真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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催眠を行って、開かれた道


06:品川大聖堂

★★★(忍)

 

 

 品川大聖堂。

 この建物は大破壊前からある。

 メシア教が信者から巻き上げた大量のお布施を投入し、建造したんだ。

 建造に何年掛ったのか知らないが、かなりの建物だ。

 

 遠目には、ただのマンモスマンションに見えたんだけど……

 

 それが近づくにつれ、その巨大さが理解できるようになってくる。

 ……高さはあんまりないんだけど。4階建てだから。

 でも、幅がデカい。

 

 エリートだけとはいえ、エリートになれば居住が許可される建物なわけで。

 そんな建物が小さいわけ無いよな。

 

「……アンタの家、何階にあるの?」

 

「ええと、1階ですかね。メイガスは入居要件では最低ランクですし」

 

 そう言って、メイガスの松浦氏は答える。

 見た目は眼鏡の善良そうなアラフィフ男性だ。

 年齢相応で、髪の毛がちょっと薄くなってて、体型も多分崩れてる。

 どこにでもいるおじさんだ。

 

 だけど、メシア教徒。

 おそらく、昨日の処刑場で見たことに関しても

 

「それの何が問題が? 信仰成分不良で不倫という大罪を犯したんだから仕方ありませんよね?」

 

 そういう返答が返ってくる人間なんだ。

 大喜びはしなくても、あれが間違った行為であるとは欠片も思わない。

 そんな人。

 

 ……多分、こういうのは邪悪とは呼ばないんだよな。

 

 異質。

 

 これが一番正しい気がする。

 言葉は通じるが、おそらく会話はできない。

 そういう人たちだ。

 

「品川大聖堂って、電気の他に、水道もガスもあるんだよな?」

 

「ええ。大変助かっております」

 

 そう、感謝の籠った声で返答する彼。

 これは彼の本心に違いない。

 

「このご時世、水道とガスは本当にありがたいよな」

 

「ええ。……昔と違い、一般的ではありませんからね」

 

 こういう気持ちは共有できても、根本のところが分かり合えない。

 そのことがほんの少しだけ悲しかった。

 

 言ってる間に、品川大聖堂の入口が迫って来た。

 品川大聖堂は、入口でセキュリティチェックがあって

 

『ICカードの提示ヲお願いシマス』

 

 音声の案内に従い、鞄からICカードを取り出す松浦氏。

 

「ここから先にセキュリティチェックってあるの?」

 

 何気ない感じで、ボソっと聞く。

 

「いえ、無いですね。クルセイダーたちが住んでる区域に行くと、クルセイダー警護隊からの視線が厳しいくらいでしょうか?」

 

 あの人たち、自分が武闘派のエリートだから、何でも暴力的に進めようとするので。

 少し苦手ですね。

 

 機械にICカードを提示しながら、松浦氏は言った。

 

 なるほど……

 

 じゃあ、ここでお別れかな。

 

「ありがとう」

 

 礼を言って、お別れする。

 彼らは敵だけど、躊躇いなく巻き込んでいいとまでは言えないし、言いたくない。

 

「あら、もうよろしいので?」

 

 松浦氏はセキュリティを解除した姿勢で、戸惑っていた。

 

「ああ、ここまでで十分だ。あとは小石川さんの家に戻って、明日に備えてくれ」

 

 そう言って俺は手を振った。

 すると松浦氏は

 

「……分かりました。お気をつけて」

 

 彼も手を振って、帰っていった。

 

 

 

「……」

 

 さっきから真月は一言も喋っていない。

 そろそろ不味いだろうという判断だ。

 ……そろそろ、真月の顔を知ってる連中が大量にいるエリアに入るかもしれないから。

 

 だから、彼女は顏を隠し、発言も最小限にして俺の隣を歩いている。

 ……小石川家で貰って来たマスク……白色の、不織布マスクだ。

 それを装着し、加えて風邪を装うため、マフラーを巻いていた。

 

 ちなみにこれに関してもお金を置いてきたし、マフラーに関しては

 

「このマフラー、思い出の品なんかじゃないわね?」

 

 という質問まで入れたんだから。

 まぁ、几帳面だわな。

 

「クルセイダーは確か3階に住んでるんだよな」

 

 多くのテンプルナイトは大聖堂住まいじゃないらしいんだが。

 クルセイダーに選ばれると、3階に住めるそうで。

 

 そうすると

 

「クルセイダーロードにもなれば……」

 

 おそらく4階住まい。

 多分そう。

 

 そうでなければ、草薙の剣のような重大アイテムを渡されるわけが無い。

 だから4階に上がるのが当面の目的。

 

 その後のことは……

 

 昨日、相談したんだけど。

 

 まず、部屋を突きとめる。

 

 そして、鍵の種類を確かめる。

 

 これで、電子錠でなければこっちのものなんだよな。

 電子錠でなければ開けられるから。

 

 ……どうやってか?

 

 それは……

 

 ……また、マーラの力なんだけどな。

 

 マーラにはね……

 

 断面図の能力。

 念動力。

 

 この2つがあるのよ。

 

 断面図で鍵の内部構造を可視化して、内部で何が起きているのかを把握。

 そこで念動力を駆使し、鍵を外す。

 

 で……

 これが出来るのかどうか、昨日マーラ本人に確認したら

 

「そんなもん楽勝じゃわい!」

 

 自信満々で答えやがったよ。

 さすがはマーラ。とんでもない魔王だ。

 

 で、電子錠だった場合なんだけど。

 これはもう、決断するしかないと思う。

 

 鍵を壊して中に入るか。

 それとも諦めて戻って作戦を練り直すか。

 

 一応、小石川一家と、松浦氏の催眠は解いていない。

 実生活に問題が出てくる催眠暗示じゃないしな。

 単に「俺たちを何があっても疑うな」という内容なんだし。

 

 だから今はまず階段だ。

 階段を見つけて、先に進むのが最優先事項……

 

 

 

 そうして。

 無事、俺たちは3階のフロアに足を踏み入れることが出来た。

 3階の様子は、1階や2階と変わらない。

 上品な白色の壁に、清潔な黒タイルの廊下が続いている。

 

 えーと、4階の階段は……。

 俺はあたりを見回した。

 

 何で居住スペースなのに、階段がバラバラなんだ……?

 セキュリティの一環なのか……?

 

 などと、思いながら真月と一緒に並んで歩いていた。

 周りには、精悍な感じの人間が目立つ。

 

 ほぼ男だったが、中には女性も何人か混じってる。

 ……おそらく、こいつらは全員クルセイダーなんだろう。

 悪魔の情報を身体に組み込み、人間を辞めてしまった連中……。

 

 こいつら全員が襲ってきたら、まずいからな……

 いくら俺と真月で全力を出し尽くしても、まず勝てないだろう。

 それぐらい、物量に差がある気がする。

 

 まあ、とりあえず、行くか。

 

 そう思って、また足を踏み出したときだった。

 

「……待て。異教徒」

 

 いきなり、一番聞きたくない言葉が飛んで来た。

 俺たちの視界の外から。

 

 ……全身が凍り付いた。

 何故……バレたんだ?




すげぇぜエロゲ能力!
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