真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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自衛隊の駐屯地に向かう主人公たち。
だが、その途中で得体のしれない化け物に遭遇しました。


怪物たち

★★★(忍)

 

 

 何なのこの喋る人形?

 生きてるの?

 メカ?

 何かの撮影?

 

「にんげんのくせにデートなんてなまいきだー! じゃましてやるー!」

 

 人形のひとつがそんなことを言って。

 その玩具みたいな手をこっちに向けてきた。

 

 ……そのとき、俺はゾッとした。

 予感があったんだ。

 

 これはマズイ、って。

 

 慌ててバイクのハンドルを切る。

 

 一瞬前に居た場所に……

 

「BUFU!」

 

 ……その手から、氷の塊が飛び出した。

 ハンドルを切らなければ、当たっていたはずだ。

 

「ちっ、よけたー! よけるなー!」

 

 ……人形たちは悔しそうだった。

 ちょっと待ってくれ。

 

 何だ? 何がどうなってる!?

 

 ひとつ分かるのは……

 

 こいつら、俺たちを殺そうとしている!

 

「……真月、逃げるぞ、絶対に俺を離すな!」

 

 返事は無い。でも頷いたのが気配で分かる。

 絶対に真月だけは守らないと……!

 

 俺はバイクのスピードを全開にした。

 

 人形たちは後ろへと遠ざかっていく……

 

 

 

 ……撒いたな。

 それを確信した。

 

 俺は、バイクを停めた。

 ……ちょっと、一息つかないと。

 

 あたりは何にも無い。

 ただの道路。

 

 あるのは山と、木。

 

 バイクを降りて、ヘルメットを脱いだ。

 二人とも。

 

 すると

 

「忍!」

 

 真月が抱き着いてきて、キスしてきた。

 よっぽど怖かったのか。

 

 守りきれたことは嬉しかったけど……あれはなんだ?

 

 あんな青色人形、俺は知らないんだが。

 少なくとも、今までの俺の人生20年の間には見たことが無い。

 

 俺は真月を抱き締めながら、見たものが信じられずに混乱していた。

 

 ……ホントは。

 ここで混乱している場合じゃ無かったんだけども。

 

 何故って、次の危機が迫ってきていたから。

 

「人間の女の匂いだな。どれ、いただこうか……」

 

 ガサッ

 

 すぐそばにあった山から。

 木々をかき分けて、そいつが出てきた。

 

 毛むくじゃらの。

 顔だけやけに人間っぽい大猿が……。

 

 

 

 ……なんだこの猿?

 デカイ……オランウータンくらいか?

 それに喋った……どうなってるんだ?

 

 ただ、ひとつ言えるのは……

 

 俺は真月を背中に隠した。

 

 ……こいつ、真月を狙ってる。

 それも喰うためじゃない。嬲りものにするためだ。

 目の雰囲気で分かった。

 

 こいつ……まずい。

 言葉は通じるかもしれないけど、話は通じないだろう。

 なんとかして、倒すか……

 

 最低、真月が逃げる時間は稼がないと……!

 

 バイクを停めたのが最悪だ。

 エンジンをまたかけるまでに絶対捕まる。

 

 やれるか……?

 

 よく、漫画で野生動物を素手で倒す話あるけど。

 あんなのはまず出来る話じゃない。

 野生動物と人とでは、身体の強度が全く違うからだ。

 

 だけど……

 

 無理でも挑戦しないと、真月が危ない。

 やらないわけにはいかないんだ。

 

 ……急所、あるよな?

 人間と一緒で、正中線上でいいのか?

 

 やるしかないなら……

 

 俺は構えた。

 半身の構え。

 

「その女、寄越せぇ!」

 

 猿が二本足で立ちあがった。

 そして、腕を振り上げ、振り下ろしてくる。

 その前に。

 

 俺は間合いを一瞬で詰め、猿の鳩尾、喉、鼻、の順で三連の突きを入れた。

 猿は怯む。

 

 その隙に、がら空きになった股間にも蹴りを加える。

 

「グアアアア!」

 

 倒れて、悶え苦しむ猿。

 だが……

 

 これで勝ったと思えない。

 

 今のうちに、逃げないと!

 

「真月! 今のうちだ!」

 

 ヘルメットを被ってる余裕なんてない。

 すぐにでもバイクを出そう!

 

 真月も俺の意図をすぐに分かってくれて、付いてきてくれた。

 二人してバイクに跨る。

 

 猿が苦しむのが和らいでくる。

 ……マズイ!

 

 間に合うか?

 間に合ってくれ!

 

 そう、エンジンを掛けることに、焦りで動きが悪くなる手に、余計に焦ってしまったときだった。

 

 猿が起き上がった瞬間、首が飛んだ。

 刎ねられたのだ。

 

 頭を失い、どうと倒れる猿。

 

 ……何に首を刎ねられた?

 

 猿の背後に立っていた、黒色の、仮面の巨漢の手に握られた、つるはしみたいな形状の刃物によって。

 なんだあれは……両刃の両手鎌みたいなものなのか……?

 全体的なフォルムは、鬼っぽかった。

 

「危ないところだったね……」

 

 見ると、そのさらに、だいぶ後ろにもうひとり人が居た。

 ……あまりカッコイイ人ではなかった。多分男性。

 痩せっぽっちで、服装もあまり良くない。

 黒いフード付きパーカー。

 それで、フードを目深に被ってて顔がよく見えない。

 

 彼は道路に胡坐描いて座ってて。

 

 手にノートパソコンを持っていた。

 それを胡坐の上に乗せてカチャカチャやっていた。

 

「もういいよ。ありがとうオンギョウキ」

 

 そう言いつつ、カチャとキーを押す。

 多分、エンターキーか?

 

 その言葉と同時に、黒い仮面の巨漢が……

 

 足元に出現した魔法陣に吸い込まれて、消えて行った。

 

「……あなたは?」

 

 真月が口を開いた。

 化け物に襲われた。

 その衝撃から、やっと回復したのか……?

 

 その質問に、フードの痩せた男性は答えてくれる。

 

「僕はガラ吉。悪魔使いさ」




最初のが邪鬼グレムリン。次のが妖獣カクエンです。
カクエンは中国の妖怪。山猿の化け物で、オスしかいないので人間の女性を使って繁殖するという、ゴブリンみたいな生き物です。

そしてガラ吉が呼び出したのが妖鬼オンギョウキ。
非常に高レベルな悪魔です。
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