真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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重大決断のその後


08:私、ガイア教徒になりました!

★★★(真月)

 

 

「で、それはもういいわ。もうひとつの話」

 

 すっかり頭を切り替えたのか。

 橘千晶が私の方を見て、またあの話を再開する。

 

 私のガイア教徒の幹部就任の話を。

 

 この話だけど、ハッキリ言ってそれとは別の次元でこっちの要求を吞ませたから、お断りします、でも約束の反故にはならないと思う。

 だけど……

 

 組織としてガイア教徒を活用するんだからね。

 

 私も仲間になるべきだと思う。

 任務の成功を第一に考えるなら。

 

 だから……

 

「私のガイア教徒入りの話? もちろん良いわよ。約束だしね」

 

 約束、というところを強調。

 彼らには法律は通じなくても、義理人情、仁義はあることを信じたい。

 悪党には悪党の仁義があるって言うし。

 

「あら、こっちは断る可能性を考えてたのに、しないのね。感心だわ」

 

 橘千晶がそう意外そうに言う。

 まあ、それは考えるよね。

 すでに成功報酬で東京割譲の約束を取り付けているんだから。

 それがあるから入信良いだろという話に持っていく可能性は考える。

 でも、だからこそね。

 

 ここは入信しないといけないんだよ。

 

「席はここでいいの?」

 

 空いてる席に歩み寄り、椅子の背に手を掛けながら。

 

 すると

 

「そこは桃井さんの席」

 

 ……明氏のか。

 とすると、こっちかな……

 

 もうひとつの空席に近づき、私はその席に着く。

 

「ガイア教徒に入信の儀式って無いの?」

 

 席に着き、ゆったりと座りながら。

 私はそれを聞いた。

 

 すると

 

「入信に関しては、無いな。自分がガイア教徒だと思った瞬間からそいつはガイア教徒だ」

 

 神取とかいう強者男性風の人が私に教えてくれた。

 なるほど……すっごい自由。

 

「そゆこと。今日からあなたはガイア教徒。私たちの仲間」

 

 そう言ってる橘千晶は妙に嬉しそう。

 ……ひょっとして気に入られたのかな?

 

 ……嫌いな人に気に入られてもなぁ。

 

「なるほど……私もガイア教徒になってしまったのね……」

 

 ポツリ、という感じでそう復唱した。

 そして、続ける。

 

「そして同時に仏教徒……」

 

 それを口にしたとき。

 

 ざわっ、と空気が鳴った気がする。

 

「あんど、神道の氏子……」

 

「ふざけてますか! そんなことが認められるわけ無いでございます!」

 

 私の発言に、13人の1人の、外国人男性みたいな人が食って掛かって来た。

 自分の席を立ち、こっちに近づいてくる。

 私の発言に噛みつきそうだなーと、内心思ってた。

 この人。

 

 その人……多分、アメリカ人かなぁ? 在日米軍の成れの果てなんだろうか?

 軍服着てるしさ。

 肌の色は黒め……だけど、黒人じゃない。

 おそらく、ヒスパニック。スペイン系の人だな。

 

 髪の毛はチリチリ。

 顔つきは結構イケてる。

 外国人は無条件でカッコイイとか思ってる女は多いけど、この人はそうじゃなくて本当にハンサム。

 

「……お名前は?」

 

 まあ、これから仲間になるわけだし。

 名前は聞いておかないと。

 

 すると

 

「私はヒメネス。申し訳ないがお前はおかしい。どうして宗教を3つも信仰できる。その思考、ウルトラやばい。病院で診てもらってこい」

 

 表情で分かるけど、お前は正気か!? って言われてるんだろうな。

 本気で。

 

 ……うーん。

 日本人なら宗教を同時に何個も信仰するの当たり前なんだけど。

 その辺、外国人には異様に聞こえるのかぁ。

 

 どう答えたものか……

 

 すると、クスクス笑いが聞こえてきて。

 

 見ると、私以外の女性で、橘千晶以外のもう1人。

 髪の毛のものすごく短い女性が笑ってた。

 どのくらい短いかというと、女性らしさをぎりぎり損なわない最低ラインの短さ。

 口元のほくろが色っぽく思うけど、その髪型は攻めてるなぁ。

 身長はかなり高い。

 男性並み。

 でも美人。ザ・大人の女って感じ。

 服はなんか、革で作った黒のラバースーツみたいなのを着てる。

 

「ごめんなさいね。彼は日本語に不慣れなのよ。変でしょ? あと、日本人の常識にも疎いところあるし」

 

 うん。確かに変な日本語。

 外国人なら仕方ないかなと思ったんだけど。

 

「はい。まぁ、世界的に見て複数宗教を同時に信仰する民族って多分いないだろうから、異様に映ってもしょうがないですよね」

 

 ……この人の名前は……

 

「私は百合子。よろしくね、佐上真月さん」

 

 ……名字は? と思ったけど。

 そういえばガラ吉さんが「本名嫌いだから今日から仇名を本名にする」って言ってたのを思い出し。

 この人も同類なのかな、と思ったのでそれ以上聞かなかった。

 

「ええ、こちらこそよろしくお願いします」

 

 頭を下げた。

 で、ヒメネスさんに

 

「そういうわけなの。ヒメネスさん、怒ってるのはあなただけなんだな。日本では普通にやられてることだから、別に常識外れじゃないのよ」

 

 目を見て、はっきり言い切る。

 続けて

 

「それにガイア教は自由な宗教なんだから、同時信仰くらい認めるべきでは? 日本ですら認めてきたことなんだし」

 

 そこまで言うと、彼は周りを見回して……

 私の言ってることを理解したみたい。

 

 そして

 

「……確かに皆納得してるみたい。参りましたわ……日本の文化はウルトラ変だぜ」

 

 やれやれ、といったふうに頭を振って、自分の席に戻っていった。

 ほっ、良かった。

 

「なかなか胆力がある女性だな。それに知恵もある。まぁ、桃井君から話は聞いていたけど」

 

 また別方向から声が掛かる。

 今度の発言の主は、ものすごく穏やかな感じの男性。

 年齢は40代くらいだろうか?

 体型は普通。太ってない。

 襟の無い黒いシャツに、同色のスーツ。

 一見、こんな場所にいるべき人には見えないんだけど。

 この人はどういう理由でガイア教に入ったんだろうか?

 ちょっと、気になった。

 

「僕は橿原という。ガイア教では学校教育でもやってみようかなと思っているんだが、キミもひとつ嚙まないか?」

 

 なるほど、橿原さん。

 下の名前を名乗らないのは、何か理由があるんだろうな。

 

「ええ。時間が許すなら考えておきます」

 

 笑顔で頭を下げる。

 

 ……結構、幹部の人の名前を聞いたな……。

 あと、聞いてないのは……

 

 ……4人か。

 

 うち、1人はもう昨日の段階で名前は知ってるんだけど。

 

 足立透。

 元刑事で、東大出の秀才。

 服装に無頓着で、いつもヘラヘラしてる。

 でも本性はとても幼稚で、嫉妬深く、残酷。

 ターゲットにするなら誰が良いのかという質問で、返って来た答えがこの人。

 住所は聞いてるから、後でご訪問しますかね。準備してから。

 

 彼を除くと、残り3人。

 

 1人は、見るからに優秀な美青年。

 容姿だけでIQが200をオーバーしてそうなオーラを発している。

 ただ、なんか雰囲気が陰気。

 人によってはそれだけで「キモチワルイ」とか言う人がいるかもしれないな。

 顔はいいんだけどね。

 服は白づくめの詰襟みたいなものを着てる。ちょっと異様だ。

 

 もう1人は野性的な青年。

 ただ、背が低い。

 体つきが私の夫に似てる気がするから、何か格闘技をやってる人なのかもしれない。

 肉の付き方から察するに……これは素人考えって断っておくけど……

 元プロボクサーかもしれないな。なんとなく、そう思った。

 

「ひょっとして昔ボクシングされてました?」

 

 なので、思わず聞いてしまった。

 

「俺に聞いとるんか?」

 

 ……関西弁。

 ということは、この人関西人か。

 つまり大阪人かもしれない。

 別名・バットマンのいないゴッサムシティ……

 

 なるほど。いかにもカオスっぽいよ。

 ここにいるだけあるね。

 

「はい。実は私の夫は空手家なんですけど、その筋肉の付き方に似たものを感じて、言ってしまいました」

 

 笑顔でそう尋ねると。

 

「……空手とボクシングは違うもんやから、一緒にされると困るんやが。……そうや」

 

 口ではちょっと迷惑そうだけど、なんか嬉しそう。

 ああ、体型で見抜かれたって、身体づくりしっかりしてるって取れるから、ちょっと嬉しいのか。

 ……なんか、可愛らしい人だな。ガイア教徒だけど。

 

 言い忘れてたけどこの人は、服装はあまり気を遣ってない。

 ガラの無い黒いTシャツと、白いズボンを身に着けている。

 ほぼ普段着。

 人付き合いが苦手な人なのかもしれないな。

 

 で、最後の1人。

 見た目は金髪で長髪の青年。

 それを後ろで括ってる。

 顔は彫りが深く、濃い。

 骨も太い。

 で、美形。漢の美形って感じ。

 原哲夫の漫画に出てきそうな。

 体型もかなりの筋肉質に見えるし。

 服装は中国拳法の服に似てた。

 色は紫色。

 

「お名前は?」

 

 あまりに濃い人だったんで、思わず名前を聞いてしまった。

 

「……俺か?」

 

 聞き返される。

 それに対して

 

「はい。ご迷惑でしょうか?」

 

 一応、断る。すると

 

「いや……いい。俺は神代。神代浩司」

 

 ああ、この人が!

 病院を経営してるっていう。

 

 病院の名前はサザンクロスだったりするのかな?

 

「お噂は桃井さんから聞いてます」

 

 言って頭を下げる。

 

「……そりゃどうも」

 

 向こうも挨拶してくれた。

 

 これで名前を聞いてないのは残り2人。

 

 詰襟の人と、Tシャツボクサーに名前を聞く。

 

「お名前を教えてくださいますか?」

 

 2人を見て、そう訊ねると

 

「……僕は狭間だ」

 

「俺は和久井啓太や」

 

 なるほど。分かりました。

 

 これで全員の名前を聞いたので。

 私は自分の席を立ち。後ろに回って

 

 すぐ傍で控えていた自分の夫を彼らの方に突き出した。

 

「この人が私の夫の佐上忍です。彼とは夫婦なので、私と同等の扱いというか、この席は二人で座ります。それくらい良いですよね?」

 

 私たちの中では、夫婦は等価の存在なんで。

 そう宣言した。

 

 すると

 

 13人のメンバーは、大半が面白いものを見る目で私たちを見ていた。

 一部、ノーリアクションの人も居たけれど。

 

 まあ、否定はされてないようなので。

 多分、良いんだろう。

 自由なんだし。

 

「なるほど。上弦の陸形式か」

 

 私のそんな宣言を聞き。

 桃井明氏がそんなコメントを付けた。




神代浩司は手元に原作小説が無いので、原作小説を読んだ時に抱いたイメージで外見を書きました。
何というか、読んでて北斗の拳のシンに似た行動取ってるなと思ったんで。

ヒメネスがZ語を話しているのは外国人だからです。(何でだよ)
日本の言葉はウルトラ難しいらしいので。(だからといってこうはならん)
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