真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(忍)
「さて」
危機は去った。
去ったんだけど……
「あの」
ようやく驚愕やら混乱が収まって来た真月が、イザナミにそう話しかけた。
見上げる。
巨大な姿だから当然だ。
「うむ。許す。なんじゃ?」
……見た目、完全に化け物なのに。
口調はすごく優しかった。
「……助けていただいてありがとうございます」
深々と頭を下げながら。真月。
「なに、気にせんで良い。お前たちが気に入ったからしたまでのこと」
そして優しい口調のまま、返してくれるイザナミ。
……そういえば。
ライドウさんに「イザナミに気に入られて来い」みたいなことを言われたような。
じゃあ、ここで本来の仕事の方も完了?
そういうことなの?
「……お前たちも大変なようじゃの」
すると。
イザナミは、俺たちの置かれている状況について、同情的な言葉を掛けてくれた。
……やっぱり優しいな。
んと。
……あれは、聞いておくべきなんだろうか?
俺は、真月と顔を見合わせる。
この質問はやるべきなのだろうか? と。
二人でしばらく見つめ合い
……やっとかないと、話できないし。
そう、結論付けた。
そして真月が言った。
「あの」
「なんじゃ?」
穏やかな感じ。
いけるかな……?
「……日本国民皆殺しの件は、思い留まっていただけますか?」
……これはさ。
絶対に聞いとかないといけない案件だと思うんだ。
そのために、お祀りしていたわけだし。
すると
「ああ、その件に関しては許そう。あのときは荒ぶったが、今は穏やかじゃ」
お前たちのお陰だ、と付け足してくれた。
……テレるなぁ。
真月も、なんだか満更じゃなさそうだし。
少し赤くなって俯いてるのが可愛かった。
なんだか、とてもいい雰囲気だ。
そう、思っていたら
「ところで……お前たちは今の葦原の中津国を知らす者の家臣たちじゃな?」
……いきなり分からないことを言われる。
え……?
あしはらのなかつくに……これはまあ、分かる。日本のことだよね?
しらすって……何?
混乱する俺。知らん言葉だったから。
そしたら
「はい。そうです」
真月が答えた。
ええと……
……後で聞いたら、知らすってのは、統治するとか、支配するとか、そういう意味に近い言葉、だそうだ。
正確にはちょっと違うらしいんだけど。
……ちなみに今じゃ死語だから、知らなくてもしょうがないよ、って慰められた……
また、久方ぶりの劣等感が刺激されてしまう……
まあ、そんな後の話は今は置いておこう。
その後だ。問題は。
俺たちは公務員。
だから、日本を統治する者の家臣というか、使いの者。
だったら「はい。そうです」って言っても間違いじゃないよね。
納得の答え。
それを確認し
イザナミは、こんなことを言ったんだ。
「……この国の建国以来の未曽有の危機じゃな。ならば、我が黄泉の国で寛いでいるわけにもいくまいて」
で。
急激に、今度はイザナミが縮んでいって……
また、あのちょこんとした、年齢一桁にしか見えない、ワンピース姿の菜々子ちゃんの姿になったんだ。
で、こんなことを言った。
「契約同意書を出して。悪魔召喚契約を結んであげるよ」
えええええ!!!
……思わず声が出そうになった。
日本の創造神の一柱が、真月の仲魔になるの?
これは……ちょっとすごいだろ……!
真月も目を見開いて驚いていた。
けど……
魔王マーラのときとは違い、迷わずに、契約同意書の準備を進めて行った。
手は震えていたけれど。
そして……
投影される契約同意書。
そこにサインをするイザナミ。
契約が結ばれた……
そして、イザナミはこう言ったのだ。
「私は天津神イザナミ……これからあなたが死ぬまで一緒だよ。お姉ちゃん」
そう、言い残して消えて行ったのだった……。
魔王(CHAOS)と天津神(LAW)
ニュートラルだよね。