真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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俺たち、夫婦で転職しました。

★★★(忍)

 

 

「……つまり、この国はまだ滅んでないんですか?」

 

「ああ……」

 

 俺は17代目の話を聞いて驚いていた。

 この国にはまだ復活の目があったらしい。

 もう、二度と戻ってこないと思っていたのに。

 

 前の世界の政府の生き残りとも言える人々が、今、京都で暫定政府を作ってるらしい。

 知らなかったよ。

 通信設備がほぼ全滅していたから。

 

「嬉しい……」

 

 真月が泣いていた。

 口に手を当てて。

 気持ちは分かる。

 俺も同じ気持ちだから。

 

 17代目の言うことが本当なら、前の世界がいくらかは戻ってくるかもしれないんだ。

 

「君たちに命じる」

 

 17代目が言った。

 見た目年齢俺たちより年下の少年に、尊大な感じで言われてしまう俺たち。

 

「国に仕えろ。でなければ死んでもらう。可哀想だが」

 

 ……まあ、最初は問答無用で「殺す」だったことに比べれば、これは譲歩したうちに入るんだろうなと考えた。

 真月を最初殺そうとした理由は「唯一神降臨を実現されたら困るから」だった。

 で、17代目が仕えている人は、それに関しては反対してて。

 保護を命じられていたけど、17代目はそれが国のためにならないと判断。

 結果、主の意向を無視して真月を殺すという選択肢を取ろうとしたという。

 

 ……血も涙もないな。

 まあ、卑怯な手段は取らない人っぽいから大丈夫そうだとは思うけど。

 

 で。

 

 国に仕える、ね。

 つまり公務員になれってことか。

 しがない何でも屋から、公務員に。

 それって、願ったり叶ったりだよな。

 

 俺はいいけど……

 

 真月は……?

 

 俺は彼女を見た。

 目が合う。

 

 頷き合った。

 

「仕えます!」

 

「仕えさせてください」

 

 ……ほぼ同時。

 しかも二人とも手を上げながら。

 俺たちって似たもの夫婦なのかもしれないな。

 

 

 

 で。

 

 俺たちはバイク。

 17代目がケルベロス。

 

 それぞれ、乗り物に乗って、先を目指す。

 

「どこまで行くんですか?」

 

「そう遠くない」

 

 ケルベロスと並走するバイクの上から。

 真月がそう訊くと17代目はそう返してきた。

 

 どうやってここまで来たのか。

 それが疑問だったんだけど。

 

 だってさ、京都からここまでどれくらい離れてると思ってんの?

 新幹線も何もないのに。

 徒歩は論外だし。

 当然疑問は湧くよなぁ。

 

 17代目はその方法を見せるという。

 

 だいぶ走って、着いた先は。

 

「この廃ビルが……」

 

「ここの地下に、ターミナルがある」

 

 ……ターミナル?

 聞き慣れない言葉だった。

 

 だけど17代目は、そんな俺たちに気を遣うことなく、廃ビルに入っていく。

 慌てて俺たちは、バイクを停めて中に入った。

 

「……大破壊前の研究成果でな、日本各地に、こういう施設がある」

 

 歩きながら。

 17代目の軍靴の音が静かに響いた。

 

「何の施設なんですか?」

 

 真月が聞いた。

 

「空間を歪曲させ、瞬間移動を可能にする装置を管理する施設だ」

 

 ……ああ。

 あの「諸悪の根源」の研究の……

 

 なんだか、複雑な気分。

 

「ええと……」

 

 つまりは、だ。

 この先に、瞬間移動装置があるってことか。

 

「……ああ、先に言っておくことがある」

 

 思い出したように、17代目。

 

「なんでしょうか?」

 

 俺が答えた。

 するとこう言われた。

 

「君らの今のバイクは捨てろ。新しいのは向こうで支給する。持ち込みは無理だからな。物理的に」

 

 ……結構思い入れあったバイクだったんだけど。

 さいですか。諦めます……。

 

 

 そういえば、ガラ吉さんに何の挨拶も出来てないな。

 状況的に無理なのは分かってるんだけど。

 後で手紙を出すことは許してもらえるんだろうか?

 

 ……などと、色々考えているうちに。

 

「着いたぞ。ここだ」

 

 一際大きな部屋に連れてこられた。

 中に入ると、中には一台のパソコンと。

 大小さまざまなケーブル、パネルが犇めく、電脳の部屋と言い換えてもいい感じの部屋があった。

 

「ここが……」

 

 見回す。

 諸悪の根源とはいえ、理解不能の超技術。

 ……なんだか興奮してきた。

 

「来るがいい。こっちだ」

 

 17代目の言うがままに動く。

 そして。

 

「絶対に、その赤線の中から出るんじゃないぞ? 下手すると腕がなくなると心得よ」

 

 17代目は、そのたった一台のパソコンを操作しつつ、そう言ってくれた。

 俺たちはビビりつつも従わざるを得ない。

 

 そして

 

「転送がはじまる。行くぞ!」

 

『転送ヲ開始シマス』

 

 電子音声。

 次の瞬間。

 

 ……俺たちは、新天地である「京都」に転送された。




原作だと東京の外はおそらく無人の荒野なんよな。
理由は不明なんだけど。
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