真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(真月)
「ここがウチの家。まあ、リラックスしてくれたらいいから」
……おお。
すごく大きなマンションだ。
それが入らせてもらっての第一印象。
私たちの京都の家も、結構良いマンションなんだけど。
ここはそれ以上だった。
……聞けば、明氏はガイア教の最高幹部の13人に名を連ねる男性なので。
その地位にいる人間は、これだけの待遇が当然のように与えられるんだってさ。
うーん、特権階級……!
「……しばらく家を空けてたから、埃が積もってたらカンベンな」
明氏が家に入るときにそう告げてきた。
ああ……それを言ったら
ウチの家もそうだよね。
……生きて任務を完了させて帰宅できたら。
忍と一緒に大掃除しなきゃいけないね。
間取りは9LDKでトイレ浴室は当然別。玄関からの廊下が蛸足状に部屋に繋がっている。9部屋のうち和室が2部屋。
……すっごいマンションだな。
「和室使ってないからこの和室で寝てね」
夏子にそう言われた。
通された和室は10畳くらいある。広い……
私と夫で、部屋を見回して狼狽えていた。
ウチと生活環境が違うぞ、これは……
「あのさ」
去ろうとしている夏子に、私は言った。
「……何?」
振り返り、応えてくれた。
「……ここの掃除、どうしてるの? ……お手伝いさん?」
そこが気になった。
我が家は私と旦那で分担して掃除してるけど。
ここはどうしてるんだろう……?
すると
「専業主婦してたときは、全部私がしてたけど、最近はそうも言ってられなくなったから、お手伝いさんを雇おうかとウチの人と相談中かな」
腕を組んで、考えて。
そんな返答を私は彼女から貰った。
……ハ、ハイクラス!
それと。
仮面ライダーと主婦の両立はやっぱ難しいのか……!
★★★(圭介)
「和室使ってないからお前さんはここで寝てくれ」
家主の明氏に和室に通されて。
ここで泊まれと言われた。
……これは……
大破壊前でも……こんな部屋に通されたこと、ボクには無かった。
これはすごいな……
汚してしまったらどうしよう。
ドキドキしてくる。
「布団は押し入れにあるから。自分で出してくれると嬉しい」
そう言い残し、明氏は去っていった。
一人、残された。
そこで……
ふと、思ってしまった。
この場にミドリちゃんが生きていてくれたら、何を言ったのかな、って。
『すごいよ! ケースケ! こんな大きな部屋に泊まれるなんてすごいよね!』
……そんなことを言ったんだろうなぁ。
ホント……生きていてくれたら。
ボクはそんなもしもを想像して。
……ふと、酷く寂しくなった。
★★★(夏子)
夕飯の準備に入ったんだけど。
公務員夫婦の奥さんの方も手伝ってくれるということになった。
正直、料理の腕には自信があったんだけど。
……この人、出来る。
この人、見た目もレベル高いけど。
料理の腕も超レベル高い……!
完璧超人じゃん!
私は戦慄した。
「……手際がすごく良いね」
そう、思わず言ってしまうと。
「まあ、母に仕込まれたから」
高校のときには中華料理のメジャーどころはイチから作れるようになってた、って。
包丁で白菜を切りながら教えてくれた。
……話を聞いていくと。
どうもこの人、お金持ちの家の娘だったらしい。
……ああ。
なんとなく、納得。
きっとこの人、遺伝子エリートで、高度な教育が出来る家の子なんだな。
「……家族は今どこに?」
ちょっと聞きづらかったけど、訊いてみる。
すると
「……地元で、生きていてくれると嬉しいんだけどさ。大破壊から物理的に帰れなかったから分かんないんだ」
そう、ポツリといった感じで言ったんだ。どうも彼女ら夫婦は、大学で地方に出てるときに大破壊に遭って、そのまま地元に帰れなくなったらしい。
……そっか。
「家族構成は?」
「父母と、私。三人家族」
……あら。お金持ちなのに、一人っ子か。
金銭的に余裕あるから、きっときょうだいがいるはずだと思ってたのに。
「きょうだい居ないんだ?」
「……子供が出来にくい体質だったというか、多分生殖的な相性が良くなかったんじゃないかな。両親仲は良かったけど」
白菜を切り終わり、今度はしいたけの処理をはじめる。
石突を取り、残ったかさを切る。
「だからまあ、私は子供一杯欲しいかな。折角、夫婦揃って特殊な国家公務員にもなれたんだし」
……叶うといいね。
私はそう、心で付け加えた。
ヒロインの身の上話。