真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン   作:XX(旧山川海のすけ)

98 / 211
ガイアパート


08:五味山という男

✭★★(五味山葛夫)

 

 

「命を奪う!」

 

 言いつつ、俺は愛用の武器・合体剣ハルペーでテンプルナイトの喉笛を切り裂く。

 湾曲した、鎌のようなナイフだ。

 

 魔神ヘルメスを練気の剣と合体させると作成できる合体剣で、不死の者を殺害できる能力と、持つ者にヘルメスの俊敏性を与える武器。

 

 瞬く間に3人のテンプルナイトの首から鮮血が迸る。

 どうと倒れる3人。

 

 フッ、完璧だ。

 

 俺は上流階級の家の出だった。

 旧世界で庶民が「上級国民」と呼んでいた、アレだ。

 

 俺は人生で躓いたことが無かったし、目の前に立ち塞がって来た奴らは全て打ちのめしてきた。

 あの日までは。

 

 あの日、日々の自宅学習の後、空き時間を日課の街ブラで過ごすことにした。

 それが間違いだったのだ。

 

 ……いや、違うな。

 

 間違いでは無かったのかもしれない。

 結果的に。

 

 そのときの俺は、まだハルペーを持っておらず、悪魔使いでも無かった。

 ただの、学校の成績だけは良い、クソガキだったのだ。

 

 呑み屋の前で酔っぱらいの親父が居た。

 とてもマナーの悪いハゲ親父。

 

 俺に絡んで来たので、振り払った。

 すると

 

「暴力を振るいやがったな! 訴えてやる!」

 

 ……お前が絡んで来たんだろうが。

 自宅学習の毎日でストレスを溜めていた俺は、あっさりキレて

 

 ……本当の暴力を振るってしまった。

 

 すると。

 その酔っぱらい親父は、実は俺の家以上の名家の男で。

 俺が潰される羽目になった。

 

 ……理不尽だ。

 

 俺は嘆いたが、結果はどうしようもない。

 諦めて、新天地である東京の高校で別の人生を歩もうとした。

 

 どん底の精神で。

 そんなときだった。

 

 新天地の高校『才民学園』で、保険医の村越先生に出会ったのは。

 同じ眼鏡のよしみということで、彼は俺の境遇に深く同情してくれた。

 

 そして教えてくれたんだ。

 

 選ばれし人間のみが使うことが出来る技「催眠術」を。

 

 得た力で、俺は気に入った女を片っ端から虜にした。

 まあ、掛けるのがかなり手間なので、本当に気に入った女のみに絞ったが。

 それでも、11人。

 11人全員虜にして、妊娠させて。

 警察が嫌いだったから、検事やってた女を全く無関係の職業のジャーナリストに転職させたあたりで。

 

 気づいた。

 

 女を11人も妊娠させた男に、日本は居場所を用意してくれないんだ、ということに。

 

「五味山君。気を付けて欲しいのは、催眠の力で法律を捻じ曲げることは止めた方が良い。それをすると、国が動き出すからね」

 

 ……村越先生は、学園を去る際に俺にそう釘を差していたんだ。

 だから、生き延びるために俺は……

 

 ガイア教に入信した。

 ガイア教にはルールが無い。女を11人妊娠させた男でも、強ければ、優秀であれば、居場所がある。

 そして……

 

 今の俺があるんだ。

 

 そう、一瞬の間に過去を思い返していたとき。

 

 ざわめきが俺の耳に届いた。

 怒号、悲鳴。

 

「正気に返れ!」とか「洗脳されやがって!」とか。

 

 ……何だ?

 

 見ると。

 

 処刑ライダーたちが同士討ちをしている!

 

 なん……だと?

 

 俺は目を疑った。

 買収なのか? それとも心変わりか?

 

 いや、しかし……そんなこと、ありえるはずが……

 

「五味山よ」

 

 そんなとき、アリオクが俺に話し掛けてきた。

 門の攻略がほぼ終わったから、らしいのだが……

 

「あれは、あの悪魔使いのせいだ」

 

 彼は、太く短い指で指差す。

 その先に居たのは……

 

 ハイレグアーマーを着た、マントの悪魔使い。

 なかなかに清楚で、上品な感じの

 

 黒髪長髪の美人だった。

 

 ……俺が今保有している伴侶で言えば、元検事その後ジャーナリスト現無職のアイツが一番近いかな。

 まあ、身長は俺の伴侶の方が高いけど。

 

 ……なかなかいいじゃないか。

 できれば、生け捕りにしたい。

 

 だけど……

 

「被害がデカ過ぎる。潰してこい」

 

「御意」

 

 俺の指示に、アリオクが動き出す。

 勿体ないけど、仕方ない。

 

 そう思っていた。

 そのときに

 

「!」

 

 アリオクが足を止める。

 弾丸のようなスピードで現れた、緑色の仮面の戦士に。




いつから錯覚していた……?
ジャーナリストが元検事では無いだなどと……!(やかましい

ぶっちゃけ、ジャーナリストより審判のコープの方で恋人作りたかったのはある(やかましい2回目
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。