真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(圭介)
テンプルナイトの詰め所を出るまでに、詰め所にいたテンプルナイトをほぼ全滅させた。
攻撃してくる奴らを片っ端から焼き払ったらそうなった。
だが、罪悪感は無い。
あんな人間のクズども、生きている資格はない。
そんなことよりミドリちゃんを救うんだ。
今のボクならそれができる。
バール信者。
奴らが住処にしているところ。
それは分かり切っている。
この街の住人の鬼門なんだから。
ボウリング場。
そこがバール信者のアジト。
これまでは避けていた場所に、堂々と正面から乗り込んでいく。
ダボダボローブを着た連中が沢山いる。
その服装は大破壊後にはよくある衣装なんだが。
バール信者は、ある特殊な武器を装備している。
それは爪だ。
シザーハンズを思わせる、鉄の爪を右手に装備している。
それがバール信者のトレードマークだった。
向こうがボクに気が付く。
そしてボクにこう問うた。
「……バエル様を信仰する者か?」
「信仰すると答えぬなら死を与える」
そんな門番と思しきバール信者2人を前にして、ボクは無言で近づいた。
「死を望むか。……承知」
向こうも近づいてくる。
分かった分かった。
「来い」
その宣言で、ボクの傍にヤマが出現する。
『裁く』
ヤマがそのたおやかな手をバール信者に差し向け。
そのままバール信者2名を発火させ、焼き払った。
「お前たちが攫った女の子を出せ」
「死ねえええええ!!」
爪を振り上げ、大挙して襲い掛かって来るバール信者。
話し合いなど通じるはずがない。
分かっていたから。
「ヤマ! 焼き払え」
『承知した』
ボクの頭上でヤマが舞う。
ボクの言葉で頭上に出現したヤマが、紅蓮の炎を撒き散らした。
「ウギャアアアアアア!!」
ハッキリ言って、戦いではなかった。
襲ってくる奴らを焼き払う作業。
その作業をただ続けていたら
そのうち、動く影が無くなった。
ミドリちゃん……!
この、ボウリング場の見える範囲には居ない。
レーンにも転がされてないし、受付にも姿が無い。
どこだ……?
奥か……?
ボクは奥を探すことにした。
特に、本来はスタッフしか入れない場所。
誰かを監禁するなら、そっちだろ……?
受付の後ろのドアを開けた。
廊下が続いている。
その先には、さらにドアが3つ。
どこだ……?
1つ目を開けた。
そこは物置だった。
埃を被った、用途が良く分からない道具類が放り込まれている。
ここじゃない。
閉じた。
そして2つ目。
開けた。
そのときに、ものすごい鉄の臭いがした。
……ゾッとした。
電気は……?
暗かったのでスイッチを探した。
壁を探ると……あった。
パチッ
パッと、電気がつく。
すると、部屋の中が明らかになった。
部屋の中は……以外に整理されていた。
散らかってなかった。
元々はロッカールームだったのだろうか?
スタッフの。
奥の壁に、人が居た。
壁にもたれかかる様に。
その人は眼鏡を掛けた女の子で。
涙を流した表情で
事切れていた。
喉を掻き切られていて、血を絞られたと予想できた。
出血量は少ない気がする。絞った血はどこかに持ち去ったのだろうか?
目を見開いたままだから、生きたまま切られたんだろうと思う。
……足が震えた。
こんなことになるなんて。
朝までは、普通に笑っていたのに。
……気が付いたら、泣いていた。
畜生……
……ちくしょう……!
……目が覚めた。
何時間くらい寝ていたんだろうか?
ボクは毛布を除けながら身を起こす。
……ひとりは寂しいな。
ふと、そう思うときがある。
寝て、起きたときは特に。
食事は……また缶詰でいいかな。
栄養バランスが気になるけど、なんか大丈夫な気がするんだよね。
……ダメかな?
『ダメだよ! ケースケは食事を舐めてるよ!』
……そんな風に叱ってくれたかもしれないな。
展望台には何もない。
なんとなくここを住処にしてしまったけど。
これで良かったのかも。
楽しいとか、休まるとか。
そういうの、もう要らないから。
昨日はヤマの目からの報告は無かった。
おそらく今日も無い。
多分明日も無いだろう。
報告が無いってことは、池袋の街で何も問題が起きて無いってことだ。
それは、良いこと。
……彼らのことをあまり信じてはいないが、街に自分たちの生活が脅かされるような異物が来たら、絶対にボクに報告に来る。そこは信じていた。
そう……。
メシア教徒やバール信者みたいな。
もう、あんなことは起きて欲しくない。
それだけが、現在のボクの望みだった。
かなり迷ったけど、こうした。
こうでないと色々不都合出るんで。
ミドリは嫌いでは無いんだけどね。