ゼンガーみたいな立ち位置の女が生きるシンフォギア世界 作:のうち
ミヤビ達がノイズと戦っていた頃、響、クリス、翼、奏の4人はフィーネと戦っていた。「うぉおお!!」
クリスはアームドギアから無数の小型ミサイルを発射する。だがフィーネはそれを鞭で全て叩き落とすと再びクリスに襲いかかる。
「くそ!何てやつだ!」
「立花、雪音!私達も行くぞ!」
「はい!」
4人の装者が同時にフィーネに攻撃しようとした時、突然上空からビームが放たれた。
「なっ!?」
「なんだありゃあ……?」
そのビームが命中した場所は巨大な爆発が起きる。
「…………」
クリスの言葉にフィーネは無言のまま答えることはなく、ソロモンの杖を腹部に突き刺す。それが突如としてネフシュタンの鎧が変形し、周囲のノイズを取り込み始めた
「えぇーー!!どういうことだよこれ!!」
「そんなこと言ってる場合じゃねぇだろうが!!」
「一体、どうすりゃあ、いいんだ。」
『はいはい、出来る女からプレゼントよ。奏ちゃん受け取ってね。』とその轟音は地下から聞こえて来た。
「あれは、零式斬艦刀!」
養母のエレナのかつて使っていた零式斬艦刀がブースターを吹かし、地中を突き破って現れた。
「母さん、使わせてもらう!」と奏は参式斬艦刀と零式斬艦刀の二刀流を構える。
「さあ、いくぜ。翼、クリス私達で陽動作戦と行こうか。」
「「了解」」
とクリスと翼は奏について行き
翼は蒼の一閃を、奏は2本の斬艦刀を使った新技、
斬艦刀・双翼乱舞が決まる。そして巨大な龍となったフィーネの腹に入り込み、クリスが一斉掃射し、龍の腹から一本の剣が飛び出てくる。
あれはデュランダル!
響side
「勝機を零すな、掴み取れ!」
勢いが足りずデュランダルが失速するけど、クリスちゃんの援護射撃で私の元へ撃ち飛ばされていく。
「ちょっせえ!」
私のために頑張ってくれるみんなのために、私はデュランダルの元へ向かいその柄を手にする。
「デュランダルを!?」
その瞬間、私の意識が塗り潰されかけ、体が黒く染まりかける。
「グ・・・ガァ・・・!!」
意識が破壊衝動に塗りつぶされ掛ける…このままじゃあ…!
「正念場だ!踏ん張りどころだろうが!」
そう思った瞬間下から声が聞こえ、その方を見ると非難していたみんながいた。
「強く自分を意識してください!」
「昨日までの自分を!」
「これからなりたい自分を!」
(み・・・みんな・・・!)
師匠に続いて緒川さんが、藤尭さんが、友里さんが、奏さんが呼びかけてくれる。
「屈するな立花」
意識が呑み込まれ掛ける中、翼さんとクリスちゃんが傍に寄り添ってくれる。
「お前が構えた胸の覚悟、私に見せてくれ」
「お前を信じ、お前に全部かけてんだ!お前が自分を信じないでどうすんだよ!」
翼さんとクリスちゃんが呼びかけてくれる。
「貴方のおせっかいを!」
「あんたの人助けを!」
「今日は、あたしたちが!」
クラスのみんなが呼びかけてくれる。
「姦しい!!黙らせてやる!」
そんな中、回復したフィーネの攻撃が振るわれる。
その攻撃は直前で防がれるけど、その衝撃で意識が呑み込まれる。
意識が遠のく、全部が呑み込まれていく。
私が・・・塗り・・・潰されて・・・。
「響ぃぃぃぃぃいいいぃぃぃいいぃぃ!!」
その時、未来の声が聞こえた。
私の大切な人の声が、私の胸に響いた。
(そうだ・・・今の私は、私だけの力じゃない!)
「ビッキー」
「響!」
「立花さん!」
「・・・」
私のために、私を信じ、私の名前を呼んでくれる友達が、親友が見守ってくれている!
(そうだ、この衝動に・・・塗りつぶされてなるものか!!)
この破壊衝動を、抑え込め!
私を包む闇が消え、デュランダルの刀身に巨大な光の刃が形成される。
私と共に翼さんとクリスちゃんが剣を掲げてくれる。
「その力・・・何を束ねた!?」
「響合うみんなの歌声がくれた、シンフォギアでぇぇええぇぇぇええ!!」
皆の思いを乗せ、デュランダルを振るう!
『完全聖遺物同士の、対消滅・・・!』
叩き込まれた赤き竜はその体が崩壊していく。
『どうしたネフシュタン!再生だ!』
崩壊していく竜の中で了子さんが叫んでいる。
『この身・・・砕けてなるものかぁぁぁあぁぁああぁ!!』
了子さんの叫びと共に、赤き竜は大爆発を起こし消滅した。
空が夕焼けに染まる中、響は倒れていたフィーネの肩を背負ってみんなの元へ向かってきた。
「お前・・・何をバカなことを・・・」
「みんなに言われます、親友からも変わった子だ~って」
響の行動にみんなは呆れた感じで見てくるが、嫌そうな顔はしてなかった。
「まあ、それが響だよな」
響はそのままフィーネを近くの平らな岩に座らせる。
「もう終わりにしましょう、了子さん」
「・・・私はフィーネだ」
「でも、了子さんは了子さんですから」
「・・・・・・」
「きっと私達、分かり合えます」
少し無言になったフィーネ…いや櫻井さんはスッと立ち上がる。
「・・・ノイズを作り出したのは、先史文明期の人間・・・統一言語を失った我々は、手を繋ぐよりも相手を殺すことを求めた」
立ち上がったフィーネはそのまま前へ歩き出す。
「そんな人間が分かり合えるものか・・・!」
「人がノイズを生み出した…か」
俺の言葉が聞こえたのか、響は悲しそうな顔をした。
「・・・だから私は、この道しか選べなかったのだ!」
フィーネは鞭を握り締める。
「おいっ・・・!」
クリスが何かを言おうとするが、翼さんがそれを制してくれる。
静寂がこの場を包み・・・その静寂を最初に破ったのは響だった。
「人が言葉よりも強く繋がれること、分からない私達じゃありません」
響は後姿の櫻井さんに向かってはっきりと言うと、櫻井さんから息を吐く声が聞こえた。
・・・そして次の瞬間、勢いよく振り返り鞭を振るった。
「ハァァ!!」
向かってくる鞭を響は回避し、櫻井さんに接近しその体に振るった拳をギリギリで止める。
はたから見れば響の勝ち・・・だがフィーネの顔は笑みを浮かべていた。
「私の勝ちだ!!」
「っ!?」
その言葉を聞き、まだ直進する鞭の行き先を見る。
その先には、カ・ディンギルの砲撃によって少し砕けた月の欠片があった。
「まさか!?」
「であぁぁぁああぁぁあああぁあぁぁぁ!!」
まるで巨大な何かを引っ張るように振り返り鞭を引っ張る。
渾身の力を込めて、地面を踏み砕き、身に纏っているネフシュタンの鎧が砕けようとフィーネは腹の底から叫びながら引っ張る。
そして勝利を確信した顔で高らかに叫んだ。
「月の欠片を落とす!!」
「っ!?」
その発言にみんなが驚き月の方を向くと、砕けた月の欠片が徐々に大きくなっていくのがわかる。
まじで、月の欠片を引っ張り落としたのか!?
「私の悲願を邪魔する禍根は、ここで纏めて叩いて砕く!この身は此処で果てようと、魂までは絶えやしないのだからな!」
ネフシュタンの鎧が砕け散りながらも、櫻井さんは話し続ける。
「聖遺物の発するアウフヴァッヘン波形がある限り、私は何度だって世界に蘇る!」
その顔は、狂気に包まれながらも笑みを浮かべていた。
「どこかの場所を、いつかの時代、今度こそ世界を束ねるために!」
それは執念、自身の願いを叶える為ならどんなことでもする果てしなき執念。
「アハハッ!私は永遠と刹那に存在し続ける巫女!フィーネなのだ!!!」
・・・その時、響の拳をフィーネの体に当て、小さな風が吹いた。
「・・・うん、そうですよね」
響は頷きながら、その拳を下した。
「どこかの場所、いつかの時代、甦るたびに何度でも。私の代わりにみんなに伝えてください」
その時の響の顔はいつもと同じ笑顔だった。
「世界を一つにするのに、力なんて必要ないってこと。言葉を超えて私たちは一つになれるってこと。私たちは、未来にきっと手を繋げられるということ。私には伝えられないから、了子さんにしかできないから」
「・・・お前、まさか」
「了子さんに未来を託すためにも、私が今を守って見せますね!」
響は確固たる決意をもって、櫻井さんに発言した。
「・・・ふっ、本当にもう。ほうっておけない子なんだから」
その時の櫻井さんの顔は、俺たちの知る櫻井さんの優しい笑みだった。
櫻井さんはそのまま響の胸に指をあて、響に呟いた。
「胸の歌を、信じなさい・・・」
そう言い残し、フィーネの体は灰となり風に舞う。
長い付き合いだった翼や奏、弦十郎さんは涙を堪え、一番付き合いが長いクリスは涙を流し、フィーネを見送った。
・・・さようなら、櫻井さん。
「・・・軌道計算、出ました」
藤尭さんが、落下してくる月の欠片の計算を終えてくれる。
「直撃は…避けられません」
皆は月の欠片を見上げる。
「あんなものが落ちたら・・・」
「あたしたち、もう・・・!」
皆が呟く中、響は一人前に出る。
「響?」
そのことに気づいた未来が呼びかけ、響は歩みを止める。
「私が何とかする」
振り返った響の顔は、覚悟を決めた顔をしていた。
「ちょ~っと行ってくるから、生きるの、諦めないで」
その言葉はあの日、奏が響に語り掛けた言葉。
その言葉を聞き、未来は何かを察する。
「響」
響が振り返る直前、俺は響を呼び止め近づく。
「奏さん・・・未来のことをお願いします」
「・・・その必要はねえよ」
と奏は歌を歌い始めるその歌はエレナの為につくった曲、悪を断つ剣だった。すると零式斬艦刀と奏の参式斬艦刀が合体し、一つの巨大な大剣となる。まさしく天を断つ剣
「これぞ、まさしく特式斬艦刀!いくぞ!、斬艦刀!奥義!
天空斬!」とその巨大な刀を奏が振るうと今まさに落ちて来ていた月のかけらを消滅させる。
「我に絶てぬものなし!」
こうして、フィーネによって起こされたルナアタック事件は終わりを告げたのでした。
そして場所はかわり、アメリカ
「・・・、そうですか。フィーネがわかりました。こちらの方でも新たなフィーネを探しておきましょう。」
『・・・・』
「ええ、彼女の治療は順調ですよ。いずれ目を覚ますと思います。彼女、切り裂きジャックはもうじきメイガスの剣になるでしょう。はい、それでわ。」
今回で無印編は終わりです。早い内にg編を出せるように頑張ります。