真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

36 / 211
京都のガイアカプ


ガイア教徒の夫婦、京都に来る

★★★(明)

 

 

 俺の名前は桃井明。

 19才の男。ガイア教徒だ。

 

 職業は悪魔使い。

 ガイア教徒には位階という概念が存在せず、旧世界で言う部長や専務のような肩書というものが無い。

 だから、教団内の地位を示すものが無いのが少し不満ではある。

 だが、肩書は無くとも、実力からくる地位というものが歴然と存在しており、そこでいくと俺の地位は高いと言える。

 何せ、弱冠19才で、自分を真剣に愛してくれる美しい妻と、可愛い娘に何不自由のない生活を与えてやれるのだから。

 

 大破壊が起きる寸前に、教団に入信して本当に良かったと思う。

 

「今日はたっぷりあなたに甘えますね。明さん」

 

 俺の隣で、俺の腕にぎゅっとしがみつきながら、嬉しそうに並んで歩く女。

 これが俺の妻。夏子。

 俺より3才年上の姉さん女房。

 目鼻立ちは西洋人形みたいだし、目の形がアーモンド形で色っぽい。

 小さいときから「綺麗で、可愛い」とずっと思っていた女だった。

 そんな彼女が、俺の愛の告白にOKを出してくれたとき。

 どれだけ嬉しかったか。

 

 今日の彼女のコーデは……

 黒いチャイナドレスみたいなワンピースに、ジャケットを羽織った格好。

 靴は黒のブーツで、ゴツゴツ感がワンピとマッチしていた。

 そして髪型はポニーテール。

 露わになった首筋が色っぽい。

 

 俺の方は、背広っぽいジャケットとズボン。色は紺色。

 中に紫色のシャツを着ていた。

 

 彼女がいつもお洒落を頑張るから、俺の方も意識はしてるんだけども。

 釣り合っているのかどうかは気にはなる。

 

 ……ああ、ちなみに。

 仕事道具のアームターミナルは、背負ってる鞄の中だ。

 

 装着していると見咎められる可能性がある。

 だから、今は外している。

 

 ……今の状態で、御所を守る人間に、正体を見破られたら厄介だな。

 

 それは思うが、しょうがない。

 夏子に、少しでも楽しい思いをさせてやりたいから。

 

 今日は、本当は仕事で来ているんだ。この京都には。

 でも、その前に遊ばせてやりたいんだ。

 大切な、愛する妻に。

 

「ねぇねぇ明さん! 八つ橋ですよ! マッカありますよね?」

 

 興奮した夏子に八つ橋の店に連れていかれた。

 そこで生八つ橋を買って食べた。

 大切な人と食べる生八つ橋は美味しかった。

 

 

★★★(夏子)

 

 

 明さんとデートだ!

 久々に、恋人時代に戻って、たっぷりこの人に甘えるんだ!

 

 ……ガイア教団運営・鬼女郎保育園に預けた娘の夏美のことが気になるけど、そこは考えないことにした。

 京都に来るのは確定事項なのだから、娘を鬼女郎保母さんに預けるのはもう、避けられないこと。

 ガイア教団の指令で来てるんだし、ここをつつかれて「母親失格」呼ばわりされるのはさすがに嫌だ。

 

 ふたりで生八つ橋を食べた後は。

 

「どこに行きましょう?」

 

 私は問うと

 

「御所周辺と言えば、神社だけど……」

 

 明さん、少し言いにくそうに続けた。

 

「神社はNGだよな。俺ら入れないし」

 

「そですね……」

 

 私も同意するしかない。

 

 仕方ないので、ふたりで一緒に街を歩いた。

 明さんの隣を歩いて恥ずかしくないように、しっかりと化粧もしたし、服も選んできたけど。

 

 チラチラ、他の男に見られている実感があった。

 

 私は正直、見た目はかなり良い方だと思う。

 スタイルも劣等感を感じたことはこれまでの人生で一回も無かったし。

 独身時代はナンパもよくされた。

 でも。

 今は私は明さんのものなんだ。何もかも、全て。

 明さん以外に性的な目で見られたくない。

 それが正直な気持ちだった。

 

 すると

 

 明さん、私が取ってる腕をそっと払って……

 ぎゅって。

 私の肩を抱いてくれた。

 

 ……嬉しすぎて興奮する。

 

 

 

「さて」

 

 色々歩いて回って、見て回って。

 最後に近づいてきた場所が……

 

 京都御所。

 

 私たちの目標。

 

 明さん、私から手を離して、鞄をごそごそやりはじめた。

 ……ああ、アームターミナルを出すんですね。

 

 ここでですか?

 

 一瞬、流しそうになったけど。

 ここで出すのは悪手のような気がする。

 

 御所の中で出した方がいいのでは……

 

 そう、言おうと思ったら

 

「……京都御所はね、お堀が無いだろ。意味が分かるかい夏子?」

 

 ……言われてみれば……そうですね。

 それが何か?

 

「御所は外から攻められることを想定してないんだよ。日本では君主はずっと親も同然の立ち位置だったからね。……親の寝首を掻くものがまず居ないように」

 

 え……?

 

「そういう意図は汲まないといけないと俺は思うんだ。だから、ここでやる。……いいよね夏子?」

 

 そこまで言われて……

 私は……

 

 この人のことをまた、心底尊敬してしまった……




まあ、そういう理由で、あえて外から攻めます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。