真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(真月)
「死体はどうなるの……」
訊くのだいぶ躊躇われたけど。
私は訊いてしまった。
あの全裸死体に成り果てた男性、あの後どうなるのか……?
「すぐに妖獣アツユ部隊が餌として喰いに来る」
……ああ、人肉大好きの悪魔を戦力として飼ってて。
そいつらのおやつになるのか。
アツユってあれだよね……中国の人食いモンスターだよね。
人面牛、ってのがざっくりした説明で通じるやつ。
「駆けつけたら数分で骨まで喰われて無くなる」
……なるほど。
死体を放置してると、疫病が発生する可能性あるからね。
死体処理は完璧なんだね。
「さて」
……だいぶ歩いて。
辿り着いてしまった。
『鬼女郎保育園』
……ここか。
ここなのか……。
ここで、夏子が前に出る。
勝手知ったる保育園というところか。
実態を知りたかったから、私もついて行った。
鬼女郎保育園。
見た感じはすごく綺麗で、広くて。
遊具も沢山あって。
最高の保育園に見えるんだけど。
「ああ、お待ちしておりました桃井様」
へこへこしながら、女性が出てきた。
普通の女性に見えるんだけど。
強いて違うところがあるとすれば、頭に鉢金を嵌めていることと、金属製のアンテナを2つ頭に立ててること。
そのアンテナがなんだか鬼の角みたいに見える。
だから「鬼女郎」なのかな。
服装は保母さん。
トレーナーにグレーのパンツ。そこにピンクのエプロン。
「夏美はどうでしたか?」
ニコー、と微笑みながら、夏子がそう保母さんに訊ねる。
その笑顔に保母さんは顏を引きつらせる。
「……ええ。とても元気で大人しく、賢い振る舞いでありましたよ……」
……この保育園、絶対に健全じゃ無いよなぁ。
保母さんにとって、夏子は一言で自分の首を飛ばせる権力者。
そんな権力者の子供を預からされる……。
これはホント、辛いと思う。
さっきからこの保母さん、夏子の機嫌を損ねないことばかり考えているのが、顔を見たらわかるもの。
……ここ、使うの辛いなぁ。
夏子はできるだけプレッシャーを与えないように、笑顔を欠かさないようにしてるんだろうけど。
それ、逆効果だと思うんだよねー。
「それでは、こちらです……」
鬼女郎保母さんに案内されて、施設内に足を踏み入れた。
中の様子はイメージ通りの保育園で。
板張りのフロア。
小さな子供用椅子。
そして積み木だとか粘土だとかの玩具。
そこで、粘土で遊んでる女の子がいた。
「夏美ー! 返るよー!」
夏子がそう呼び掛ける。
すると
「ママー!」
粘土をそのままで、夏子に駆け寄ろうとする。
あ、これは……
ちょっとまずい。
片づけをさせることを言わないといけない。
そのはず。
だけど
……ホラ、やっぱり。
保母さん、目が泳いでる。
注意するべきだと思っていても、言えないんだ。
殺されるかもしれないから。
「ちょっと待った!」
ここは私が出て行ってあげないと、保母さんが可哀想だと思った。
なので、私は夏美ちゃんの前に立ち塞がり。
粘土を指差して
「遊んだものを片付けましょう」
……と言ってあげた。
すると、気づいたのか
いそいそと戻って、粘土を粘土ばかりを入れた箱に戻して片付けて……
その上、手まで洗って来た。
……おお。
「よくできました」
言って、私は夏美ちゃんの頭を撫でた。
言ったことをやったんだから、褒めてあげないとね。
保育事故=族滅保育園。
保育士は命懸け!