真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(アトラクナクア)
私が突如出現した謎の戦士に動きを封じられていると。
謎の戦士が急に動きだした。
……速い!
私は3つの銃を構え、銃弾を浴びせようとするが、この射線では拉致対象への流れ弾の可能性があることに気づき。
糸を繰り出す。
私の糸。
鉄より強度がある私の糸。
まずはこれで拘束を
その糸が……
謎の戦士の突き出した右手から放射された炎に……
焼き払われた!
★★★(忍)
身体が軽い。
まるで厳しい稽古を終えた後……
いや、それ以上だ。
身体を乗り換える感覚。
前の感覚と違う自分の身体に驚く感覚。
それは、これまでの人生で何度か体験したけれど……
そのどれもと違ってて、これまでの経験以上だった。
これこそが身体を乗り換えるなんだ、と。
蜘蛛男がライフル銃で狙おうとするが、このままの射線では真月に流れ弾があることに気づいたのか。
糸攻撃に切り替えようとしているみたいだ。
腕を突き出してくる。
こちらが打つ手は……
脳裏で囁く声がする。
アモンの声。
『焼き払え』
え……?
『我の炎、あの程度の存在が出すものでは障害にもならん』
よく分からないけど、焼き払えるんだな?
あいつの糸を?
……分かったよ。
俺はイメージが命じるままに、右手を突き出した。
『メギドフレイムだ』
……メギドフレイムだな?
分かった。
イメージ。
イメージが完成した瞬間、俺の右手から激しい炎の奔流が噴き出した。
炎が蜘蛛の糸を捉える。
蜘蛛男の出した蜘蛛の糸は……残らず焼き払われた。
★★★(アトラクナクア)
何ですって!?
私の蜘蛛の糸は、熱に強いはずなのに!?
あの謎の戦士の炎の強さが、それ以上だとでも言うんですか!?
★★★(忍)
俺が魔法で糸を焼き払ったとき。
アモンから言葉があった
『なかなか上出来だが、注意点をひとつ』
……何だよ?
『魔法は、使うとき必ず声を発しろ。そうすることにより、威力が倍増する。今回はなんとかなったが、次からは気をつけろ』
……えっと。
『声を発し、相手に気づかせるという縛り。その縛りを加えることにより、威力に増強がかかる。大事なことだ。覚えておけ』
……そういや、魔法使いの坊さんと戦ったときも、何か言いつつ魔法使ってたな。
そういうことだったんだ……。
だったらメギドフレイムは……そうだな……「燃えろ!」でいいか。
そうだ。そうしよう。
『……なんというセンスの無い……』
うるさい。ほっとけ。
俺はそのまま蜘蛛男の懐に飛び込み、連撃を加える。
側頭部への肘打ちから、顔面への突き
そこから胴体への回し蹴り。
……スタミナが上がっている!
全く疲れない!
思う存分、強化された身体能力とスタミナを駆使し、連撃を叩き込む。
その中で、ヤツは持っていたライフル銃を全て取り落とした。
……そして最後に足刀蹴りを腹部に叩き込んだ後、吹っ飛んだ奴と距離を取る。
★★★(アトラクナクア)
……ま、まるで勝負にならない……!
強すぎる……!
な……何者だ?
こいつは何者なんだ……!?
ライフルを全て落としてしまった……!
武器が無い……!
こうなったら……
……私は、接近戦が嫌いだ。
接近戦は、無用にダメージを負うからだ。
できればやりたくない。
だが……そんなことを言ってはいられない。
私はイメージする。
使いたくはなかったが……
バルザイの偃月刀。
鉄をも切断してしまう、青龍刀に似た刀だ。
それを創造する。
そういう力が、私にはある。
……やるしかない。
私は、言った。
「バルザイの偃月刀!」
宣言した瞬間。
私の6つの手の中に、6振りの偃月刀が出現した。
★★★(忍)
アイツ、剣を6つも作り出しやがった。
それを手に、突っ込んできてる。
だけど……
さっきの連撃で体力を奪われたのか、動きに精彩がない。
隙だらけだ。
『そろそろ終わりだな。決めてやれ』
同時に、脳内にイメージが広がる。
トリスアギオン。
炎に耐性を持っていようが、お構いなしに焼き払うという究極の火炎魔法。
……耐性無視か。
なんか、鎧通しみたいだな。
鎧通し……裏当てともいう。
通常の突きとは違い、当てた部分を貫通して、その真裏で痛みや衝撃を感じさせる技。
俺は、一応この技が出来る。
すると……
アモンが口を挟んできた。
『……ほお。面白いではないか。組み合わせろ。魔法の威力が倍増するぞ?』
え……?
『魔法はな、そういうのが大事なんだ。名前は……裏当てアギオンなんていうのはどうだ?』
……お前、よく人の掛け声のセンスがないとか言えたな?
『やかましい。文句があるならお前が考えるがいい』
……言われなくてもそうする。
えっと……
カタカナと和名の技名が致命的に合わないから、どっちかに合わせる必要があるな……
とすると……
和名の方かな。
で、だ……
突きだろ? つまりはパンチだ。
じゃあトリスアギオンパンチ? トリスアギオンナックル?
……いや、ダメだろ。なんか違う。
そこで閃きがあった。
……トリスインパクト。
これだ。
これで行こう!
技の名前が決まった瞬間。
具体的な使用のイメージが脳内に広がる。
それに従って、俺は腰を落とした。
★★★(アトラクナクア)
ヤツが腰を落とした。
拳を構えた姿勢で。
私は6つの剣を振り上げる。
喰らえ! 私の6連撃を!
その瞬間だった。
ヤツが素早く踏み込んで来て、私の腹部に拳を打ち込んで来た。
……真っ赤に燃え上がる、炎の拳を
こう、叫びながら
トリスインパクト!
拳が私の腹部に命中する。
その瞬間、呼吸が止まる。
衝撃が突き抜けた。
思わず後方に吹っ飛んでしまう。
同時に……
熱い!
身体に熱が駆け巡る!
あ・あ・あ・あ・あ……!!
★★★(忍)
俺は、拳を突き出した姿勢で、残心を取っていた。
倒れた蜘蛛男の最期を看取るために。
俺のトリスインパクトが命中した個所を中心に、蜘蛛男の身体がひび割れていく……
そしてそのひびは、真っ赤に輝いて……
「わ、私はテンプルナイト……クルセイダーなんだッ……選ばれた存在なんだッ……」
ひびが広がっていく。
全身に。
噴き出す炎……
「間違ってるッ! い、異教徒が何でこの私をッ!?」
もう、ひびが全身に広がり切り、全身から炎が噴き出して
「いやだああああ!! こんなはずではあああああああ!!」
次の瞬間だった。
蜘蛛男の身体が爆発する。
激しい炎と轟音と共に。
ウギャアアアアアアアアアア!!
……断末魔の叫びを残しながら。
まあ、最初の敵はこんなもんでしょ