真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

51 / 211
伊勢の海にやって来た


ホテル業魔殿

★★★(真月)

 

 

「おおお!」

 

 波、匂い、風!

 

 何年ぶりだろう。海に来たのは。

 

 人が居ないので、海水浴し放題!

 ほぼ貸し切りビーチ!

 

 え? 私たち、どこのアラブの王族?

 

「海だよ海! 忍! 付き合ってたときを思い出すよね!」

 

 まだ平和だったときは、一緒にプール行ったり、海に行ったりしたよね。

 楽しかったよ!

 

 そう、語り掛けると、忍も昔を思い出したのか。

 

「昔は良かったよな。海にも山にも気軽に行けたし」

 

 そう、しみじみといった感じで言うのだった。

 

 ……そうだね。楽しかったよね。

 

 それがなんか、色々変わっちゃったよ。

 もう、自由にどこへも行けないんだもんね。

 

 今日のここへも、ターミナル経由で来たし。

 

 昔だったら新幹線とか、飛行機とか。

 そういうの、あったのになぁ。

 

「さて、宿泊施設に行くか」

 

 海をまず確認した後。

 私たちは今夜の宿泊施設に向かうことにした。

 

 このあたりも悪魔が出現しないように結界が張られているらしい。

 理由は、海の幸を取ってくる場所だから。

 

 ……この分だと、山の幸を集めるための結界を張った山、というのもあるかもしれないね。

 

 ちなみに結界外には当然悪魔が出る。

 ……仲魔作りのための合体ネタ探しには重宝するかもしれない。

 個人的にまた来ることになるかも。

 

 だって……

 

『ホテル業魔殿』

 

 ……こんなのあるし。

 簡単に言うと、京都御所の合体施設。

 東北にあった『邪教の館』の同業他社。

 

 ここ、悪魔合体の他にも、宿泊施設もやっていて……

 

「お待ちしておりました。どうぞこちらへ佐上様。明日まで宿泊と聞いております。ごゆっくりとおくつろぎ下さいませ」

 

 ショートカットで、青白い肌と紅い目をした綺麗なメイドさん。

 見たところ少女。でも感情ってものがない。

 

 そんなメイドさんが私たちに頭を下げ、部屋へと案内してくれた。

 

「朝食は朝7時となっております。内容はパンとおにぎりとみそ汁とコーヒーです。ちなみに食べ放題になっております」

 

 部屋に案内してくれたメイドさんが、深々と頭を下げながら、明日の説明をしてくれた。

 

(東〇インだ)

 

 ……朝食内容を聞いたとき、私はそう思った。

 横の夫を見る。

 

 彼も、同じことを考えているような気がした。

 

 ……夫婦だもの、それぐらい分かるよ。

 

 そしてメイドさんは

 

「ご入浴は午後15時から深夜1時までとなっております。朝は使えませんのでご注意を」

 

 そう、事務的な様子で入浴時間を教えてくれた。

 

「あともうひとつ。入浴時にお湯を必要以上に汚す行為をされた場合、罰金10万マッカをお支払いいただくことになっております。お気をつけて」

 

 と。

 そこまで言ってメイドさんは姿を消した。最後に大きく一礼をしてから。

 ……最後まで、感情というものが顔に出てなかった。

 

 ……お湯を必要以上に汚す……一体どんな?

 

 ちょっと考えたけど、思いつかなかった。

 まさかお風呂でおしっことか?

 そんなまさか。子供じゃあるまいし。

 

 と。

 

 そんなことを考えながらお風呂に二人で向かうと……

 

 驚いた。

 

「ここ、混浴なんだ……」

 

 宿泊客があまり居ないからなのかな?

 お風呂が一個しか無かったんだ。

 

 

★★★(忍)

 

 

 混浴……。

 ちょっと、俺は焦っていた。

 

 いや、別に真月とはすでに身体の関係にあるというか、普通に夫婦だし。

 裸なんて別に見せ合ってるけど。

 

 なんというかね。

 何故か、引っかかっていたんだ。

 

 理由は分からない。

 考えながら脱衣所に入って、服を脱ぐ。

 軍服風の公務員の制服を。

 

「あ、背中の筋肉、綺麗だよね。忍」

 

 で、上半身裸になったら、真月が褒めてくれた。

 少し嬉しかった。

 

 真月は真月で。

 躊躇いもせず、すいすい服を脱いでいく。

 

 ……はっきりいって、見飽きない。

 

 それぐらい綺麗だから、彼女の身体は。

 全体的に引き締まってて、女性らしいところはちゃんと出てるんだよな。

 

 でも、あまり見てて俺が反応すると色々問題なので、凝視するのはやめておいた。

 

 ガララ、と大浴場の扉を開ける。

 

「うわー!」

 

 岩風呂だった。

 掃除が大変そう。

 

 ……だから「お湯を汚すと10万マッカ」なのかな?

 掃除しにくいから。

 

「こんな大きなお風呂、久々だよね。ゆっくりつかおうよ」

 

 真月は嬉しそうだった。

 

 

 

 俺が洗い場で自分の身体を洗っていると、後ろから真月が話しかけてきた。

 

「背中を流させて」

 

 お……

 

 背中に感じる気配は真月のものだ。

 どういうことだろう。

 

「仕事のメインは明日からだよね」

 

 俺の返事を待たないで、俺の背中を彼女の手に握られた手ぬぐいで擦られる感触があった。

 ごしごしごし

 

「……どういう風の吹き回しなんだ?」

 

 表現として適当だろうかと考えながら、俺は真月に問い返す。

 すると彼女は

 

「いや、だって私が口にするかもしれないじゃん」

 

 んなことを言い出す。

 

 だったらお前は自分の身体洗えよ!

 俺が口にするかもしれないだろ!

 

 そんな言葉が脊髄反射で出そうになったが

 

「ちゃんとセーラー服持ってきたのよね」

 

 ……!

 これで、黙らされてしまう。

 

「……へえ」

 

 真月の声。

 声にからかいの響きがある。

 俺の身体を覗き込んだんだ。

 

 そして彼女は言った。

 

「……告白成功と同時に、初体験ってシチュはどうかな?」

 

 耳元で。

 

「あのとき、放課後に私を呼びだして、告白してくれたよね」

 

 彼女の言葉は……

 

「私はあなたの告白をOKしたけど、もしそのまま」

 

 ここで、少し溜めがが入り

 

「……結婚してくれるなら抱いてもいいよ、って言ってたら、あなた、どうしてた?」

 

 

★★★(真月)

 

 

 うん。これはこうかはばつぐんだ、だね。

 彼の頭の中では、時間が中学時代に戻ってる。

 その中で、中学生の私に肉体関係を持ち掛けられたシチュを想像してる。

 

 ……こういうの、すごくゾクゾクする。

 

 そのまま、身体の前を洗うために彼の背中にもたれかかり

 

 前に手を回しながら

 

「あなたの身体は私が口にするかもしれないから私が洗うとして」

 

 ハァ、と息を耳に吹きかけながら

 

「……私の身体は、あなたが洗うべきなんじゃないの?」

 

 耳元に口を寄せて

 

「だって、あなたが口にするかもしれないんでしょ? 自分のことは自分で責任を持つべきじゃない?」

 

 

★★★(忍)

 

 

 背中に当たってる柔らかいもの。

 それがなんなのかは、まぁ分かる。

 

 俺は……

 

 振り向いて、真月を押し倒そうとした……が

 

 振り返ったとき。

 真月が、何かに気づいていた。

 

 なんかすっごい横を見てる。

 

 ……なんだ?

 

 真月の視線を追うと……

 

 紅い目をしたメイドさんが、こっちをじーっと見てた。

 見張ってた。

 

 ……お湯を汚すと罰金10万マッカ

 

 それが何を意味しているのか、分かってしまった気がした。

 

 ちっ

 

 誰かの舌打ちの音も




俺、メアリ好きですよ?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。