真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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上野の話だよ。


ガイア教最高幹部の話。

★★★(明)

 

 

 ここの席はいつも座り心地が悪いんだよな。

 嫌なヤローがいるから。

 まぁ、しょうがないんだけど。

 

 だって、ここはガイア教団の幹部13人が集まる会議の場なんだから。

 

 ガイア教団最高幹部。

 前も言ったけど、ガイア教団には役職は無い。

 上下関係が無いという建前だからだ。

 真の上下関係は役職ではなく実力で決まるという意味合いもあるのかもしれない。

 

 だからまあ、俺も明日からここに座る資格が無くなる可能性は十分あるんだよな。

 気をつけないといけない。

 

「で、オザワという男は新宿でそのままなのか?」

 

 そう言ったのは神取鷹久という男。

 見た感じは筋肉質の精悍な男。

 

 ……旧世界では企業経営者だったらしい。

 それなりにデカイ会社の。

 

 しかし、その中で「あまりにも世の中馬鹿が多い。粛清すべきだ」という結論に達し。

 自分の理想に一番近いのがこのガイア教であると結論。

 入信して、スポンサーになり、そして自身は悪魔使いになった。

 

 ……自助努力をキチンとする人間にはそれなりに優しいので、俺はこの人とはそれなりの関係を築いている。

 わりと好きな人でもある。

 

 この人が気にしているのは、今、新宿で王国を築いているオザワという男。

 元々、ガイア教徒の重鎮だった五島閣下の手下だった男で。

 大破壊後、国津神タケミナカタとの契約に成功し、新宿の王になった。

 そこまではまぁ、勝手にしたら? という話なんだが。

 契約した悪魔が問題で。

 

 ……タケミナカタって、諏訪の土地では大魔王ルシファー様クラスの力を得る悪魔なのよな。

 元々「諏訪から一歩も外に出ない」約束で生存を取り付けたという設定の悪魔のため、逆に諏訪にいるときは無敵化が加速するとか。

 だから、味方にしたら諏訪の土地が確定で手に入る。

 

 だからまあ、ガイア教団としてはオザワにガイア教徒になって欲しいんだが、ヤツは首を縦に振らないらしい。

 多分、組織に属するのが嫌なんだろうな。

 

 かといって、無理矢理やるわけにもいかないし。

 

 で、そんな仕事を任されているのが

 

「なかなかね、納得しないんだよ。難しいね」

 

 ……コイツ。

 五味山葛夫。22才。

 俺はこいつが大嫌い。

 

 見た目は黒髪のくせっ毛に黒縁眼鏡。スレンダーでパリッとしたスーツを着ている。

 顔立ちはわりと美形。好青年で良いと思う。

 

 だけど……

 

 こいつ、裸の女を傍に11人侍らせている。

 どれも、旧世界が健在だったときに堕とした女らしい。

 で、全員腹が膨らんでいる。妊娠中である。

 

 なんでも学生時代、ハゲをボコったら退学処分になり、なりゆきで東京の高校に通うことになったそうで

 そこで……

 

 読者モデルで大活躍するクォーターの美少女とか。

 体育教師の校内レイプで傷ついた、前述のクォーター美少女の親友とか。

 美人検事を姉に持つ生徒会長とか。

 家主の義理の娘とか。

 お金持ちのお嬢様とか。

 担任の女教師とか。

 お登りの占い師とか。

 ジャーナリストの女とか。

 女医とか。

 女流棋士とか。

 後輩の女の子とか。

 全員堕として、全員妊娠させた。

 ……ありえない。こいつの精神、暗黒空間だ。

 で、そうなってから社会でにっちもさっちもいかなくなったので、恋人たちと一緒にガイア教入信。

 その後悪魔使いになり、こうして13人幹部の一人に数えられるにまでなった。

 

 ……俺がこいつのこと許せないのは、こんな歪んだ関係なのに、恋人に対して「伴侶」って言葉を使う事なんだよね。

 うん。ぶちのめしたい。

 

 伴侶って言葉を使っていいのは、俺と夏子と、あとは暫定政府の公務員夫婦のような関係だけだ。

 お前が使っていい言葉じゃない!

 

 娘の父として、俺はこいつの存在を認められない。

 

 そしてあとひとり

 

「……六本木の方も、ちょっと苦戦中なんだよねぇ」

 

 こいつ。

 寝癖を直そうともしないで、スーツの着こなしも不完全。

 見た目は詰めが甘い、テキトーとの誹りを免れないテキトー男。

 

 見た目は飄々としており、人畜無害そうに見える。

 でも、こいつは真実は非常に捻くれており、嫉妬深い。

 非常に精神年齢が低い男なんだ。

 

 元々刑事だったらしいんだけど、ミスをして田舎に転勤させられそうになった。

 そこで全てのやる気をなくして刑事を辞めてガイア教入信。

 

 そしたら。

 

 めきめき悪魔使いとして頭角を現して13人のひとりになった。

 ろくでもない奴なのに!

 

 で、力を得てこいつがしたことは……

 

 未成年の女の子に、セーラー服を着させて、自分のお世話をさせるという。

 うん。本当に最低。

 

 ああ、でも前述の粗大ごみよりはマシだけど。

 

「魔王ベリアルが、六本木から一歩も出ないことを条件に、無敵の魔術を発動させちゃってさあ」

 

 そう、困った風に言う男。

 その傍に、死んだ表情で付き従うセーラー服姿の少女たち。

 

 ……こいつ、女の敵。

 娘を持つ父親として、こういう奴は許しておけない。

 

 だけど。

 強ければ、許される。

 

 それがガイア教徒の基本原理だから。

 認めるしか無いんだ。

 

 ……もっと強くならないと。

 会議に出る度、俺はそれを強く思う。

 いつも。




次回から新章です。
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