真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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クズどもを前にして


05:私設警察たち

★★★(真月)

 

 

「パトロールしてたら喉が渇いた。何か酒を持ってこい!」

 

 テーブル席のひとつに着くと、暴力的な態度を隠そうともしないで、酒を要求してくる。

 もう、警察官というよりごろつきだ。

 

「はっ! ただいま!」

 

 バーテンダーはバニーガールに命じて、奥から酒の入った瓶と、人数分のグラスを持ってこさせた。

 あれはなんだろう……ブランデーかウイスキーかな……?

 

 で、どうぞ、とばかりにそのグラスを配り終え、酒の瓶をテーブルに乗せると。

 バニーガール、去っていこうとしたが。

 

 ……去り際に、お尻を私設警察のひとりに触られた。

 

 最低……。

 見てて、思ってしまう。

 

 権力に溺れ、威圧的にふるまう連中。

 誰にも止められないから、やりたい放題。

 

 まるっきし、獣だよ……。

 

 私のお父様はあんなこと絶対にしないし。

 忍のお父様もきっとしない。

 

 無論忍だって、あんなことをやるはずがない。

 

 ……ああいう連中、ホントに嫌いだ。

 

 でも

 

「すみません。旅の者なんですけど」

 

 愛想笑いを浮かべて、一礼して連中に近づいた。

 嫌悪感があるからって、関わらないようにするわけにもいかないのよね。

 だって、情報が必要だから。

 

 

 

「……なかなか美人な女だな。何の用だ?」

 

 ……私設警察のひとりが私を気に入ったみたいで。

 正直、ゾッとした。

 でも、それを表に出すわけにはいかないから

 そのまま

 

「私設警察の一番偉い人って、いきなり会う事って可能でしょうか?」

 

 揉み手せんばかりに、腰を低くして頼み込む。

 すると

 

「警察長官か? ……おうおう。丁度良かったな。……俺が警察長官の直属の部下よ」

 

 ……あ、そうなんだ。

 助かる。

 

 そのときに思ったことはそれだった。

 この人を機嫌よく出来れば、警察長官とのつながりが出来て、そこからオザワに会う手立てだって……!

 

 だけど

 

 ……正直、私は甘かった。

 

「その代わり……」

 

 そいつは私に手を伸ばしてきて

 

 私の胸に触れた。

 アーマー越しだったから、感触は分からない触り方だけど。

 

 そして、言ったんだ。

 

「……一発やらせろよ。それで話をつけてやってもいい」

 

 ニヤつきながら。

 

 

 

 瞬間的に。

 私の中で、昨日夫といっぱい愛し合った記憶が汚された気がした。

 とても幸せだった記憶。

 

 本当に触られてはいないけど。

 それでもだ。

 

 ……これが鎧越しじゃ無かったら、どうなっていたか分からない。

 

 そして

 反射的に私の胸を触って来た私設警官を、引っ叩こうと腕を振り上げた。

 振り上げたんだけど……

 

 その前に、すごい速さで別の何かが飛んできて。

 テーブルやらオブジェやらを破壊する音を立てながら、そいつは吹っ飛んだ。

 

 それは何だったのかというと……

 

 夫の、忍の腕だった。

 

 私が触られたのを見てしまった瞬間、すごい速さの踏み込みで一瞬で間合いを詰めて、触った男を殴り飛ばしたのだ。

 ……殴られた男、顔がすごいことになってる。……前歯が無い。

 

 ひいひい言いながら、這いずってた。

 仲間がそいつを支えて、助けてる。

 

「……他人の嫁さんに何をしてくれてるんだ?」

 

 忍の声は……本当に怒りに震えていた。

 こんなに怒った忍、見たことが無かった。

 

「てめえ殺すぞ……ああ?」

 

 ちょっと怖かったけど……少しだけ、嬉しくて。

 なんだか、きゅんきゅんしてしまう。

 

 ……多分、健全じゃ無いよね。こういうの。

 でも……彼の私への気持ちがストレートに感じ取れるのが嬉しくて。

 

「き……キサマらッ! こんな真似してどうなるか……!」

 

 前歯を失った男が忍を指差して、そう、怯えながら脅し文句を言うんだ。

 そしてその隣の男が、腰のホルスターから拳銃を抜いて忍を狙おうとした……

 

 その瞬間。

 

 また一瞬で間合いをつめた忍に、拳銃を構えた手首ごと鋭い蹴りで蹴り飛ばされ。

 見事、手首から先をポッキリと折られてしまう。

 

「あぎゃああああああ!!」

 

「遅い! そんな遅い抜き撃ち当たるかよ!」

 

 怒声と悲鳴。

 その場は騒然となる。

 

 一瞬で二人やられた。

 その事実が私設警察たちの心を折った。

 

「お、覚えていろッ! オザワ様が黙っていないぞッ!」

 

 そう、言い捨てて、逃げ帰っていった。

 ……まるで、一瞬の嵐のようで。

 

「……真月」

 

 逃げて行った私設警察を見ていた忍が、振り返らずに私を呼んだ。

 だから、私は彼に近づいたんだ。

 

 ……そしたら……

 

 ぐい、と引き寄せられて。

 

 そのままチューされた。

 

 ……彼の方から。

 だいたいいつも、私がするのに。

 

 ……ああそうか。

 自分のものに勝手に触られたから、本能的に自分の所有権を主張したくなったんだね……?

 

 まぁ、多分この人はそれを指摘してもきっと認めないと思うけど。

 でもさ……

 

 そういうの、とっても素敵。

 

 そして。

 

 ちょっと長くチューしてて。

 やっと解放してもらえたら

 

「……私設警察を潰しに行こう」

 

 いきなりそんな乱暴なことを言われてしまう。

 だけど……

 

「そだね。ぶっ潰してやろう」

 

 私も同意する。

 こんなに想ってくれる人が言うんだもの。

 

 ……応えなきゃ。




魔王マーラと天津神イザナミといく新宿私設警察攻略。
果たして……?(棒
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