真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(ホブゴブリンのサトウ)
2日前にダチのスドウが行方知れずになった。
ちょっと地下道に遊びに行くよと、出たっきり。
アイツ、どうしちまったんだ?
アイツは人間界に来てからずっとダチなんだ。
心配だ……。
俺たちホブゴブリンはゴブリン同様、オスしか生まれない種族。
だから人間界に来ることは、俺たちにとって子孫繁栄を意味する重要なバケーションなんだ。
どちらが先に子供を100人作るかで競争していたのに。
本当にどこに行ってしまったんだ……? アイツ……。
そして今日も俺は、ダチの姿と人間の女の子の姿を探して、地下道を全力疾走していた。
「うー、ダチか女の子」
キョロキョロしながら走り続けて
ふと見ると、地下道の隅に一人の若い女が三角座りで座っていた。
青いボディコンを身に着けた、短めの髪型の女だった。
目が赤くて、肌は青白い。
ウホッ、いい女……!
思わず見惚れていると、目の前のその女は……
ボディコンのスカートの中に手を入れ、座ったままゆっくりとその下着を脱ぎ始めたのだ……!
そして、言った。
「や……やりませんか?」
顔を赤らめながら。
そんなことを言われたら、答えはひとつだ。
「やりまーす!」
俺は女に飛び掛かった。
だが
「落ちろ!」
女が腕を振り上げた。
次の瞬間
カポッ
何かが降って来て、俺の頭に被さり。
俺は前が見えなくなった。
★★★(真月)
やはり妖精ホブゴブリンはこの手で釣るに限るわね。
フツコの特殊な魔法で生成された花瓶を頭に被って、前が見えなくなったホブゴブリンを見つめつつ、私たちは隠れていた物陰から出てきた。
「真月様、もうパンツを履いてもよろしいでしょうか?」
フツコの言葉。
ありがとうフツコ。
私の代わりにパンツを脱いでくれて。
「ありがとう。もういいわ」
そう労った。
フツコはその言葉を受け、立ち上がってもぞもぞとパンツを上げていく。
このあたりで妖精ってホブゴブリンしかいないから。
悪魔ナンパするのに多少ストレスがあるのよ。
彼ら、オスしか存在しない種族だから。
悪魔会話がかなり苦痛になるというか。
友好的で行くなら、だけど。
威圧的にやるならまぁ、なんとか。
「グボッ!」
ああ、夫が花瓶を被ったホブゴブリンに腹パンを入れてるわね。
……さあ、後は契約よ。
私は彼に近づいた。
「さあ、ここにサインを」
私は契約同意書を用意して、ホブゴブリンにそう言った。
すると
「誰がするかッ!」
えっと
「ぐはぁ!」
お尻に蹴りが入ったわね。
さて、何発目で契約成立するのかな?
……
やがて
「……最後にひとつだけ……聞かせてくれ」
「何かしら?」
ボコボコになるまで耐えたけど。
最終的に契約に同意してくれたホブゴブリンに、私は応えた。
「……ここにスドウというホブゴブリンは来なかったか?」
「スドウというホブゴブリン……?」
……そういえば、2日前に仲魔にしたホブゴブリンの真の名がそんなだったような。
「居たわね。仲魔にしたわ」
そう答えてあげると
「今、どこにいる!?」
どこって……
「もう、合体に回したけど」
小首を傾げながらそう答えると
「スドウー!!」
涙を流しながら、ホブゴブリンは絶叫する。
……あなたを仲魔に入れようとしてる時点でお察しじゃない。
何故そのくらいわからないかな?
……一人の悪魔使いが同時に同じ種類の悪魔を、仲魔にはできないのがルールなのに。
本作東京都内のターミナルが自由に使えない設定だからねぇ。
仕方ないね。同じ場所でのナンパが続くのは。