真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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しながわー


メシア教徒の仮面ライダー

★★★(ガイア教徒の悪魔使い)

 

 

 ……なんだ?

 白い光が消えたとき。

 

 そこにさっきまでの美少女の代わりに、特撮ヒーローみたいなものがいた。

 

 全身、水色。

 顔に同色のヘルメット。

 首に、純白のマフラー。

 

 それが基本フォルム。

 

 ……全身が、甲殻類を意識してしまう外骨格で覆われてて。

 腰に巻かれているベルトのバックルには、蛇のマークが描かれてる。

 

 そしてヘルメット。

 髑髏のデザインであり、目が6つ、開いていた。

 その額から出る3対の触角のような角。

 背中には6枚の翼が広がっていた。

 

 ……こいつは……一体……何なんだ?

 

 その特撮ヒーローは……

 腰に吊るしている鞘から、剣を抜き放った。

 

 ……なんだあれは?

 

 あまりにも不釣り合いな剣だった。

 

 なんというか……古いのだ。

 まるで、縄文時代か弥生時代の地層から掘り出してきた、鋳型で作る青銅製の原始的な直刀。

 それでよくあるデザインの、古臭い剣。

 

「我が名は仮面ライダーサタン……我こそは神の裁き」

 

 名乗った。

 仮面ライダーサタン……?

 

 そう名乗った仮面ライダーは……

 

 手に持った剣を横に一閃し、俺たちの方に突っ込んで来た。

 

 

 仮面ライダーは、まず俺の仲魔のネメアライオンを狙って接近してきていた。羽を使い、低空飛行しながら。

 

 ネメアライオンは吼えた。

 吼えて、爪を振り上げて迎え撃つように飛び出した。

 交差するふたつの姿。

 

 妖獣ネメアライオンには刃物は効かない。

 つまり剣無効だ!

 

 その剣がどれだけすげえか知らねえが、無駄なんだよ!

 

 俺は冷笑を浮かべた。

 こいつも他のテンプルナイトと同じ運命に……

 

 ネメアライオンの爪が唸る。

 それは仮面ライダーの顔面を捉えていた。

 

 だが……

 

 ガキッ

 

 止まった。当たったのに、引き裂かなかった。

 ネメアライオンの爪が、仮面ライダーの顔面を引き裂けず、止まってしまったのだ。

 

 空間が停止した。あまりのことに。

 

 その、次の瞬間。

 

 仮面ライダーが機械のように正確な動きで。

 

 ドシュ、と貫手を突き刺したのだ。

 

 ……ネメアライオンの目に。

 

 ……確か、伝承にはこうあった。

 ネメアの獅子は毛皮が硬く、決して刃物では傷つかなかった、と。

 

 目も硬いなどとは、どこの伝承にも無い。

 

 そんな……!

 こいつ、この悪魔の特性をどこまで知って……!

 

 仮面ライダーは止まらない。

 

 目から直接脳を破壊され、死亡したネメアライオンがマグネタイトに還っていくのを放置して。

 次の目標に突き進んでいく。

 

 次は邪龍ラドンだ。

 ラドンは、仮面ライダーを丸のみにしようと大口を開いた。

 まるで巨大なベアトラップのような形状の悪魔。

 

 丸のみがこいつの特技なんだが……

 

 正直、まずいと思った。

 なにしろ、この仮面ライダーは、ネメアライオンの爪が効かなかった。

 

 ラドンの丸のみは最大の技であって、同時に最大の弱点でもあるのだ。

 何故なら……

 

 ガバリ、と丸のみにする。

 吞み込まれる仮面ライダー。

 

 だが、次の瞬間。

 

 ラドンの身体から、剣を持った腕が生えた。

 

 そして

 

 ぎぎぎぎ、という感じで、ラドンの身体を引き裂きながら、仮面ライダーが帰って来た。

 

 ……やはりか……

 

 ラドンは口の中なのだ。弱点が。

 なので、獲物が体内で無力化していなければ、こういう事態が起こりうる。

 

 ……ネメアライオンに爪を立てられて無傷になのに、ラドンの丸のみが効くと思う根拠は?

 そんなことを誰かに言われてしまいそうな気がした。

 

 シャアアア! と蛇の鳴き声を吐き、邪龍ヒュドラが襲い掛かる。

 毒の血を持つ猛毒の怪物……!

 

 ヒュドラは息を吸い込む。

 仮面ライダーは突き進む。

 ヒュドラが息を吐き出した。

 猛毒の息!

 

 だが、仮面ライダーは怯むことなく

 突き進んで、跳躍し

 

 毒の息を潜り抜け

 

 そして剣を水平に振り抜いた。

 

 同時に。

 

 ヒュドラの頭が吹っ飛んだ。

 

 全てだ。

 

 だが、俺は諦めてなかった。

 何故なら……

 

 ヒュドラの頭は復活するからだ。

 切り落とした分だけ、2倍の数で。

 

 そういう伝承だった。

 

 あることさえ、されなければ……

 

 仮面ライダーは、右手で剣を握っていて。

 

 左手をヒュドラに向けた。

 そして

 

「トリスアギオン!」

 

 ……え?

 

 紅蓮の炎。

 そう形容するのが適当な、巨大な赤い炎がヒュドラを呑み込んだ。

 

 ギエエエエエエエ!!

 

 燃え盛るヒュドラ。崩れ落ちていく。

 

 仮面ライダーは地に降り立って。

 それを尻目に、こちらに向き直る。

 

「これで自慢の仲魔はあと1体だな」

 

 ……爪が効かない、丸のみ効果なし、猛毒効果なし……

 

 これ、倒せるのか?

 

 どうなってんだ……?

 

 い、いや!

 

「累次!」

 

 モトだ!

 モトならやれる!

 

 モトは豊穣の神の対の神であるので、使えるんだよ。

 至高の力を。

 

 俗に「万能属性」と呼ばれる魔法。

 誰であっても防げない。

 

 そういう究極魔法だ。

 

 だから弟に訴えた。

 後は任せた、と。

 

「分かった兄さん」

 

 累次は言った。

 そして命じた。

 

「モト! メギドラオンだ!」

 

 弟の命令。

 それを受けて、両手を広げる髑髏の兜を被った鎧姿。

 広げた両手の間に、光の玉が生成していく……

 

 それは、眩い輝きを放って……

 

「キエロ!」

 

 モトは気合と共に、その光弾を撃ち出した。

 それは真っ直ぐに仮面ライダーに直進していく。

 

 そして……

 

 大爆発。

 閃光。

 

 波動。

 

「……やったか?」

 

 俺はそう言ってしまった。

 

 だが……

 

 爆風の粉塵が去った後。

 そこに居たのは変わらずに立ち尽くす仮面ライダーだった。

 

 

★★★(クルセイダーロード)

 

 

 無駄だ。

 

 どんな攻撃だろうと効きはしない。

 

 ……私にはこの「草薙の剣」があるからだ。

 私は右手に握った古びた剣を見る。

 

 草薙の剣……かつて旧世界で存在した、日本を支えていた剣の神器。

 その力が凄まじいことを、知っていた人間はあまり多くは無かったはずだ。

 

 この剣は、振るうものを不敗に導く。

 具体的には「一切の傷を負わなくなる」

 

 ……かつてヤマトタケルという英雄がいた。

 父親である帝に、その制御が難しい荒々しい性格を恐れられ、死を願われた悲劇の英雄。

 彼は負けなかった。……自らの意志でこの剣を手放すまでは。

 

 その伝説が物語っている。

 この剣は握るものに、一切の傷を負わせず、全ての戦いに勝利を齎すことを。

 

 ……だから盗み出した。

 浄化の日に、熱田神宮から。

 

 この国を亡ぼす意味合いもあったが、この剣が欲しかったのもまた事実。

 

 そのおかげで、私はこうして最強で居られる。

 

 ……さて、終わらせるか。

 

 私は羽ばたく。

 6枚の翼で。

 

 飛翔する。上空まで。

 

 ……見下ろした。

 

 下に鎧姿の悪魔と、緑色と赤色の服の髭面悪魔使いの姿が見える。

 

 ……まとめて、やるか。

 

 私は剣を鞘に納める。

 

 この技を使うとき、両手を使う関係上、どうしても剣を鞘に納める必要が出てくる。

 だから、それがこの技の欠点なのだが……

 

 ヒーローは、圧倒的な力で悪を亡ぼすもの。

 

 そのためには……仕方ない!

 

 私は両手の平を組み、まるで竜のアギトのような形で前に突き出す。

 そこに意識を集中する。

 

 ……悪魔の力に人間の技術を乗せる……

 

 この域に到達できたのは、どうも私だけらしい。教団内では。

 

 それはおそらく、私が調整された悪魔が、魔王以上の大悪魔だったからだと私は推察する。

 その名は原天使サタン。人間を審判するために天界から遣わされた告発する天使。

 

 ……魔力が溜まってくる。

 

 そろそろ、頃合いか。

 

 ……喰らうがいい。

 

 必殺……

 

「メギドアーク・キャノン!」

 

 裂帛の気合。

 

 同時に発動する。

 私にできる最大の魔法が。

 

 組んだ両掌の間から、凄まじいエネルギー波が発射される。

 

 それは眼下で私を恐れ見上げていた3つの影を呑み込んで

 

 爆風を呼び、

 

 光の渦が消えたときには

 

 ……もう、そこには何も残っていなかった。

 

「……イレース完了」

 

 私はそう言った。

 この結果に、満足だったから。




ド〇オーラ
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