真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
★★★(真月)
悔いはない。
その日、朝起きたとき。
私はそう思った。
目覚めると私はベッドでシーツ1枚&すっぽんぽんで寝ていて。
隣には私の旦那が、やっぱりシーツ1枚&すっぽんぽんで寝ていた。
私は彼のことをじーっと見つめて。
昨日のことを思い出し、私はおなかを撫でた。
……2日くらい生きてるんだっけ?
条件が違うと最大5日だったかな?
これで時間との戦いが避けられなくなった……
それを、私は自覚した。
そして
ブラシで自分の髪を梳かし、下着を身に着け。
そしてこの東京では普段着で通用するという「ハイレグアーマー」に着替える。
……ご飯は……ここ、ルームサービスなんかあるんだっけ?
まあ、いいや。
「起きて、忍。朝だよ」
そう呼びかけて、私は夫の肩を揺すった。
✭★★(忍)
「朝食は何を食べようか?」
……俺の隣で、俺の腕を取りながら、俺の嫁さんがそんなことを俺に聞いてきた。
まぁ、昨日は色々あったけど。
なんというか……
悔いはない。
これで、RTAか……
そう、頭の片隅で考える。
まあ、朝ごはんも重要だけど
「まずは、聞き込みだよな」
それは昨日、合間合間で話し合ったんだ。
この東京が正確には一体どういう状況なのか。
それを知っておく必要、絶対にあると思うし。
機嫌よく俺の腕に抱き着いていた真月も、それには
「そだね。ご飯のときも、話を聞けそうな人を探す気で居ようね」
そう、同意してくれる。
「ここがいいかなぁ……?」
蕎麦屋。
見た感じ、昔の日雇い労働者向けの立ち食い蕎麦屋みたいな感じで。
いっぱい、労働者風の人が来てるんだよね。
食べさせてくれる蕎麦は、そんなにひどい内容に見えないし。
それに……
「こういう人の話を聞いた方が、色々実態がわかりそうだしね」
真月の言葉。
俺もそれには同意する。
で。
蕎麦を二人で朝食代わりに食べながら、適当なおじさんを見繕って話を聞いた。
こんな感じだった。
「この街は、オザワっていう悪魔使いの男が仕切ってるんだ」
「オザワは悪魔と取引して、ここの悪魔は人を襲ってこない。だから共存できるんだ」
「ここは悪魔は襲ってこないが、税金を払わないと逮捕される」
「オザワの要求してくる税金の額だとか手足の私設警察だとか。不満はあるけどさ……不満を言った人、連れていかれた後、別人みたいに大人しくなったりするんだよな」
「税金払うのが嫌で逃げようとしているのを私設警察に見つかると、射殺されるぞ」
「メシア教徒とガイア教徒が殺し合いをしてない理由? そりゃあ、街に教会と神殿を置いておきたいからじゃないの? 殺し合いの原因になる、ってなったら、オザワに殺されるからね」
「東京は今はあちこちミサイルの余波で通れない場所が出てる。どこまで行きたいの?」
「品川まで行きたいのか。だったらここからまず渋谷に行って……」
「渋谷までの道中の代々木の方にある森に、妖精たちが住み着いてる。不用意に入ると殺される可能性あるから気を付けた方が良いぜ」
……なるほど。
大体の像が掴めてきた気がする。
まず、オザワって男がこの街を仕切ってることと。
オザワは街を仕切って、悪魔が襲ってこないようにして、その見返りに税金を徴収。税金が払えないと逮捕されてしまう。
で、反乱分子を抑えるために、私設警察を組織してる。
そして逃げ出すと処刑で、逆らったら逮捕されて何かされるみたいだ。
そして、品川に行くためには、まず渋谷を目指した方がいい。
……よく分かった。
「オザワって男に会っておいた方が良くない?」
話をまとめているとき。
真月がそう、言ってきた。
……確かに。
渋谷への正確な地図も、オザワって男が持ってそうだし。
それに、支配者なら支配者としての情報を持ってるかもしれないし。
会っておいて間違いは無しと思う。
……問題は、どうやって会うか、だ。
話を聞く限り、危ない男みたいだし。
いきなり「会ってくれ」って言っても無理そうだ。
……新宿のバーにやってきた。
大破壊後の世界でも、こういうお洒落な店は存在するんだな。
綺麗な店だった。
チェック模様の床。
小綺麗な照明……。
「いらっしゃいませ」
……バニーガールが接客に来たよ。
こういう場所、バニーガールが来たりするの?
よく知らんのだけど。
で、バニーさんに注文しようとしたら
「……」
真月にバーテンダーさんが客を相手してるカウンター席に連れていかれた……。
強制連行……。
「私設警察の偉い人にいきなり会うのはできないか? だって?」
バーテンダーの人はそう、何を言い出すんだ、みたいな声音で言ってきた。
うん。正直しょうがないかもしれない。
……けれども。
「私たち、どうしてもオザワに会いたいんです」
そう、真月が主張する。
「……うーん……」
バーテンダーさん、悩んでる。
ちょっと、申し訳なかった。
やっぱ、難しいのかな?
そんなときだった。
「邪魔するぜえええええ!!」
粗野な声が店内に響く。
何事? とそちらを見ると。
綺麗にクリーニングされていると言い切れるような小綺麗な制服に身を包んだ4人組が、店内に入ってくるところだった。
……お?
「はわわ! ご苦労様です私設警察の警察官の皆様!」
バーテンダーがいきなり背筋の伸び切った姿勢で挨拶。
……こいつらが……私設警察……!
私設警察の名言
「警察だあ! 怪しい奴オザワ様に逆らう奴は逮捕するぜぇ! 逃げた奴はその場で死刑だぁ」