真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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残った熊とアヒルをどうするクマ!?


04:即死の技

★★★(明)

 

 

 こいつ、死なないな。

 

 ……どうしたもんか。

 

 シユウに斬り刻まれても、その端から再生する。

 痛みも感じていないみたいだ。

 

「フフフフ。あきらめろフフフ。お前の嫁はボクのものだフフフ」

 

 ……こいつ何言ってんだ?

 イラッ、ときた。

 

 あのなぁ。

 アイツは俺がはじめて好きになって、そのままアタック。

 そして最終的に俺と一緒になってくれることを同意してくれた女なんだ。

 

 そこに至るまで、どんだけ障害あったと思ってんだ!

 

 それが、お前のような変態熊悪魔に、言葉でも所有権が移るみたいなことを言われたら……

 

 ……キレざるを得ない。

 

 一瞬、嫁がこいつに素っ裸にされて玩具にされるところを想像してしまい。

 殺意が湧いてしまった。

 

 ……しょうがないなぁ。

 

 俺は、荷物のひとつで携帯していた武器・風神剣を取り出した。

 普段はこれは、アームターミナルのタイピング速度を上げるために使ってるんだけどさ。

 

 ……別に俺、剣を使えないわけじゃないんだよね。

 剣というのは特別な武器で、銃器とは違うところがあるんだよ。

 何が違うかというと、伝説だな。

 伝説の剣はあるけど、伝説の銃は無い。

 当たり前なんだけど。歴史が浅いからな。

 だから剣が使えると色々有利なわけだ。悪魔使いとしては。

 

 だから、一応剣術の訓練は受けてる。

 

 ……その腕は一級品じゃないんだけどな。

 

 俺は風神剣を両手で構え……

 シユウと一緒に、ヤツに斬り掛かった。

 

 

★★★(夏子)

 

 

『チェーンソーが来るぞ。危ないぞ』

 

 ベルゼブブが私にそう警告をかけてくる。

 どうして?

 

『……どういうわけか、チェーンソーはいつしか悪魔を滅する武器という面を持つようになってしまった。経緯は不明なんだが。経験則だ』

 

 ……心当たりはある。

 チェン〇ーマンか、魔界〇士Sa・Gaかな?

 

 まあ、とりあえず気は付けよう。

 警告してくれてるんだし。

 

「グワッグワッ! 運が悪いと避けられんぞグワッグワッ!」

 

 アヒルがチェーンソーを振り上げて飛び掛かってくる。

 ……うん。このくらいなら。

 

 武器の性格上、あまり細かい動きができないというか。

 ブルブル震えるし、重いし。

 切断はできるけど、戦いには使いにくい。

 その辺は私にも分かる。

 

 自慢の蠅の動体視力で、私は軽々と躱す。

 

 そして斬撃を躱したときに、ちょうどいいところにアヒルの頭があったので。

 

 一歩踏み込んで、左足で蹴る。

 この位置関係ならいけると判断したのだ。

 

 ビックリするほどいい感じ。

 

 綺麗に入った。

 

「グワーッ!」

 

 吹っ飛んだ。

 ゾゾゾゾゾ!

 

「グワーッ!」

 

 ……アヒルの身体がチェーンソーで切れてしまう。

 だから危ないんだよね。チェーンソー。

 

 顔から喉にかけてざっくり切れてる。

 

 ……当然の帰結。

 

「グワーッ! 痛い痛い! グワーッ!」

 

 チェーンソーを手放して、バタバタ暴れている。

 ……なんか、ちょっとイイ感じ。

 

 私はチェーンソーを拾った。

 うん……壊れてない。

 

 いけそう。

 

 

★★★(明)

 

 

「フヒ、フフフお前、諦めてボクに……」

 

 ……死なないなぁ、こいつ。

 いい加減息が上がりそうだ。

 

 滅多斬りにしても倒せない。

 シユウもうんざりしてるようだ。

 

 いくら刻んでも再生する。

 どうやったら倒せる……?

 

 そうやって、俺が頭の中を検索し、勝つ方法を模索していたら。

 

「明さん! ちょっと離れて!」

 

 ……嫁の声が聞こえた。

 

 

★★★(夏子)

 

 

『……夏子よ。オマエ、何をするつもりだ?』

 

 ベルゼブブは私に訊く。

 いや、あなたが教えてくれたんでしょ?

 

 チェーンソーは悪魔を滅する武器になりつつある、って。

 

 だから……こうするの。

 

 私は持っているチェーンソーのエンジンを起動させる。

 ドゥルルルルルという音が鳴る。

 

 ……こうするの。

 

 チェーンソーは機械の刃。

 機械と電気はイメージで結びつく。

 なので……そこを軸に、チェーンソーの意味合いを強化する。

 

 私は背中の羽根を広げ、飛翔。

 高く飛び上がり、チェーンソーを振り上げた。

 

 ……狙うはあの、変態熊!

 

「明さん! ちょっと離れて!」

 

 急降下しながら。

 その声を魔法における発声代わりにして、魔法を発動させる。

 発動させる魔法は……電撃魔法!

 

 私の手の中のチェーンソーが電撃を帯びて稲光を纏う。

 

 究極合体魔法「真理の鋸」!

 

『……もうちょっと、名前どうにかならなかったのか?』

 

 ベルゼブブに何故かダメ出しをされた。なんで……?

 

 

★★★(明)

 

 

 ゾゾゾゾゾゾ!

 

 大上段のチェーンソーの一撃を喰らい、変態熊が……

 

 頭から股間まで真っ二つになり、左右に倒れて……

 

 そのまま、何も喋らずマグネタイトに分解していく……

 

 おお……

 

「やった……」

 

 変身した姿の夏子は、チェーンソーを振り下ろした姿勢で、勝利を確信した声をあげた。

 ……夏子は今、究極合体魔法をやったのか?

 

「究極合体魔法か……?」

 

 俺の言葉に

 

「……はい」

 

 夏子はそう答える。

 

 なるほど……

 チェーンソーを使った究極合体魔法なら、一撃で倒せても何も問題ないというか。

 普通だわ。

 

「助かった……ありがとう」

 

 俺はそう言って労うと。

 

「嬉しいです」

 

 明るい言葉が返ってくる。

 うん、よし。

 

 色々イライラしていたけど。

 その言葉で色々すっきりした。

 

「グワーッ!」

 

 ……見ると

 まだアヒルが残ってる。

 倒れたまんまで、顔を押さえてバタバタしている。

 

「……やるか」

 

「ええ」

 

 俺はトントンと風神剣で自分の肩を叩きながら。

 夏子は、チェーンソーを捨て、拳に雷を込めながら。

 

 ふたりでアヒルに向かって行った。




かみはバラバラになった!
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