真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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穢れの悪魔とは?


05:穢れの悪魔

★★★(真月)

 

 

「こっち、片付いたぞ」

 

 桃井さんからそんな言葉が。

 私たちはそちらを見る。

 

 するとそこには、マグネタイトに還っていくアヒルを残してこちらに歩いてくる2人が見えた。

(夏子は私の夫と同じく、すでに変身を解いていた……)

 

「楽な相手だったよ」

 

 ……確かに余裕そう。

 

「そっちも片付いたみたいね」

 

「ええまあ。こっちはこっちで」

 

 ……楽だった、のかなぁ?

 だいぶ危なかったと思うんだけど。

 

「今は悪の気配は無いです。行きましょう」

 

 私たちが雑談に興じていると、ケイスケくんがそう言って割り込んで来た。

 ……まあ、そんなことしてる場合じゃ無いし、これはケイスケくんが正しいけどさ。

 

「そうだね。今のうちに行こう」

 

 目指すはシンデレラ城。

 

 どこから入るか分からないけど、まあ、周りをぐるりと見れば分かるんじゃないかな。

 

 

 

 シンデレラ城の傍に来た。

 さて、どこから入るのか……?

 

 ぐるぐると見て回ったんだけど……

 

 結果として、正門から入るべきでは?

 という結論になった。

 

 ……当たり前すぎるかもしれないけどさ。

 

「……小細工する意味、あると思えないし……」

 

「まぁ、ねぇ……」

 

「確かに」

 

「ずっと放置されてきた場所ですしね……」

 

 今回私たちが来たのは手塚氏の召喚のため。

 普段、誰も来ない場所のはずなんだよね。

 そんな場所なんだから、正門だからとか裏口だからとか。

 そういう警戒、あるんだろうか?

 そもそも、警戒してるの?

 

 なんだか、そういう気持ちになって来て。

 

 ……私たちは正面から乗り込むことを選択した。

 

「こんにちはー」

 

 正門を開けて、私たちはシンデレラ城に侵入した。

 

 ……そして、言わなくてもいい挨拶を思わずしてしまうが。

 多分、大丈夫だよね。

 

 中は静まり返っていて。

 幻想的な作りになっていた。

 

 アニメそのままの、お城の風景。

 平和な時代なら、ここに恋人たちや、親子連れが訪れて。

 きっと、幸せを生み出していたんだろう。

 

「ここ、来たんだっけ?」

 

 忍がそんなことを口走る。

 

「いや、来てないよ。時間が足りなくて、入れなかった」

 

 私のせいで。

 ゲームコーナーで古いゲームにちょっと熱中してしまったのが原因で。

 ……いやもう、ごめんなさい。

 

 一時の快楽で、思い出をひとつ失った。

 私に計画性の大切さを教えてくれた出来事だったけど。

 

 彼には本当に申し訳なかったな。

 反省してしまう。

 

 侵入口を潜ってエントランス。

 そして豪華な廊下を通り、王の間……つまり謁見の間にまで進んでいく。

 

 その途中。

 

「アノコロハシアワセダッタ……」

 

「ナンデコウナッタノ……」

 

「クルシイ……」

 

「ツライ……」

 

 男とも女ともつかない声が聞こえた。

 ……これが……負の感情。

 

 大破壊が起きたせいで、当たり前に平和があり、人権が守られていた世界が失われ。

 甘えの一切許されない無法の世界に投げ込まれた。

 

 そんな人々の、無意識の嘆き、怨嗟。

 それがここ、東京ディスティニーランドに集まっている。

 

 夢の国だったから、その反動なんだろうか?

 

「……これが穢れなんだな」

 

 隣を歩く私の夫は、そんな声を聞きボソリとそう言った。

 この声は日本に住んでる人、住んでいた人の心の声。

 何とかしてあげたいけど……

 

 おそらく、意思の疎通は難しいのでは?

 

 そう思わざるを得ない。

 誰が発したか分からないような、そんな無意識の集まりだから。

 

 これを真の意味で晴らすのは、私たちが使命を果たすこと。

 だから、この先で頑張るしかない。

 

 歩いていくと、謁見の間の大扉の前まで来た。

 

「……この先でしょうか。悪は感じませんけど……」

 

 ケイスケくんがそういうけど。

 多分、居るのが穢れだから。

 穢れ自体は敵じゃない。

 敵=自分にとっての悪と捉えれば、そういう反応になってもおかしくないよね。

 

 でも……

 

 私はアームターミナルを操作し、女神ヘラを召喚する。

 魔法陣から現れる、物憂げな白人美女。

 出現した彼女は

 

「今度は何の御用ですか? 契約主真月様」

 

 そして優雅に一礼。

 

 私はそんな彼女に命令する。

 

「ヘラ、この扉を開けて」

 

「分かりましたわ」

 

 言われて彼女は、目の前の大扉を勢いよく開け放った。

 バン、って感じで。

 

 謁見の間。

 そこには2体の悪魔が居た。

 

 それぞれ、2つの玉座……王と王妃の席のように見える……に腰掛けている。

 

 2体の悪魔は、水晶で身体が出来ていた。

 1体は黒水晶。もう1体は緑水晶。

 

 黒い方は見た目男性の身体をしていた。

 鍛え抜いた男性という見た目。顔は目鼻口が無く、頭部から三日月みたいな形で、2本の角が生えている。

 

 そして反対に、緑色の方は女性。

 普通の健康的な女性の体つき。黒い方と同じく目鼻口が無く、同じように頭部に繋げると三日月になるような形で、2本の角を生やしている。

 

「……何の用だ? 人間よ?」

 

「ここは人の来ること許されぬ穢れの吹き溜まり。命惜しくば帰るが良い」

 

 2体の悪魔がそれぞれ喋る。

 男、女の順番で。

 

 会話は可能みたいだね。

 

 だから言ったよ。

 

「……あなたたちが穢れの象徴ですか?」

 

 すると

 

「いかにも」

 

「その通りだ」

 

 さっきと同じ順番で、返事。

 そっか……

 

「そうですか。分かりました。ありがとうございます」

 

 私は答えてくれたことにお礼を言い。

 ……意を決して、言った。

 

「……ここを浄化するには、あなたたちを倒すしか無いんでしょうか?」

 

 その答えは……

 

「その通りだな」

 

「手加減はせぬぞ」

 

 2体の悪魔が玉座から立ち上がる。

 

 私たちは、それを合図に戦闘態勢に入った。




元ネタはデビルサマナー
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