解決するのは間違っている。
頭を下げてお願いする。
見ると、隣で夫もお願いをしてくれていた。
「お礼にお金をお支払いすればいいのでしょうか?」
思いつく限りの提案。
さすがに私の身体を要求されたら拒否するけど、それ以外ならなるべく払うつもりだった。
すると
「兄ちゃん」
あの眼鏡の中年男性が、忍に声を掛けてきた。
忍は「何でしょうか?」と答える。
で、次の瞬間。
中年男性が夫に言った言葉に、私は衝撃を受けた。
「エエ身体しとるのぉ」
なん……だと!
血の気が引いていく。
だ、ダメだ!
それはダメだ!
「彼、私の夫です!」
全力で主張をする。
お願いですから私から彼を奪い取って玩具にしようとしないでください!
そう、青くなって主張していると。
「……何か勘違いしとるん?」
怪訝な顔でそう言われた。
いや、だって……
「武術やっとる人間に見えたんや。だから言うたの」
中年男性の名前はドクター・スリルって言った。
正式に話を始める前に改めて自己紹介を受けたんだ。
そして、女の子の名前はアイギス。
正式名称はガルガンチュア・アイギス。
人間の心を持つに至った機械人形の少女を素体に作った「造魔」という人工悪魔だそうで。
ドクター・スリルさんはその造魔の研究者らしい。
「ドクターは私のために、武術をインストールする方法を模索してくださってるのであります」
で。
ドクター・スリルは今、自分の作品であるアイギスに武術を教え込みたいらしい。
でも、彼は武術の経験者では無いから、知識を調べてもポイントがどうしても理解できなくて。
「はっきり言って詰んどるんや。困ったもんやでホンマ」
なるほど……
とりあえず、ウホッやら、アーッではないと理解できたので、一安心。
まあ、それは置いておいて。
「素手の格闘術を習得したいんですか?」
まずそれよ。
夫の流儀は空手だから。
夫の言葉に、ドクター・スリルは
「いや、出来れば剣が良いな。良い合体剣あんねん。夢想正宗」
剣……
剣か……
「ねぇアナタ」
ここで私は、ドクター・スリルの興味を惹くために、アナタ呼びで忍に呼びかける。
夫婦間で当たり前のように共有している情報を演出して、情報の信頼性を上げるために。
「空手は刀持った侍に素手で勝つために生まれた武術、っていつも言ってたわよね」
「うん」
軽く答えてくれる。
良い返事かも。
「じゃあさ」
指をピンと立てて、こう続ける。
「……アイギスに剣術の指導をすることは?」
……この人、よく言ってたもん。
稽古の一環で、剣術家の人を家に呼んで、戦わせてもらったことがこれまでにあるって。
だからさ
「……剣術の指導かー……出来るかなぁ? 一応、どういうものかを理解しないと相手にできないから勉強はしたけどさー」
腕を組んで悩みだす。
……やっぱ悩んじゃう?
ちょっとだけそれは考えてたけど。彼、真面目だし。
でも、やがて踏ん切りがついたのか
「……分かった。俺に分かる範囲でいいなら教えるよ。ドクター・スリルさん、そんなだけど、いい?」
やる気になってくれた。
そして
「ワテだと教えることがまずでけへんから、それ以前の問題やねん。やってくれるんやったら、この部屋を調べさせたってもエエで」
ドクター・スリルから色々な許可が出た。
よっしゃ!
この世界線のアイギスは造魔です。