真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(クルセイダー)
「佐上真月の居所が判明しました」
待っていた情報。
若いテンプルナイトが書類を見ながら報告している。
報告に合わせて、彼の背後にある巨大ディスプレイに、問題の人物・佐上真月の顔写真が映し出された。
満面の笑みでピースサインしている写真。いつの写真だろうか?
佐上真月。
体内のマグネタイト量が数億人分に達するという特異体質の女。
彼女との契約をした悪魔たちからの情報と、魔界経由の情報を総合し、調査を重ねてようやく見つけた希望の星。
探すに探して、やっと見つけたんだ。
それなのに。
彼女を迎えに派遣したクルセイダーが消息不明になり、ついでにターゲットの行方が分からなくなった。
どういうことだ?
何故クルセイダーが失敗した?
それに……
何故……東北地方から消えたんだ?
それが議題に上がっていたんだけど。
それが氷解した。
「京都御所で公務員をやっているようです」
京都御所だと!?
場の空気がざわつく。
……京都御所。
旧世界ではただの観光名所だったのだが。
今の世の中では、旧世界の日本を支配していた勢力が打ち立てた、暫定政府の拠点になっている。
……なんというしぶとさか。
旧世界の亡霊たちめ。
「早速兵を派遣しましょう。クルセイダーはどのくらい投入すればよろしいですかな?」
年配のクルセイダーがそう発言した。
すると、背後のディスプレイの映像が、佐上真月から京都御所周辺の地図に切り替わった。
そこに様々な数字が表示されている。
「ここに表示されている通り、暫定政府の連中は科学力と兵力が侮れないレベルにあります」
説明者は淡々と説明をしていた。
「……正面から乗り込むのは得策では無いな」
クルセイダーロードがここでようやく発言される。
何も言うことが無いほど、呆れていたというわけではなかったと言うことなのだろうか?
「私が行ってもいいが……もし、連中がそれを見越して何かしら準備をしていた場合を考えるとな」
そう、クルセイダーロード。
彼女は神器の本体の所持を任されている。自身の能力の底上げのために。
そして本来は、神器は暫定政府の連中の持ち物だった。
ということは、暫定政府の連中が、昔の経験から何かしら手を打ってくる可能性はあるだろう確かに。
ならば、あまり暫定政府の連中と戦争をするのは得策ではないという判断になる。
しかし……
「ならばどうすれば良いのだ?」
誰かが言う。
そうだ。
佐上真月を手に入れないことには、唯一神召喚の儀は成り立たない。
そしてその彼女は、京都御所から出てこない。
……どうすれば良いのだ?
「そのことなのですが」
書類を持ち、この会議の進行役になってるテンプルナイトが意見した。
「……近々、京都御所の公務員が、海に出るらしいという情報を得ました」
海?
海だと?
……何故だ?
遊びに行くわけでは無いよな?
この状況で?
「……あれか。神饌(しんせん)か」
しんせん?
誰かが入れたそんなコメントを、私は引っかかりを持って聞いた。
何なのだ? 知らない言葉だ。
その誰かは続ける。
「ようはお供え物だ。神道では神への捧げ物で、色々と食物を供える。米だとか、酒だとか……なかには、海の幸もあるというわけさ」
……ほお……。
面白い話だ。
話だけ聞くなら、異教の話も楽しくはあった。
「で、その海に派遣される公務員に、佐上真月が入ってる可能性が高いというわけだな?」
落ち着いた風に聞き返す誰か。
「ええ。情報筋が確かなら」
進行役テンプルナイトの男は頷く。
「ならば……」
さっきから話しているそのクルセイダーの誰かは
皆を見回して
「クルセイダーは2名派遣する。その内訳は、テュポーンとエキドナ。これでどうだろうか? 確実だと思われるのだが」
……彼の提案は、皆の拍手でもって迎えられた。
次から新章