真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(忍)
え……?
何を考えているんだ?
俺は嫁さんの言ってることが分からなかった。
……ガイア教徒の幹部に何の用があるって言うんだ?
「なぁ、それはどういう……」
俺が真月にそう言おうとしたときだ。
「……忍。私さ、今後の打開策として、ガイア教徒と交渉してみようと思うんだ」
そう、真月が言ったんだ。
……え?
彼女は続けた。
「ガイア教徒は話が出来る人間が混じってる。どうしようもないクズも多量に居るけど」
そう、言い切った。
それは、言ってしまえば。
メシア教徒とは話し合いが出来ない。
そういうことの意思表示。
それは……
俺も、同感だった。
自らの規則から外れたからと、人間を惨たらしく殺して、それを見て愉しむ人種……
それを、異常だと思わない人種……。
無理だ。
話し合いなんてできるわけがない。
おそらく約束もできない。
あいつら、俺たち非メシアを動物か何かだと思ってる。
俺たちは動物と約束はしない。
同じように、あいつらは俺たちと約束しないだろう。
したとしても、嘘だ。
必要になったら、躊躇い無く破るだろう。
そんな奴らと話し合いなど、概念上ありえない。
でも……
正直、このガイア教徒の夫婦とは約束ができる気がする。
話し合いもできそうだ。
で、彼らは上層部と繋がりがある。
……ここがポイントなんだよ。
厳密に言えば話し合いの出来そうなメシア教徒が居なかったわけじゃない。
もしかしたら、渋谷のメシア教徒なら話し合いができるかもしれない。
でも、悲しいかな。彼らはメシア教徒としては上位層じゃない。下位だ。
だから、出来たとしても意味が無いんだ。悲しいことに。
その点、ガイア教徒にはまだ希望がある。
どうしようもなく邪悪な連中が混じってるのは理解しているけど。
だから、ガイア教徒の上層部に会ってみるべきという真月の意見は……
「そうだな。俺も同意見だ。彼らに会ってみよう」
……こうなる。
それを予見していたから、わざわざ彼女は「私」ではなく「私たち」という言い方をした。
……そこに俺は、彼女からの信頼を、そして愛を感じた気がした。
俺ならどうせ同じ結論に到達するだろうという信頼……。
そんな俺たちの決断を聞き
「そうか。助かる」
明は別に嬉しくもなさそうな調子でそう言った。
そして、歩き出す。
歩きながら
「そのルートだけど、上野に入る前に1度池袋を通る」
そう、説明してから、明は俺にこう言ったんだ。
「……池袋では、なるべく大人しくしててくれ。いいな? 絶対だぞ?」
……念を押すような言い方。
これは一体、どういうことなんだ?
今回で品川編終了。
次回から池袋編です。