ゼンガーみたいな立ち位置の女が生きるシンフォギア世界   作:のうち

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第36話

10日後、修理されたライブ会場。

当日リハーサル終了後の楽屋にて

 

「リハーサル、いい感じでしたね。」

パチパチパチ。

 

「トニー・グレイザー氏。」

 

「なかなか保留にしていた件でのお返事がいただけなかったもので、直接、交渉に伺わせていただきました。いやはや、ミスゾンボルトのこと、大変残念でした。」

 世間ではエレナは交通事故に遭い、現在もiICUにて治療が続いているということになっている。

「ええ、ありがとうございます。社長もいまだICUから出ることは出来ませんが、Mr.グレイザー。移籍の件については正式に・・・。翼さん?」

 

「もう少し時間をいただけませんか?」

 

「つまり、考えが変わりつつある、と?」

 

「・・・。」

 

「そうですね。今の君が出す答えであれば是非聞かせていただきたい。今夜のライブ、楽しみにしていますよ。」

 

「・・・・。」

会場には多くの観客が集まって来ました。

そんな中、響は一人走っていました。

 

「せっかくチケットもらったのに・・・開演に遅れそう。」

電話が鳴りました。

 

「っ!はい、響です。」

 

『ノイズの出現パターンを検知した。今、ミヤビとエクセレンが現場に急行している。翼や奏にはこれから連絡を・・・。』

 

「師匠!」

 

 『どうした?』

 

「現場には私が行きます。。今日の翼さんと奏さんは自分の戦いに望んで欲しいんです。あの会場で最後まで歌い切って欲しいんです。」

 

『っ!』

 

「お願いします。」

 

『やれるのか?』

 

「はい!」

 

 

いよいよ翼のステージが始まる。

観客の歓声が上がる。

 

巨大なノイズ。

響は・・・。

急いで現場に急行。

現場で戦っていたのはクリスでした。

 

「うわぁっ!!

吹き飛ばされるクリス。

 

 

再び、ノイズの砲撃!

倒れているクリスに迫る。

響が登場!

 

「っ!?」

 

右手のバンカーを伸ばす響。右手に力を集中して・・・。

突撃!イズの間を縦横無尽に駆け巡り・・・。

一気に殲滅!

響の後ろに巨大ノイズが!

 

砲撃!

 

「っ!!」

クリスの援護射撃。

「貸し借りは無しだ!」

 

「っ・・・。」

 

 

ノイズの砲撃!

響はジャンプして躱す。

右手のバンカーを伸ばして。

 

「たあああああああっ!!」

 

面を思いっきり殴る。

地面を伝ったエネルギーがノイズを蹴散らし、

大型ノイズをよろめかせる。

 

また右手のバンカーを伸ばす。

 

「うううううう・・・!」

もっと伸ばす!

 

クリスの援護射撃。

 

巨大ノイズに向かってジャンプ。

振りかぶって・・・パンチ!

巨大ノイズを貫く!

一方、会場では

翼の復帰ライブは無事に終わりました。

観客は大歓声を上げる。

響も無事にノイズを倒せました。

そして現場に到着したエクセレンやミヤビも参戦し、着々と残りのノイズを残滅していくのだった。

 

「ありがとう、皆!今日は思いっきり歌を歌って、気持ちよかったの。」

 

トニー・グレイザーは真剣な目で見ている。

 

「こんな想いは久しぶり。忘れていた。でも思い出した。私はこんなにも歌が好きだったんだ。聞いてくれる皆の前で歌うのが大好きなんだ。もう知ってるかもしれないけど、海の向こうで歌ってみないかってオファーが来ている。

自分が何のために歌うのか、ずっと迷ってたんだけど・・・。今の私は、もっとたくさんの人に歌を聞いてもらいたいと思っている。

言葉は通じなくても歌で伝えられることがあるのなら。

世界中の人に私の歌を聞いてもらいたい。」

観客は大歓声をあげる。

未来も拍手していました。

 

「私の歌が誰かの助けになると信じて皆に向けて歌い続けてきた。だけどこれからは皆の中に自分も加えて歌って行きたい。だって私はこんなにも歌が好きなのだから。たったひとつのワガママだから、聞いてほしい。許してほしい。」

 

『許すさ。当たり前だろ。』

とその声がスピーカーから聞こえる。

「っ!?」

その声に驚きが隠せないとステージの昇降機から奏が現れる。

 

「スペシャルゲストさ、お前の旅立ちを祝うために、ツヴァイウィング一日限りの復活だ!」

と曲の前奏が流れる。

 

観客は翼の名前を叫んで応援してくれる。

翼の目から涙が零れる・・・。

 

「ありがとう・・・。」と翼と奏は月光のフリューゲルを歌うのだった。

 

 

「Mr.グレイザー。」

 

「君か。少し早いが今夜は引き上げさせてもらうよ。これから忙しくなりそうだからね。」

 

「っ!風鳴翼の夢を、よろしくお願い致します!」

 

 「ハハハハハ・・・。」

 

 

路地裏のゴミ箱を蹴り飛ばすクリス。

 

「あいつは敵だぞ・・・! なのにどうして助けちまった!?う、フィーネ・・・。ちくしょう・・・!」

自分でも自分の行動がわからず、がっくりと膝を折るクリス。




今回も最後まで読んでくれてありがとうございました。
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