真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(忍)
だいぶ前に、まだ東京攻略を思い立つ前。
真月に結婚式を挙げないかと言ったことがある。
先日、新政府の戸籍制度がスタートしたので。
先に夫婦として戸籍登録し。
これまでの事実上では無く、俺たちは法的に夫婦になったわけだけど。
まだ結婚式は挙げてない。
俺としては結婚式は挙げときたいな。
やっとかないとスッキリしないし。
真月としても夢があると思うし。
やっときたいに決まってる。
なので今日、やることになったわけだけど。
……なんで洋式なんだ?
京都の教会を借り切って。
なんで?
真月は和にこだわる傾向が強いと思っていたんだけども。
そしたら……
「今日のよき日に、伊邪那美神の大御前において、私達は結婚式を挙げます。 今後はご神徳のもと、相和し、相敬い、苦楽を共にし、明るく温かい生活を営み、子孫繁栄のために勤め、終生変わらぬことをお誓いいたします。 なにとぞ、幾久しくご守護下さいますようお願い申し上げます」
俺は事前に渡された紙に書かれた言葉を読み上げているんだけど。
白いタキシード姿で。
隣には純白のウエディングドレス姿の真月がいるんだけど。
これ、やってることは神前式じゃないの?
つまり、和式じゃね?
それに
目の前で神父姿の幼女がわけのわからないことを言っている。
まぁ、平たく言うとイザナミなんだけど。
多分あれ、祝詞だよな?
真月にこの形式の結婚式を提案されたとき、神父役を買って出てくれた。
「では指輪の交換を」
神父の、というかイザナミの指示で指輪の交換。
互いの指輪を交換し、左手薬指に嵌めながら、俺は真月に訊く。
「なぁ」
「なぁに?」
……真月は特に疑問に感じていないらしい。
めっちゃ幸せそう。
でも
「何でこの状況で、やってることほぼ和式なの?」
そう、訊くと
「白無垢よりウエディングドレスの方が好きだから」
何の疑問も無い表情で、そう答えた。
……うーん。いいのかなぁ?
まあ、君が良いなら良いんだけど。
「日本人として一番祝福されて権威がある神様に祝詞を唱えて貰えるんだから良いのよ」
……離婚歴があって、死を司ってる冥界の神様に?
一番神父役を頼んではいけない神様では無いんだろうか?
せめて旦那さんを引っ張ってきた方が良いのではないのかな?
……まあ、いいけどさ。
君が良いなら。
で、誓いのキスまで終わって。
披露宴みたいな感じになって。
参列者の挨拶回りをしたわけだけどさ。
互いの両親については、まあ、感激して泣いてくれたのは嬉しかった。
お互い生きて結婚式に臨めてホント良かったよ。
職場の人たちについては、なんとも色々と思うところがあったな。
特にライドウさんは最初は殺し合いになりかけたわけだし。
おめでとう、という言葉に色々複雑なものがあった。
そして、ガラ吉さん。
ガラ吉さんが来てくれた。
嬉しかった。すごく。
記憶の中では陰キャっぽいフードつきパーカーを着てたけど。
今日は白いネクタイを締めた背広姿。
「お久しぶりです」
「今日はありがとうございます」
夫婦二人で挨拶をする。
「よく僕のこと覚えていたね。忘れられてるに違いないって思ってたよ」
フフフ、と薄く笑ってそう言った。
いやいやいや。
「さすがにそれはないです。恩人なのに」
「私たちが日本復活に辿り着けたのも、ガラ吉さんのお陰ですし」
そう……あの日、自衛隊基地に向かう途中で貴方に出会わなかったら、俺も真月も悪魔に殺されて終わっていた。
この人に出会わないと戦う力を貰えなかった。
「今後はどうされるんですか?」
悪魔使いが秘密職業に戻る。
なので、これからはフリーで悪魔使いで食べていくことはできない。
「うーん、そうだねぇ」
顎を掻きながら、今後の生き方について
「また宮仕えに戻るよ。なんだかんだ言って、悪魔使いしか僕は仕事が無いしね」
そうか。
じゃあ、今後の仕事では一緒になる可能性もあるんですね。
俺と真月はガラ吉さんのそんな言葉に、ふたりで微笑んだ。
次回、最終回。