真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(クルセイダーロード)
私が出向かなければ。
そう、結論付けた。
私が向かう先。
Y県の田舎町である八十稲羽市だ。
そこにある、とある民家。
そこにいるらしい。
……今回のことの根拠は予言だ。
予知を専門とするスキャナーたちが頑張ってくれた……
佐上真月と再び会うにはどうすればいいのかと。
時刻指定つきで、次に会える場面の予言。
こんなこと、またできるかどうかわからない。
いや、おそらく無理だろう。
……思えば
これまでにクルセイダーが3人も倒されたのだ。
その犠牲に、神が予言で機会を与えてくれたのだろうか?
……だからこそ。
もはや失敗は許されないと思う。
だから私が出向くことにした。
もはやチャンスを棒に振ることはできない。
絶対に、生贄の巫女を確保する。
そのためには、私が出向く以外の答えがあるだろうか?
私は、愛用のバイクを駆ってアスファルトの峠道を疾走していた。
旧世界で有名だったバイク屋企業がデザインした鋭角的設計の、見事なバイク。
私はそれの塗装を白に指定し、ずっと愛用している。
まさに、正義の使者が駆るに足る、見事なライダーマシン。
名前もつけている。
ネオメシア号という名前を。
速くて、乗り心地もたまらない。
乗れば乗るほど、正義の心が高まってくる。
仮面ライダーに、成りきれる。
……絶対に、この任務を成功させる!
私は決意を新たにする。
そのときだった。
『……ソコノ武装勢力、降伏セヨ』
電子音声が聞こえてくる。
耳慣れないものだ。
まあ、耳慣れなくてもそれが何であるかは知ってるけど。
ちらり、と後ろを振り返る。
……空を飛んで追いかけてくる存在がいる。
旧世界で、自衛隊が作ったマシンだ。
名前は確か……T93G-Xだったと思う。
全体的なデザインはブルーの人型ロボット。
ただ、脚の膝関節が逆に曲がる構造になってることと。
背中にジェット機のような翼がついていること。
そこだけが人型と呼び難い。
武装は腕部に搭載されたマシンガンと、背中に装備されているミサイル。
悪魔を使った武装勢力が攻めてくることを想定し、自衛隊で開発した自律型AI搭載の武装マシンだ。
それが、浄化の日以降。
旧自衛隊駐屯地からどういった理由でかは分からないが、抜け出して。
通りすがりの人間に絡んで、攻撃してくるようになった。
……この時代、武装している人間が普通なので、このマシンにはそれが「外国の戦闘員、テロリスト」に見えるからだそうな。
全く、厄介な。
私は少し、溜息を吐きながらバイクを停める。
『~#~!~』
すると、マシンは訳の分からない言葉で何か言ってきた。
多分、英語だと思う。
私は英語はあまり分からない。
中1でメシア教に入信し、その後ずっとメシア教徒だったから中学を卒業していないし、得意でもなかったから。
多分、このマシンは日本語での降伏勧告の他に、英語でも同じことをやってるんだと思う。
外国人が相手であることを想定して。
『手ヲ上ゲテ伏セロ』
……なるほど。
そういうことを言ってたのか。
日本語で言ってくれないとさ。
もはや、世界唯一の言語なのかもしれないのに。
私は従うフリをして……スッ……と顔の前に右手を差し出し。
ギュッ、と握りしめて。
そこからバッ、と右手を腰だめに、左腕を斜めに構え、こう叫んだ。
「変身!」
変身コールを行ったのだ。
私は発光し、白い光に包まれた……。
仮面ライダーへの変身が完了した瞬間、私はT93G-Xに掴みかかっていった。
右手で草薙の剣を鞘から引き抜きながら。
T93G-Xの銃が火を噴いた。
T93G-Xは私にマシンガンの銃口を向けて躊躇わず、警告なしで撃ち込んできた。
胸、腹、顔に被弾。
だが、全くダメージは無い、
変身してない私であれば即死。
変身してても結構な怪我を負うかもしれない、そんな攻撃。
だけど、今の私は全くの無傷で居られる。
全て神器のお陰だ。
さて、停車してまで相手してあげてたんだから。
「とっとと終わらせる」
右手に持つは神器・草薙の剣。
空いた左で魔法を発動。
選択した魔法はトリスアギオン。
「トリスアギオン!」
魔法の名を叫ぶことで魔法効果の増強が発生する。
トリスアギオンは耐性を無視する魔法。
そんな魔法の炎を、相手の胸部に打ち込んだ。
『ギピピーPIPI!!』
耳障りなエラー音を立てて、燃え上がるT93G-X。
数秒後に魔法の炎が、背中のミサイルに引火。
その瞬間、誘爆して大爆発を起こし、この旧世界の兵器は消え去った。
よし。
私の大事なバイクを守り切ることができた。
小さな達成感を感じる。
さて、行くか。
私は変身を解き、再び愛車に跨って。
エンジンをスタートさせて、走り出した。
使命のために。
クルセイダーロードの最終学歴は小卒です。