ゼンガーみたいな立ち位置の女が生きるシンフォギア世界   作:のうち

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第5話

  エレナがニ課の所属となり、翼の面倒を見るようになってから4年近くが経過していた。

 この4年の間、様々なことが起こった。まず1つ大きな事としてアメノハバキリに続く、第二号聖遺物、イチイバルのシンフォギアが紛失するという事態が起こり、その責任を問われ、ニ課司令であった風鳴訃堂が辞任、訃堂の次男である風鳴弦十郎が二代目司令となったこと、そして、風鳴翼が親元を離れて暮らす事になった事、現在はエレナの家にて共同生活を送っていることだ。

 

 

 「翼、朝だ。朝の鍛錬を行なうぞ。」

 

「うーん、はっ!、し、師匠、おはようございます。」

 

 「昨日は少々、無理をしすぎた。今日は軽くウォーキングと体操でいい。」

 

  「は、はい!」と翼は着替え始める。だがエレナも翼と暮らし始めるようになって少し、悩みの種を抱えていた。

 

  「翼!、服を脱ぎっぱなしにするな。また洗濯物をしまわなかったな。」と翼は思った以上に片付けなどずぼらなところが多かった。エレナが出張で2日ほど、家を開けた時、部屋が魔窟になっていた。それ以降、エレナは剣だけでなく、家事や片付け料理なども仕込むようになっていた。 

 

 「はい!」と翼は急いで、着替えて、寝巻きを畳んで片付け、椅子の上に置きっぱなしになっていた洗濯物の山を分類ごとに片付けていく。

 

 「よし、翼ではいくぞ。」とエレナは翼と一緒にマンションを出て、いつもは走るのだが今日は軽く、ゆっくりと長い距離をウォーキング、朝の体操を行い、マンションの部屋に戻り、2人で朝食を作り、食べる。

 もっとも最初のうちはエレナが1から10までやっていたものの、今となっては簡単かものなら、翼1人で作れるようになっていた。料理に関しては大分上達して来ており、それに関してはエレナもコーヒーを飲んで見ていられるくらいには安心して任せられるようになった。そして今日は翼が朝食を作った。

 

  「師匠、出来ました。」

   

   「ああ、ではいただこう。」

 

  「「いただきます。」」

 

  朝食を終えて、エレナは翼を学校へ送り出し、今日も2課へ出勤する。

 

  「あ、エレナさん、おはようございます。」

 

  「む、友里か、おはよう。」

とエレナは自分の執務室に向かい、デスクに座って、書類を捌いていく。

  2時間ほど、書類仕事をしていると執務室のドアを叩く音が聞こえた。

 

  「開いているぞ。」

 

 「エレナさん、入るぞ。」

 

 「む、司令かどうした。」

 

 「実は、明日から1週間ほど、出張で2課を開ける。済まないが、まとめ役を頼む。」とエレナはこの4年、2課で訃堂の時代よりいた事もあり、弦十郎のサポートということも含めて、2課副司令というポストにつくに至ったのだ。

 

「出張か、わかった。その間は任せておけ。司令、そういえば慎二はついて行くのか?」

 

 「ん、緒川か、ああ、一応は連れて行く予定だ。何か用があったか」

 

 「うむ、翼に影ぬいを教えてもらおうと思っていたのだ。我々のように一つの分野で充分に戦えるのならいいが、今の翼には多くの経験が必要とする戦場において、手数を広げてやるべきだと考えていてな。」

 

 「そうか、わかった。出張から帰ったら緒川に指導しておくように頼んでおく。」

 

  「すまない。」

 

  「それでは失礼する。」と弦十郎は部屋から退室した。

 

 そしてまた暫く小一時間ほどして、

 

 「む、もうこんな時間か、昼飯に行くか。」とデスクを立ち、出口に向かって歩いていると自分の腹心の部下であるエクセレンと遭遇した。

 

   「あらボス!、ボスもお昼?」

 

  「ああ、トロンベにな。お前も行くか?」

 

   「あら、それじゃ、一緒に行こうかしら」

 とエレナはエクセレンを連れて、カフェトロンベにやってきた。

 

  「いらっしゃい、あら2人だけなんて珍しいわね。」

 

   「今日は珍しく、時間があったのでな。」

 

  「そう、それで何にする。」

 

   「エスプレッソとランチプレートを」

 

    「私も同じので」

 

  「わかったわ。すぐに用意するわね。」

 

   「お先にコーヒーをどうぞ。」

  

  「む、すまない。ん、お前はレオナか?、どうしてここに」

 

   「エレナ少佐、お久しぶりです。」

 

 「ヴァレリーから最近バイトを雇ったと聞いていたがまさかお前だったか。」

 

 「はい、今は訳あってヴァレリー姉様のところでご厄介になっています。」

 

  それではごゆっくりとレオナは他のお客の注文を取りに行くのだった。

 

    「ボスの知り合い?」

 

 「ん、ああ軍にいた頃のな、ヴァレリーの従姉妹でな、一時期ヴァレリーの指揮をしていた部隊にいたんだ。」

 

 「ふーん、それで何でその子が日本にきてトロンベでバイトしてるのかしら」

  

 「それはわたしにも分からん、私が退役して日本に来た時はまだ軍にいたはずなんだがな。」  

 

「はい、お待ちどうさま。」とエレナの話を遮るようにヴァレリーが2人分のランチプレートを持ってやってきた。

 

   「ありがとう。エレナ」

 とここで2人はランチを食べて本部に帰るのであった。

 

 そして午後、2時間ほどデスクワークをした後、本部に翼が訓練のためにやってくるので訓練室の準備をする。

 

  午後4時、翼がニ課に到着、翼の宿題が終わり次第、3時間ほど稽古を行う。

 

  そして午後7時、翼と共に帰路につき、2人で夕食の準備をして夕食を食べ、風呂に入り、10時には早くて就寝となる。

  

そんな日常に新たな風が舞い込んでくるのはまだ暫く先である。




キャラ紹介
レオナ・ガーシュタイン
 エルザの従姉妹で現在、トロンベの手伝いをしている。
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