真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(忍)
俺たちは龍王ナーガを探して、業魔殿の裏山に来た。
「龍王ナーガって言ったら、あれだろ?」
隣を歩く真月に言う。
上半身は人間、下半身が蛇の半人半蛇の龍王。
元々はインドの魔物だったっけ?
奴ら、盾と槍で武装してて。
電撃系の攻撃魔法まで持ってる。
素手で戦うのは、それなりに面倒な相手だった気がする。
「そうそう。コブラの神格化から生まれた悪魔よ。毒を持ってるから気をつけて」
……そうなのか。
噛みつかれるヤバイってことなのかな?
そんなことを考えながら山の斜面を歩いていると……
居た。
数匹の下半身蛇の人影が、集まって何か会話している。
俺たちは頷き合い……
「もしもし」
話しかけた。
トークスタートだ。
「……なんだテメーは」
ナーガの1体が真月に向かってくる。
一応、俺は万一に備えて待機。
急に襲って来たときのことを考えないと。
「佐上真月。公務員をしています」
真月、胸に手を当てて自己紹介。
すると
「公務員か……やっぱりよ生活安定してんのかコノヤロ!?」
悪魔は腕を振り上げて俺たちの生活環境について質問してくる。
真月……君はどう答える?
「ええ。ブラックじゃない環境で、無理なく働かせて貰ってます」
そう答えて、小さくお辞儀。
すると悪魔は
「……そうか。でもなぁ俺たちは最近はそんなバナナ! ……ってな感じでおセンチな気分になんだ」
悪魔は少し辛そうな顔をする。
……つまりだ……あまりこいつら、毎日が楽しくないって言いたいのかな?
で、真月が毎日楽しそうで羨ましいと?
だが、真月はそんな彼らの身上について理解を示さずに
「……その心は?」
こう返す。
……?
それでいいのか?
……任せるけど。
すると
「ヤッタマゲ! ドペペコランチュだコノヤロー!」
意味不明の返しが来た。
……何なのこいつ?
なんかすごく興奮してるし。
そのまま意味不明の内容を興奮しながら捲し立てる。
「いっつもそうじゃん! イザっていうときに腰が抜けちゃってぇ! それでもオレ様たちは人々から恐れられる悪魔なのか!?」
目をギラギラさせながら。
それに対して真月は……
「ええ。まぎれもなく悪魔だと思いますよ」
……肯定してあげた。
すると
「ありがとよ! テメーが元気づけてくれたおかげで、俺たち明日からまたガンバレそうだぜコノヤロー!」
ワアアアアアア!!
……ナーガたち、湧く。
わけわからん……
そしてそうやってしばらく湧いた後。
急に落ち込んだ感じになって
こう言った。
「だけど知ってんだぜバカヤロー。……みんなオレ様たちの事が嫌いなんだろ? オレ様たちだけ除け者にして、ジンギスカンパーティやるんだろ?」
……こいつら、情緒不安定か?
なんだか、こっちの頭がおかしくなってくるんだけど……
真月は、そんな意味不明の連中に対して……
いきなり、俺にしなだれかかりながら
「……いえ、この人とパジャマパーティをします」
そう、返した。
……え? なんでそうなるの?
でもま、言い方が少しエッチだったので、俺の方も少しドキドキしてしまう。
向こうは……
「ジョベンバ!? ……あっ、あの伝説のパジャマパーティだとコノヤロ!? キィー! うらやましいー!!」
……ナーガたちの視線が俺に注がれて。
何か羨ましがられる。
そしてひとしきり、俺を羨んだ後。
彼らはこう続けた。
「テメーコノヤローひとつ聞いて良いか? オレ様たちの存在は地球にとってプラスか? ……それともマイナスなのか?」
えっと……
とりあえず、プラスって答えた方がいいのかな?
なぁ、真月、君もそう思うんじゃ……
「いえ、どっちでもないですね」
……どっちも選ばなかった!
すると
「ジョベンバ!? オレ様たちの存在って意外と普通じゃねえかコノヤロー!」
……なんか喜んでる。
そのまま、興奮のまま、彼らはこう続ける。
「佐上真月! テメーってやつは、テメーってやつは……オレ様たちはテメーに心底惚れこんじまったぜコノヤロー!」
……おお。
なんか上手くいってる……
「よし佐上真月! 何かして欲しいことがあったら言ってみろ! ムハーッ!」
「……あなたたちの中の一人と、仲魔の契約を結びたいんですけど……」
相手のテンションに合わせずに、落ち着いて対処する真月。
アームターミナルを操作して、契約同意書を空中に映像で投影した。
これに彼らの真の名前をサインしてもらえば、契約は完了する。
「どなたか、お願いできませんか? ……今なら、見返りに私のマグネタイトを差し上げますよ?」
ニコ……と笑顔を浮かべながら。右手を差し出す。
すると、連中の中から1体が、おずおずと進み出てきて、真月の手を握った。
その瞬間……
「ジョベンバ!? こんな上質のマグネタイトをこんなにも貰っちまって、返しきれない恩じゃねえかコノヤロー!」
……騒ぎはじめる。
……後で聞いたんだけど。
真月は悪魔との交渉で、見返りにマグネタイトを渡すことが多いらしく。
メシア教徒からの情報で、自分の体質が分かる前でも、お金より消費が少ない気がしたので、よく与えていたらしい。
で、最近は自分の体質が良く分かったから、もっぱら見返りはマグネタイト、なんだって。
「これはもう、即合体でも構わないぞコノヤロー! そんで魔界で永久に佐上真月の名前を語り継ぐぜバカヤロー!」
……あ、そっか。
分かってしまった。
こいつらの言動を振り返って。
今まで何でメシアの連中に真月の体質の事がバレたのかと思ってたけど。
……原因、多分こいつらだわ。
多分、こいつらが真月のマグネタイトの量と質を言いふらしたんだわ。
魔界で。
そしてそれが召喚経由でメシア教徒にも伝わったんじゃないか?
俺は、今契約を完了しようとしている悪魔たちをみてそう思った。
まぁ、今頃どうしようもないことなんだけども。
「契約完了ですね。よろしくお願いします」
「オレ様は龍王ナーガ。ファッキンジャップくらいは分かるぜバカヤロー!」
NINEやってねぇとワケわかんないだろうなぁ