真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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ここはちょっとシリアスに


07:破れぬ約束

★★★(真月)

 

 

 この人がアニメの神様……!

 写真で見たままだった。

 

 ベレー帽。

 ちょっと気になる大きさの鼻。

 老人っぽい、黒いセーターと灰色のズボン姿。

 

「僕を呼び出したのは何故ですか?」

 

 ……何と言えばいいだろうか?

 

 私はちょっと考えた。

 だけど……

 

 私、先生のことほとんど知らないな。

 作品はいくつか知ってるけど。

 

 どういえばいいのか……

 

 そう、考えていたら。

 

「……先生もご存じかもしれませんが、今日本中が戦争中状態です」

 

 夫が口火を切った。

 先生は黙って聞いている。

 

「切っ掛けは科学実験。そのせいで、別の世界から怪物たちがこっちの世界になだれ込んできました。……そのせいで、日本は今ほぼ滅んだ状態になっています」

 

 夫は静かに話している。

 今の日本の現状を。

 

 そして一通り現状を聞き終え。

 先生はこう言った。

 

「それで、僕に何の用なんですか?」

 

 先生は同じことをもう一回訊いてきた。

 すると夫は

 

「ラーマーヤナは先生もご存じですよね?」

 

「それは当然でしょう。インドの英雄譚ですよね?」

 

 知らないはずないよね。

 偉大な漫画家なんだし。

 

 夫はその答えを聞き

 

「今、どうしてもアニメになったラーマーヤナが必要なんです。理由はちょっと説明が大変なんですが……」

 

「ああ、別に説明は要りません。その説明が正しいのかどうかを判断する知識が僕にはほぼ無い」

 

 説明しようとする夫を、先生は遮った。

 言われてみればその通りだ。

 

 例えば科学技術の基礎知識が皆無の人間に、科学の話題で説明をしても分かるわけない。

 

 これは知性の問題じゃない。構造的に無理だから。

 まず基礎の話をしなきゃいけないし。

 そしてこの場合、語られた知識の正誤を検証するための他の資料も無いんだし。

 

 確かに説明するだけ無駄かもしれない。

 

「だから、君を信じることにします」

 

 ……夫はその言葉に感激したのか。

 少し、震えていた。

 

「そして君は、僕の百倍自分を信じて、必ずこの国を救ってください」

 

 言って先生は、右掌を上に向け。

 そこに何かを出現させる。

 

「……はぁ、今の時代はアニメの内容をこういうものに記録するんですね」

 

 先生の手の中にあったのは。

 1枚のケースに入ったDVD-Rだ。

 多分、アニメのラーマーヤナのデータがそこに入ってる。

 

「さあ、持って行って下さい」

 

 渡してくれる。

 当然、このアニメを受け取る役目は……

 

「ありがとうございます」

 

 夫の役目。

 夫はそのDVD-Rを両手で受け取って。

 

「では、頑張って下さい」

 

 そうして。

 先生は言葉を残して消滅した。

 

「……これで、ラーヴァナが無敵化するという懸念を奴らに持たせることができるな」

 

 明氏がポツリと言った。

 

 それに対して

 

「……ああ。必ずこれで成功させる」

 

 夫の言葉には、必ずそれを成功させるという決意が籠っていた。




この話を書くにあたり、色々調べましたよ。
なるべく「らしく」なるように。
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