真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(明)
明さん、キュウキを貸してください。
私が変身を解き、キュウキに乗ってアイツの背後に回ります。
……アイツは悪魔人間の私しか見てません。変身解除すれば私に気づかない可能性が高いです。
……そういう発想は出なかったな。
無意識に、アイツは俺の庇護対象で、前線には出すべきでは無いって意識があったのか。
……そういえば。
『私たち、二人で考えているんだから』
アイツらとはじめて戦ったとき。
こっちが負けたわけだけど。
そんなことを言われたな。
……今度は正真正銘、二人で考えて勝利をもぎ取ってやったぞ。ざまぁみろ。
「……明さん、コウとシユウが……」
仮面ライダーベルゼブブに変身したまま、夏子の奴が近づいて来た。
戦いはまだ終わっていない。
ただ、一番厄介な敵が倒されただけだ。
「……あの悪魔たち、契約するのに相当苦労したんだけどな。しょうがない」
時間稼ぎで常用していた主力悪魔が2体とも堕とされた。
この戦いが終わった後、何か代わりの悪魔と再契約しないとな。
……成り行きで中国系ばかりと契約していたから、中華の覇王なんて呼ばれてたけどさ。
今度は別のにしようかね。
そうすっと、二つ名が変わってしまうなぁ……
そんなことを考えていたら
「……やぁ」
ヘラヘラした笑顔で、とぼけたスーツの中年男が近寄って来た。
……足立。元13人幹部。
……こいつ、嫌いなんだけど。
しょうがない
「……助かった。何をしたのかイマイチ分からないが、アンタのお陰で殺されずに済んだ」
コウもシユウも2体とも一撃で倒されて、もう俺がやられるしか無い状態だったからな。
コイツが横槍を入れてくれなければ、俺は死んでいた。
そう、俺が礼を言うと
「キモチワルイからそういうのやめてくれるかな?」
ヘラヘラしながら、そう返してくる。
……親しみとかそういうの、全くないな。
まあ、当たり前だけど。
しかし。
こっちがこいつのことを嫌っている以上、おそらくこいつも俺たちのことを嫌ってるに決まってるのに。
何で助けてくれたんだろうか?
……あの上弦の陸形式で13人幹部の席に座ってる公務員夫婦。
あいつらに負けて、何か心境の変化があったのか?
……気にはなるなぁ……
だからと言って、問い質すのは無理なんだけどな。
親しくないから。
「……じゃあ、頑張ってね。ボクは消えるよ。もはや関係ないし」
言って、足立が去っていく。
掛ける言葉も無いし、そのまま見送る。
「……さて」
俺は夏子を振り返る。
そして言った。
「……都庁から、公務員たちが仮面ライダーサタンを倒して戻ってくるまでに、こっちを持たせるだけだ。後は」
「……ええ」
楽じゃあないが、できるだろ。
……何故なら、俺たちふたりでやるんだから。
俺は風神剣を握り締め、嫁と一緒に戦場へと再び臨んだ。
アダッチーに偏愛かね私。