真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(忍)
「なんという利己主義! 自分たちだけ良ければいいのですか!? 信じられません!」
蜘蛛男が何かほざいているが、聞く気など毛頭ない。
こいつの言葉は、俺たちの受け入れられるものでは無いんだから。
ここを切り抜けないと、俺たちは終わる。
……どうする? どうすればいい?
「忍」
俺の後ろで真月がアームターミナルを操作していた。
……何か策があるっていうのか?
見ると、続々と車の中から、ライフル銃を持った黒づくめの男たちが飛び出してきて、俺たちを包囲していく。
……まずい、まずいぞ!
そのときだった。
足元に、魔法陣が……
これは召喚の合図!?
そして出現した地母神ハリティーの姿に、俺は真月の意図を瞬時に察知した。
……耳を塞ぐ!
「歌ってハリティー!」
真月も耳を塞いだらしい。
LAAAAAAAA!!
ハリティーの歌声が炸裂。
すると、バタバタと、黒づくめたちが倒れて行った。
「ちいいい! 睡眠魔法ですか!」
蜘蛛男は悔しそうに言う。
これで、あとはこいつだけなんとかすれば逃げられる!
どうする!?
こいつ、人間では無いのは間違いない。
悪魔でもないのだろうけども。
そうして考えていると、魔法陣が3つ、地面に浮かび上がった。
召喚!?
ヴァルキリー、キヨヒメ、スセリビメが召喚された。
これでいつものフルメンツだ。
これで俺が加わって、一気に畳みかける!
スセリビメが手を突き出す、
同時に起きる氷の嵐。
「ちっ」
蜘蛛男は腕をクロスしてそれに耐える。
動けなくなった蜘蛛男に、ヴァルキリーが襲い掛かる。
ヴァルキリーの袈裟斬りが、蜘蛛男の肩口に食い込もうとして……
その瞬間。
蜘蛛男はクロスしていた腕の一本を突き出して、糸を発射した。
「!?」
ヴァルキリーの剣が、糸に絡めとられ、奪われそうになる。
それに抵抗するため、ヴァルキリーの動きが一瞬止まる。
そこを、蜘蛛男は見逃さなかった。
もう一本腕を解放し、さらなる糸をヴァルキリーに浴びせる。
まるで蜘蛛に囚われた蝶そのもの。
動けなくなるヴァルキリー。
まずい! 助けないと!
俺は蜘蛛男に突っ込んでいく。
残りの腕は4本!
発射できる糸はあと4つ!
蜘蛛男が腕を解放する。
来た!
俺は集中する。
蜘蛛男の糸を避けるために。
発射される糸。
俺は身を屈めてそれをやり過ごす。
まず1つ!
そして2つめ!
俺は踏み込んで避ける。
距離が肉薄してきた!
いけっ!
腕は2本しか残っていない。
そしてそれはクロスされている。
顔面ががら空きだ!
俺は蜘蛛男の人中に拳を叩き込み、そのまま水月にも突きを入れ、最後に右の胴体に回し蹴りを叩きこんだ。
蜘蛛男が横に吹き飛ぶ。
体勢が崩れた!
今がチャンスだ!
そのとき、ヴァルキリーの拘束が解けた。
自由になるヴァルキリー。
行くぞッ!
倒れた蜘蛛男のもとに殺到する俺たち。
だが……
……そのとき、気づいた。
ヴァルキリーの拘束が解けたのは、ヴァルキリーが自力で拘束を破ったのではなかった。
そういうことだったことに。
……蜘蛛男の6つの腕の中に。
3つのライフルが握られていた。
倒れている蜘蛛男が、寝ている兵士たちから糸を使って奪ったんだろう。
反応する前に引き金を引かれた。
連続の発射音に、襲ってくる銃弾。
俺の肩が射抜かれた。
ヴァルキリーは避けたみたいだが、俺は遅れてしまった。
どうと投げ出される俺の身体。
……まずい……動けない!
銃を持った怪人にはなかなか生身では勝てません