真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(真月)
……穢れてしまった。
そんな想いを抱いた悪魔召喚契約だった。
……さて。
私は、もうひとつの問題に目を向ける。
私の、私たちの後ろに隠れていた、幼い女の子のことだ。
さっきも言ったけど、見た感じ年齢は一桁。
髪の毛を後ろで2つに分けて括っており、おさげにしている。
着ているものはピンクのワンピース。
可愛くて良く似合ってるんだけど……
なんか大破壊前の普段着みたいだなぁ……?
なんでこんな、場違いな子供が……?
「えっと……あなた、どこから来たのかな?」
大破壊前なら小学生くらいの女の子。
見た目ももう、本当に愛らしい。
可愛い。
女の子は少し、言い渋ってるような様子を見せたんだけど。
「……昔、ここに住んでた」
えっと……?
「近くに住んでるの?」
そういうと、コクン、と頷く。
……んん?
この近くに、人が集まって住んでる場所ってあったっけ?
……ちょっと思いつかなかった。
「……送ろうか?」
横から忍がそんなことを言ってきた。
すると
ブンブン
女の子は、頭を左右に振る。
……え? 嫌なの?
「もう、住めなくなっちゃった」
言って、女の子はシクシク泣き出した。
その様子は本当に痛々しくって……
う~ん、なんか分からないけど、住んでるところが暴徒か悪魔の襲撃でダメになってしまったのかな?
可哀想……
思わず、胸が詰まってしまう。
う~ん……
思わず、隣の忍と顔を見合わせてしまう。
この子、どうしよう……?
「そろそろ日が落ちる時刻だよな……」
ぼそ、と忍。
……うん、そうだね……
だいぶ日が傾いてきてる。
今日はちょっと、考えるのは後にしておこうか……。
どっか、泊るところを探して、それから考えよう。
明日のこと。
あ、そうだ。
名前は聞いておかないと。
「……あなた、名前は?」
泣いてるけど、話は通じるかな……?
そこがちょっと不安だったんだけど。
「……堂島菜々子」
そう、涙に濡れた顔で答えてくれた。
菜々子ちゃんかー。
「ここが、昔住んでたお家」
菜々子ちゃんの好意に甘え、彼女の元々住んでいた家に連れてきてもらった。
一軒家。表札に「堂島」とある。
……嘘は吐いて無かったか。
まあ、積極的に疑ってたわけじゃないんだけど、一応ね。
入らせてもらう。
鍵は掛かっていなかったみたいで。
そのまま入れた。
……中は埃だらけ。
うーん……
「上がらせてもらっていいかな?」
玄関の前で、元家主の子に確認。
彼女がコクンと頷いたので、私と忍は靴を脱いで上がらせてもらった。
……正直、ちょっとだけ抵抗があった。
あまりにも埃だらけだから。
あまり、お世辞にも広い家では無かったけど。
家に泊まれるだけ儲けものだよね。
家はリビングのある1階と、個別の部屋がある2階という構成。
私たちは2階に通してもらった。
「……ここ、お兄ちゃんの部屋だった場所だよ」
そう、嬉しそうに語る菜々子ちゃん。
そうなんだ……。
今、そのお兄ちゃんはどこにいるのかな?
ふと、そんなことを思ったんだけど、地雷になりそうな予感がしたので、聞くのは止めておいた。
案内された部屋は、そんなに大きな部屋では無かったんだけど。
ベッドがひとつあるだけの、殺風景な部屋。
……多分、菜々子ちゃん的に思い入れがある部屋なんだろうな、と。
「……何をしにここまで出てきたの?」
これが疑問。
最大の疑問。
インスタントコーヒーでも入れたいところだけど、この家にはそんな設備無いし。
ちょっと複雑な気分で尋問。
そしたら菜々子ちゃんは答えてくれた。
「……この街の商店街の神社に、お参りが無いと日本が危ないって、お兄ちゃんが」
んん……?
それ、事実だけど……?
なんで知ってるの、この子のお兄ちゃんとやらは。
……嘘を吐いてる感じしないけど、何か変な子だよねぇ……。
「それより!」
お?
そのときだった。
菜々子ちゃんの空気が変わった。
ここまでは何だかアンニュイな感じだったのに。
急に、キラキラした感じになり。
「お姉ちゃんたち、結婚してるんだよね!?」
え、何で?
何でこの子、そんなこと知ってるの?
……と、一瞬私は混乱した。
そしてすぐ、冷静になり……
そういえば、さっき魔王マーラと戦ってるとき、忍との関係聞かれて「夫です」って認めたなぁ……
戦いの中だから、あまり深く考えないで返答してしまったけどさ。
んで
あ……!
最後の最後、魔王マーラとの悪魔召喚契約を決断する際、忍に決断の後押しをしてもらって。
それがあまりにもキュンときたから、つい衝動のままに彼とちゅーしてしまった。
そこまで思い出す。
……私、なんてことをしてしまったの!
こんな、小学生の女の子の前で!
教育上悪いよ! これ!
私は真っ青になった。
ペルソナ4の菜々子はどうなってしまったのか?