真・女神転生外伝 仮面ライダーアモン 作:XX(旧山川海のすけ)
✭★★(五味山葛夫)
「命を奪う!」
言いつつ、俺は愛用の武器・合体剣ハルペーでテンプルナイトの喉笛を切り裂く。
湾曲した、鎌のようなナイフだ。
魔神ヘルメスを練気の剣と合体させると作成できる合体剣で、不死の者を殺害できる能力と、持つ者にヘルメスの俊敏性を与える武器。
瞬く間に3人のテンプルナイトの首から鮮血が迸る。
どうと倒れる3人。
フッ、完璧だ。
俺は上流階級の家の出だった。
旧世界で庶民が「上級国民」と呼んでいた、アレだ。
俺は人生で躓いたことが無かったし、目の前に立ち塞がって来た奴らは全て打ちのめしてきた。
あの日までは。
あの日、日々の自宅学習の後、空き時間を日課の街ブラで過ごすことにした。
それが間違いだったのだ。
……いや、違うな。
間違いでは無かったのかもしれない。
結果的に。
そのときの俺は、まだハルペーを持っておらず、悪魔使いでも無かった。
ただの、学校の成績だけは良い、クソガキだったのだ。
呑み屋の前で酔っぱらいの親父が居た。
とてもマナーの悪いハゲ親父。
俺に絡んで来たので、振り払った。
すると
「暴力を振るいやがったな! 訴えてやる!」
……お前が絡んで来たんだろうが。
自宅学習の毎日でストレスを溜めていた俺は、あっさりキレて
……本当の暴力を振るってしまった。
すると。
その酔っぱらい親父は、実は俺の家以上の名家の男で。
俺が潰される羽目になった。
……理不尽だ。
俺は嘆いたが、結果はどうしようもない。
諦めて、新天地である東京の高校で別の人生を歩もうとした。
どん底の精神で。
そんなときだった。
新天地の高校『才民学園』で、保険医の村越先生に出会ったのは。
同じ眼鏡のよしみということで、彼は俺の境遇に深く同情してくれた。
そして教えてくれたんだ。
選ばれし人間のみが使うことが出来る技「催眠術」を。
得た力で、俺は気に入った女を片っ端から虜にした。
まあ、掛けるのがかなり手間なので、本当に気に入った女のみに絞ったが。
それでも、11人。
11人全員虜にして、妊娠させて。
警察が嫌いだったから、検事やってた女を全く無関係の職業のジャーナリストに転職させたあたりで。
気づいた。
女を11人も妊娠させた男に、日本は居場所を用意してくれないんだ、ということに。
「五味山君。気を付けて欲しいのは、催眠の力で法律を捻じ曲げることは止めた方が良い。それをすると、国が動き出すからね」
……村越先生は、学園を去る際に俺にそう釘を差していたんだ。
だから、生き延びるために俺は……
ガイア教に入信した。
ガイア教にはルールが無い。女を11人妊娠させた男でも、強ければ、優秀であれば、居場所がある。
そして……
今の俺があるんだ。
そう、一瞬の間に過去を思い返していたとき。
ざわめきが俺の耳に届いた。
怒号、悲鳴。
「正気に返れ!」とか「洗脳されやがって!」とか。
……何だ?
見ると。
処刑ライダーたちが同士討ちをしている!
なん……だと?
俺は目を疑った。
買収なのか? それとも心変わりか?
いや、しかし……そんなこと、ありえるはずが……
「五味山よ」
そんなとき、アリオクが俺に話し掛けてきた。
門の攻略がほぼ終わったから、らしいのだが……
「あれは、あの悪魔使いのせいだ」
彼は、太く短い指で指差す。
その先に居たのは……
ハイレグアーマーを着た、マントの悪魔使い。
なかなかに清楚で、上品な感じの
黒髪長髪の美人だった。
……俺が今保有している伴侶で言えば、元検事その後ジャーナリスト現無職のアイツが一番近いかな。
まあ、身長は俺の伴侶の方が高いけど。
……なかなかいいじゃないか。
できれば、生け捕りにしたい。
だけど……
「被害がデカ過ぎる。潰してこい」
「御意」
俺の指示に、アリオクが動き出す。
勿体ないけど、仕方ない。
そう思っていた。
そのときに
「!」
アリオクが足を止める。
弾丸のようなスピードで現れた、緑色の仮面の戦士に。
いつから錯覚していた……?
ジャーナリストが元検事では無いだなどと……!(やかましい
ぶっちゃけ、ジャーナリストより審判のコープの方で恋人作りたかったのはある(やかましい2回目