真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

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そして主人公たち視点に戻ります


06:君はそういう女性だよね

★★★(真月)

 

 

 あまりにもあんまりなことを言われて傷ついたので、夫に慰めてもらっていたら。

 

 突如、サイレンの音が響いてきた。

 何!?

 

 お茶を飲む手を止めて、続いて何が放送されるのかに注意する。

 

 すると

 

『ガイア教徒がここ渋谷の街を襲撃しています。テンプルナイトの方は即時防衛体制の構築を。天使エンジェル、天使アークエンジェルの皆様は、御助力をどうかお願い致します』

 

 ……え? ガイア教徒が攻めてきてるの?

 

 ……一瞬、あのガイア教徒の夫婦の姿が頭を過ったけど、違うよ。

 あいつらはガイア教徒だけど、こんな街を攻めるようなことをする人間じゃない。

 

 だって品川じゃないじゃん。

 本拠地でないのに攻めるって、それは、中の人間と財産目当て。

 地理的にも品川から離れてるし。

 

 それ以外ないよね。ガイア教徒なんだから。

 

 ……よし。

 

 私はお茶の入っていたティーカップを置いて、代金のマッカをテーブルに並べた。

 

「忍」

 

「ん」

 

 夫に声を掛ける。

 当たり前のように、席を立つ彼。

 

「行くよ」

 

「どこに?」

 

 ……この人、分かって言ってるな。

 そう、思ったけど。

 

 特に腹は立たない。

 

「外に決まってるでしょ」

 

「……だよね」

 

 君はそういう女性だよね。

 笑い交じりに言われて、そこでちょっとムカついた。

 見抜かれてるのが、なんか腹立つ。

 

 

★★★(処刑ライダー)

 

 

 ヒャッハー!

 ここの女は自由にレイプしていいんだよな!?

 

 上野の女は上玉になるほど、上級の男の持ち物だから、手を出すわけにはいかないけど。

 ここの女なら、いくら上玉であっても、持ち主がいないフリーの女だ!

 

 手を出してもどこからも文句は出ねえ!

 

 ああ、でも殺すのだけは気をつけねえと!

 後で奴隷にするんだからな!

 

 殺していいのは子供だけだ!

 子供は奴隷にしても役に立たねえし、それにあとから女奴隷に産ませれば取り返し利くからな!

 

 男も奴隷だが、あまり暴れるなら仕方ねえ! そのときは殺す! もったいねえけどな!

 

 ああ、街に入った後の乱痴気騒ぎが楽しみだぜぇぇ!

 

「ヌオオオオオ……」

 

 おお、アリオク様!

 アリオク様がそのブルーの巨体を揺らしながら、門を攻められるぞ!

 

 俺たちは待ってるだけでいいんだ!

 

「うおおおおお! 悪魔め!」

 

「渋谷の牙無き人々はこのテンプルナイト隊が守る!」

 

 渋谷のテンプルナイトたちが銃器で銃弾を浴びせたり、電気を使って切れ味を上げる剣……確かプラズマソードでアリオク様に必死で斬撃を浴びせちゃいるが……無駄だな。

 笑える。

 

 魔王アリオク様を、剣や銃で倒そうなんて……頭悪すぎ。

 

「ヌフフフ……」

 

 アリオク様は愉しそうだ。そりゃそうだろう。

 こうも見事に、意味のないことをされた日には……

 

 魔王アリオクには物理攻撃は一切効かない。これ、常識な。

 

「……そろそろ飽いたわ。凍るがよい!」

 

 ひとしきり銃弾の雨と斬撃の嵐を堪能された後。

 アリオク様は手を翳し、吹雪の魔法……氷結魔法を行使された。

 凄まじい凍結の風を浴び、テンプルナイトたちが軒並み凍り付いていく……

 

 ヒャッハー!

 やったぜ!

 

 

★★★(メシア教徒の少女)

 

 

「……あなた、いざというときは私を殺して欲しいの」

 

 私は夫に震えながら最後の手段のお願いをした。

 緊急事態のサイレンの後、聞こえてくるのは絶望するような話ばかり。

 

 攻めてきているのがガイア教徒の幹部の男にして悪魔の化身・五味山だとか。

 魔王が二体呼び出されているとか。

 テンプルナイト隊が全く歯が立ってないとか。

 

 もう……だめかも……。

 そう思ってしまう。

 

 そうなると……ここに攻め込まれたとき。

 ガイア教徒の目的は、奴隷狩り。

 それは分かり切ってる。

 

 捕まれば、私は奴隷にされる。

 それだけじゃない。

 

 その前に散々玩具にされて、慰み者にされるのは分かり切ってる。

 

 それだけは、絶対に嫌なんだ。

 

 私が身体を許したのは、この人だけ。

 それが私の誇りなの。

 

 だから、もうどうしようもなくなったら殺して欲しい……

 

 そう、真剣に思ったんだけど

 

「タオ……それはダメだ」

 

 夫は首を左右に振った。

 そんな……!

 それはやっぱり十罪に反するから?

 殺傷の罪だから?

 

 そう、訊いたら……

 

「違う」

 

 そう言われて、こう続けられた。

 

「聖典関係ない。関係ないんだ。殺せないんだよ……」

 

 そんな風に言われて、抱き締められる。

 嬉しい。

 聖典より大事だって言ってもらえた。

 泣きそうになる。

 

 けど……

 

 どうしよう?

 

 そのときだった。

 

「……心配しなくてもそんな決断しなくていいから」

 

 ……あの異教徒の、ハイレグアーマーを着た美人さんがすぐ傍を通っていったんだ。

 その後ろを彼女の旦那さんが付いてきている。

 

「建物の中に隠れてなさい。……その間に、全部済ませてあげるから」

 

 言いつつ。

 彼女はアームターミナルを操作した。

 

 すると。

 

 魔法陣が2つ地面に出現し。

 

 片方から……

 

「グワッハッハーッ!」.

 

 4メートルはある、巨大な緑色チ〇チンが召喚される。

 

 大きい……

 

 思わず、私は夫の股間と見比べた。

 

「呼んでくれてありがとう、お姉ちゃん」

 

 そしてもうひとつの魔法陣から、可愛らしい、小さな女の子が召喚される。

 髪の毛をふたつに括った、ピンクのワンピースの幼い女の子。

 

 そんな子が、ぴょいーんって感じで召喚される。

 

 その女の子はトコトコと、あの召喚主の美人さんに近づいて。

 手を差し出す美人さん。

 その手を握る女の子。

 

 ……次の瞬間……!

 

 グワワッ! って感じで。

 

 女の子の体積が増して巨大化し、別の姿になっていく。

 

 10メートルくらいの大きさの、腕が何本もある、赤黒い、巨大骸骨に。

 

 ……私も夫も呼吸が止まるほど驚いた。

 

 そしてその骸骨は、美人さんに向かってこう言ったんだ。

 

「……事情は聞いておる。ゆくぞ真月!」

 

「ええ! イザナミ様、頼みます!」

 

 そう、骸骨相手に頷くと、美人さんは旦那さんと一緒に走り出した。

 向かうのはおそらく渋谷の正門のある場所。

 

 ……私はその後姿をみたときに。

 神様の姿を見た気がした。




次回、渋谷防衛戦。
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