真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(足立)
畜生、ふざけやがって。
どいつもこいつも。
ボクは勉強しかさせて貰えなかったのに、なんでそうでないやつらがあんなに幸せそうなんだ!?
ボクだって恋愛したかったし、友達だって欲しかったんだ!
でも、そんなことを全部封印して勉強して、超一流の大学に入ったんだッ!
そして、ここを卒業すればバラ色の未来が開けると思ったのに、興味本位で選んだ職業・警察が最悪の仕事だった!
クソみたいな先輩の言う事を自分を曲げて聞き入れる日々、同期の奴らとの軋轢。
なんで今まで死ぬほど頑張って来たボクが、こんなクソどもの言う事を聞かなきゃいけないんだよ!
そんなある日、ストレスが溜まって、警察内部のコンプライアンスに引っかかる行為をついうっかりしてしまったんだ。
つまんねーミスを隠すためだった。
ボクは学歴で妬まれていたから、陰口を叩かれる要素を消したかったんだよッ!
……でも、それが見つかっちまって。
八十稲羽市なんていう、聞いたことも無いようなド田舎警察署に飛ばされることを上司に言われてしまった。
「首にならなかっただけでもありがたく思うべきだ。ルール厳守は警察の基本中の基本なのだから」
上司にそんなことを言われたよ。
……その瞬間、ボクの中でなにがかブッツリと切れたんだ。
何がルールだ……!
超一流の学歴を持った、ボクのような優秀な人間を虐げるものなんか、不要だッ!
そう思い、ボクは警察を辞めた。
次のアテはあったしな。
ガイア教。
犯罪組織だ。
警察時代に、捜査会議でたまに名前が上がって来た宗教団体。
カルト宗教だけど、信者の獲得に積極的でなく、加えてやってる犯罪がヤクザと大差ないところもあり。
かの悪名高いメシア教よりは警戒されてなかった。
犯罪者を受け入れる宗教であるというのは、反社会的で問題視されていたけど。
国家転覆を狙ってる連中に比べればマシというもの。
理解はできる。
そういう知識があったボクは、警察の次の就職先をガイア教にした。
完全実力主義。上司も部下も無い。男も女も無い。より強く、より賢い者が上に立つ。
そういうことを知っていたんだよね。
……ボク向きの世界だ。
実際、ボクはここで成り上がった。
あっという間に最高幹部になったんだ。
そして大破壊。
政府が消えた。
ボクを苦しめていたクソどもが軒並み居なくなったんだ!
あの日、ボクは大喜びだった。
そして政府が無くなって人権を保障するものが無くなったので、ボクは上野に天国を作ることが出来た。
学生時代に手を出せなかった女子高生を手元に置くこともできるようになったんだ。
そして……
そして……
……
ムカツクッ!
五味山の野郎も嫌いだったけど、そいつの後釜で立候補してきたこの若い夫婦!
夫婦ってだけでもカンに障るのに、ボクを軽視しやがった!
ムカつくんだよッ! ボクを誰だと思ってるッッ!?
アホのくせに! どうせ学生時代二人でイチャイチャパンパンヌチュヌチュ遊び惚けてたのが、運よく暫定政府の重要ポジションに転がりこめただけだろッ!?
ネビロスとベリアルの件も、単に運良くアイツの秘密を聞き出せただけなんじゃないのかッ!?
そう思ってイライラしてたら。
次の日、自宅に謝りに来やがった。
……ボクは胸がスッとした。
屈服させた気がしたんだ。
で、ボクは機嫌が一気に良くなって。
その新入りに会ってやる気になった。
ボクは寛大だからね。チャンスはやらないと。
……そしたら
ハメられた!
こいつら、ボクの心の動きを察知して、隙だらけになるように誘導し。
いきなり訳の分からない攻撃をしてきた!
そのせいで大火傷して……左腕までへし折られた。
……同時にアームターミナルを破壊されてしまった。
それを自覚したとき。
詰んだ。
もう、絶対に勝てない……
それを思い知らされた。
結局……ひとりの者は、群れる奴らには勝てないのか……?
そんなの、数の暴力じゃないか……!
不公平だ……許せない……クソが……クソがああああ!!
そう思って、泣きそうになったとき。
声が、聞こえた。
……そうだな……世の中クソだな……
群れる奴らばかり優遇し、ひとりで戦う人間は排除される……
この世を作る基本ルールは……クソだな。確かに……
オレもそう思う……
……なんだこの声は。
ボクは驚くと同時に
熱い想いをもらったんだ。
これが勇気というものかもしれない。
この存在はボクの味方だ。
初めて出来た仲間かもしれない。
仲魔ではなく、仲間……!
オレが力を貸す……だから……オレの名前を呼べ……オレの名は……
ああ……
ボクは頷いた。
そしてヤツらを睨み、強い声で発したんだ。
「来い! ノア!」
ボクが生まれ変わったことを示すその宣言を。
おとなしく田舎に飛ばされておけば、人生開かれたのに(大破壊後きついけど)