真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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指導を終わって


07:メインコンピューターの真実

★★★(真月)

 

 

「サイクロプスを一人で斬り捨てたんかい! エエやんけそれ! 充分やわ!」

 

 結果報告を聞いたドクター・スリルも仕上がりに満足な様だった。

 その隣でアイギスがドヤ顔をしている。

 

「ただの人型戦車の時代の私より、バージョンアップしてるであります」

 

 高校生風の制服姿で。

 腰に夢想正宗をぶら下げて、休めの姿勢。

 気分はもう軍人、なのかな?

 

 まぁ、元々自衛隊所属だったって言ってたし。

 軍人みたいなもんだよね。

 

「……生徒としてもアイギスさんはとても優秀でした。それがあったから、俺の剣術の知識を僅か2日で伝授できたんです」

 

 で、指導者の役目を務めてくれた夫が、生徒としてのアイギスをそう評価した。

 

 うん。そうだよね。

 普通ありえないもの。

 

 僅か2日で剣術を実戦レベルの技量にまで引き上げるなんて。

 それが出来たのは、私の夫が優秀なのもあっただろうけど、アイギスの生徒としての優秀さが一番大きいと思う。

 

「約束通り調べてエエでこの部屋。あと……」

 

 言ってドクターは、自分の荷物が入ってると思しいトランクをごそごそやりはじめた。

 そして、出してきたのが……

 

 何か、変な人形。

 

 例えるなら、心臓をベースに人形を拵えたみたいな。

 色は緑がかった灰色。

 

 ……一体、これは何なんだろうか?

 

「これをやるわ。アンタも悪魔使いやねんし、多分役に立つで」

 

 いや、いただけるのは嬉しいんですが、これは一体……?

 

 そう、訊こうとした時だった。

 

「ドリー・カドモン。造魔の素やわ。これで造魔を作ったらエエ。アンタも」

 

 ……これが?

 思わずアイギスを見てしまう。

 

 ああいうのを作れちゃうの? それはちょっと、興味あるというかなんというか……!

 

「いやあ、これを他人にやってもエエ気になったのははじめてやわ。いっつも、サマナーに殴り込まれて暴力で奪われとったからなぁ」

 

 すごくニコニコ顔のスリルさん。

 おお……なんかプレミアな気がする。

 

「あ、ありがたくいただきたく思います! ありがとうございました!」

 

 思わぬプレゼントに、私はペコペコしてしまう。

 

 ……これは……とんでもないものをいただいてしまった!

 

 私は早速手帳とペンを取り出して

 

「早速ですが、造魔作りにおいて確認しておきたいポイントを! 例えば、造魔の意思は合体した悪魔由来なのかとか、合体を重ねた場合、どうなるんだとか」

 

 聞いとかないと。こういう専門知識は専門家がいるうちに!

 

 するとスリルさんは研究者としてまんざらでもなかったのか

 

「そうやなぁ。基本、最初に合体した悪魔が造魔の意思の……」

 

 ベラベラと知識を話してくれる。

 それを私は必死でメモした。

 

 そして、かなりメモが進んだときだった。

 

「真月」

 

 夫に呼ばれた。

 

「はぁい、何?」

 

 メモをしながら返事。

 すると

 

「何か怪しいものを見つけた。ちょっと来てくれないか?」

 

 ……んん?

 

 

 

「なぁに? 何を見つけたの?」

 

「これ」

 

 メモを切り上げて、スリルさんにちょっと断りを入れてから、夫の言う「怪しいもの」を見に行った。

 夫はコンピューター近くの金属製のボックスのようなものを開けていて、その中のものを見て欲しいようだ。

 

 中にあったもの。それは……

 

「な……怪しいだろ?」

 

 それは……数えきれないほど数多くのセガサターンだった。

 セガサターンの灰色の本体が、無数にコードで繋げられている。

 

 そして悉く、その本体には白いカートリッジ……パワーメモリーが挿入されている。

 

『そう。またの名をパワーメモリー』

 

 ここで、私の脳裏にスティーブンさんの言葉が蘇った。

 そういえばスティーブンさん、そんなことを言ってた……!

 

 知らなかった……!

 

 警視庁のメインコンピューターって、セガサターンの集合体だったんだ……!

 私たち国民には一切知らされていなかった衝撃の真実……!

 

 ……ということは、メモリーボードというのはパワーメモリ―のことだから、ここからコンピューター2台分、つまり2本選んで持ち帰れば任務達成なんだな。

 やった! これで仲魔のストックが増える!

 

 でも、その前に……

 

「忍」

 

「……何?」

 

 彼にも真実を伝えなきゃね。

 夫婦なんだし。

 

「……これが、警視庁のメインコンピューターの正体だったのよ」

 

 ……真実を聞いた夫は「ナ、ナンダッテー!」という顔をしていた。

 

 

 

 そんで。

 

「おお、警視庁のメインコンピューターにアクセスできたようだね」

 

 スリルさんたちと別れて銀座にやって来て。

 銀座のラグの店の周辺にある喫茶店を探したら、スティーブンさんがいて。

 回収して来たパワーメモリーを2つ、この人に差し出したら、そう言われた。

 

「……警視庁のメインコンピューターがセガサターンの集合体だっていうのには驚きました」

 

 それは私の正直な気持ち。

 

「それが大破壊が起きる前のセガの底力だったんだよ」

 

 そう言って、スティーブンさんは懐かしそうに眼を細めた。

 色々と思い出があるんだと思う。

 

 ……残酷な話。

 

「……ドリームキャストじゃないのは何でなの?」

 

 夫がそんな疑問を差し挟む。

 

「……ドリームキャストでパンツァードラグーンがプレイできるかい?」

 

「そういうことよ。残酷なようだけど」

 

 ドリームキャストではパンツァードラグーンがプレイできない。

 この重さ。

 

「かといって、国の主要機関のメインコンピューターにX-BOXを使用するわけにはいかないからね。苦渋の決断だったのさ」

 

「なるほど……外国産のハードで国の治安機関のメインコンピューターはまずいですもんね」

 

 大変なことが色々、あったんだなぁ。

 しみじみとしてしまう。

 

「……まぁ、とりあえず、仲魔のストックの数を増やしてあげよう」

 

 大破壊前のドラマの話は置いといて。

 本題に入ってもらった。

 

 スティーブンさんは、パワーメモリーを分解して中の部品を採取。

 それを私のコンピューターに組み込んでくれる。

 

 そして……

 

「……よし。これで仲間のストックがそれぞれ4つ増えた。私の作った悪魔召喚プログラムをより使いこなせるようになるだろう」

 

 スティーブンさんの、自信に満ちた言葉。

 

 4つ増えたという事は……

 今が最大10体なので……

 つまり、14体か。

 これは……多いな!

 

「ありがとうございます!」

 

 現在仲魔が10体いる状態なので、本当にありがたかった。

 私はペコペコと頭を下げ

 

(よぉし、見てろよ! 絶対に攻略してやるからね)

 

 ……東京攻略の想いを強くした。




セガサターンを買わないとデビルサマナーもソウルハッカーズもプレイできない時代があったんです。
(これにて警視庁編は終了です)
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