「621、聞こえるか?仕事の時間だ」
「聞こえる。ウォルター」
「今回は任務は、汚染市街にあるACの残骸から、身分証確保のための生きたライセンス確保が目標だ。いまのお前は密入国者だ。現在地座標は……グリッド135か、誤差はあるが……近くにカタパルトがある。それを使って目標地点へ向かえ。帳尻があう」
「了解」
ルビコン3に到着したAC……621はカタパルトに向かって移動し始めた。
だが道中、企業側のガードメカと戦闘状態へ突入する。
「621、ガードメカを排除、機体の動作確認しつつ、カタパルトへ向かえ」
「わかったわ」
ガードメカを一掃した621は、扉をハッキングしAPの損耗を確認すると。
「621、機体の修復を……もうリペアキットを使ったようだな」
621は、リペアキットで機体修復を完了させるとカタパルトへ移動し始めた。途中、ウォルターが話し始めた。
「見えるか、お前にはあの汚染市街へ降下してもらう。カタパルトへアクセスしろ」
621の機体は、カタパルトへアクセス行い。射出準備を始めた。
「行くぞ!621」
そして機体は、カタパルト射出され汚染市街へ向かって飛翔した。
少し時間を遡って3時間前……
「アンサラー」を撃破し、赤い球体に吸い込まれた機体。
AC
「あうう……ここはいったい?」
全天周囲モニター画面は荒野だが、空を見上げたら建物が聳え立つ。なんとも不思議光景だった。
「とりあえず。位置情報、無線、動作確認チェックの再起動……する前に現在地の気候、重力、酸素濃度、生存確認してみるか。ワイス、この惑星は大丈夫かい?」
頭部パーツ「KIRITUMI-H2」に搭載するサポートAI COM「ワイス」によると。
「この惑星は、ルビコン3という開発惑星です。地球型惑星に似ており宇宙服並びに酸素マスク無しの生活が可能です」
どうやらPADで調べてみると。飛ばされたこの惑星では、恒星間航行が一般化した世界観らしい。星から星へと人が行き来し、ルビコン3のような「開発惑星」という概念が存在するなど、星を跨ぐ旅は当たり前のものとなったようだ。
特筆すべきは、凄まじいまでの建築技術。上空にある山々をはるかに超える巨大建造物がひしめき合い、多階層的な世界を築いている。建造スピードもすさまじく、ごく短期間の内に大気圏外まで伸びる巨大なプラントが建造されていたりする。
「なお現在、惑星ルビコン3へアクセスは一切禁止しております」
「それはなぜ?」
「ルビコン3は現在、惑星封鎖機構という組織が全面的に封鎖をしており、現在も各要所拠点には惑星封鎖機構の戦力が展開、いまも継続中であります」
「なるほど、ありがとう。それとこのアイビスの火とは、なんなんよ?」
「いまから半世紀、50年前ほど前に発生した大災害と言われております」
「このアイビスの火、画像は……これかな?」
ルビコンで発見された新物質「コーラル」に火が付き、周辺星系を焼き尽くし致命的な汚染を巻き散らすという大惨事を引き起こした。
地平の向こうから炎が伸び、上空にある多階層建築をなぎ倒すさまが描かれている。その様子から火力は尋常ではなく、その勢いも想像を絶するものであったことが伺える。
「なんよこれ、コジマ粒子より危ないやん。というかこのルビコンに展開している企業はこのコーラルだか、モーテルか知らん資源争奪戦か、どこの企業も資源狙いか、あぁ〜やだやだ」
彼はこれ以上の愚痴を吐くのを辞めると、やるべき事を思い出してAIに指示を出した。
「そんじゃ全システム再起動し、動作確認チェックをしてね。あっ、ハッチは開けといてね」
「わかりました」
その後、パイロット用ハッチが開き。冷たい風が入り込むと……
「あぁ寒っ。確か後部座席に暖かい物あったな……両サイドのパネル倒して後部座席の荷物取ろう」
彼はヘルメットを外し、座席脇に立て掛けて置くと、後部座席へ繋がるパネルを倒し、もはや後部座席周辺は、長距離偵察作戦仕様に改造した荷物積載場所化し。後部座席の前側に備え付けた荷物から水の入ったペットボトルとコップ、小型ガスストーブを取り出して暖かいコーヒーと腹が減ったのか、箱からカップ麺天ぷらうどんを取り出して、準備していた。
コーヒーとカップ麺にお湯を入れて作り追えると、ストーブを片付け。片側だけパネルを起こしていつも通りの状態で再起動終了を待った。
この重コアパーツは、対ORCA戦用に3大企業合同。特にGAグループ主導で開発した。試作型指揮官機兼通信索敵用の重コアパーツ「GAN05-NSS-C1」といわれ。
前席パイロット、後部座席に指揮官または攻撃誘導担当官を搭乗できるように複座化し、チューンナップした従来型より2倍近くのパワーアップ性能を維持し。コクピットも全天周囲モニター・リニアシートに仕立て上げた次世代型縦列式コクピットだった。
だが、ORCA旅団との戦闘苛烈化、電子制御・指揮管制能力進化に伴い指揮官搭乗は白紙撤回になり。同時期、
脚部パーツも同じくあらゆる運用データを元に「RAIDEN-L」を土台に大型、携行兵装増加として試作開発したタンク型「SINDEN-01」は、後部座側キャタピラが4本へ増やし車高が上がるが、内側よりの左右には大型兵装を格納できるように施され。
脚部大型化を利用して、中央後部側には、貨物積載能力を高めている。この広い室内入口へは車体後方下部よりにある装甲ハッチを設け同時に、兵員の輸送や救護、救護品の輸送を容易にしている。車内には計360リットルの飲料水タンクが設けられており、うち60リットル分は後部ドアの上部パネル内に収められている
車体前側も同じく、武器ラックを添えつけてあるため。投棄前提を覆し武器変更という奇抜な設計思想になった。
もちろん先代「RAIDEN-L」のような尖鋭的なデザインと傾斜装甲を活かし、要塞の名に恥じぬよう対実弾、対爆防御に特化した性能になった。もちろん重コアパーツと同様に
彼は寒空の下、カップうどんを食べながら……
「寒い日には、麺類は至高、天ぷらうどん美味し……とろろ昆布追加しよう」
15分後。食事終了と同時に、ワイスの「メインシステム、再起動終了」により。機体全体には「異常なし」と記載された……だが。
「おかしいな?
すべて
もしやと思い、装備確認でジェネレーションを確認すると。
「KP出力がない?だが代わりに、EN出力が30%。EN容量が55%アップしてる。しかもEN補充性能、供給復元性能、復元時補充EN、EN射撃武器適性が追加か……まぁEN武器適正はあれば助かるし、この復元と補充は完全にEN使い切ってからの状態かな?」
その時、はるか遠くだが
「遠いがどこかで戦闘してるなぁ。山あいだから砲声が反響して、位置が分からん。まだ全部点検してないが……仕方ない、ぶっつけ本番でやるか。ワイス、熱光学迷彩を起動可能か?」
回答は「起動可能」とあり。普段の垢抜けた表情から一変した。
「メインシステム、並びに熱光学迷彩起動、同時に戦闘モードへ移行しろ」
「了解」
彼はコクピットハッチを閉め、全天周囲モニター・リニアシート座り、ヘルメットを被り。首筋にあるAMSコードを刺すと。
「アウチ、コレばかりは一生慣れんな」
このAMSシステムは、搭乗者の脊髄や延髄を経て脳神経系の電気信号を直接統合制御体に送る次世代型の機体制御システムであり。
文字通り脳と制御体を直接接続するこのシステムにより、思考から実機挙動へのタイムラグを限りなく0に近付ける事を実現。ネクストの高速かつ精密な運動はこの機能に由来する。
AMSとリンクしたタンク型ACは、本来の機能を取り戻したかのように動き始めた。
目標捕捉・指示照準装置(TADS)を兼ねたバイザーを装着し、頭部を動かし、両手の動作確認、両手背面の武装、車体後部腰側に装着した予備兵器、肩部兵装、車体前面と両サイドに備え付けてある。
アクティブ防御装置を兼ねた複数設置した6連式81mm多用途迫撃砲、ブースター、AP、レーダー通信、そして何故か追加されているスキャンシステムをすべて確認すると……。
空中投影画面には、手持ち兵装。簡略化されているが機体性能の現状が映し出されていた。
武装及び各種パーツは、作戦内容に応じて変更される。
右手「GAN01-SS-WGP2」
左手「NUKABIRA-A2」
背中左「DEARBORN03-2」
背中右「RC01-PHACT-2」
右手予備「RG03-KAPTEYN」
左手予備「03-MOTORCOBRA」
肩部兵装「GALLATIN02」
機体性能(一部性能は何故か2割までに削減される)
AP 93014
実弾防御 4188(20940)
EN防御 1944(9720)
対爆防御 4188(20940)
機体安定 2443
システムリカバリー 700
ロック距離 2200
最大ロック数 16
ロック速度 1000
並列処理性能 1050
レーダー距離 3500
レーダー更新間隔 206
対ECM 688
総消費EN 152504
EN出力 50115
EN容量 282416
そしてPAの代わりに導入された。
スキャン距離 1500
スキャン持続時間 20.5秒
リペアキット 5
特に兵装4種は簡略化説明のみ
右手「GAN01-SS-WGP2」
超大型のドラムマガジンを採用し、かつ3銃身ガトリングガンを2丁並列で装備した2連装型ガトリングガン。発射速度をあえて減少、ヘビーバレル&空冷化させた効果によりオーバーヒート到達時間が遅くなった。
装弾数は1丁につき1200発、合計2400発。
左手「NUKABIRA-A2」
有沢重工の技術を結集して2つ生まれた片割れの最重量腕武器、装弾数に不満を感じたアウルは、社長でありリンクス乗りである「雷電」こと有澤社長に直談判を申し込み。口論兼殴り合いの末、新型試作品を1つ制作してもらい。試験結果を社長へ送信している。
新型の特徴は以下の通りである。
①単装式から二方向装弾式、重量増の要因になる。
②交換式12連マガジン×2セット。これにより2種類の弾薬が運用可能。
③使用弾薬は3種類。1つはVT信管、重ペレット弾仕様、汎用近接防御弾頭型。2つ目は榴弾からタンデム式HEAT弾へ変更。3つ目は従来の榴弾型。
④セミオート方式、最大24発連続射撃可能。
⑤装弾数120発。
⑥射撃時の反動が、軽四脚型すら反動軽減が不可能な為。タンク型ACのみ搭載専用。
背中左「RC01-PHACT-2」
装弾数200%増加型。
背中右「DEARBORN03-6」
上記のレールガンと同じく200%増加。装弾数6連装型にパワーアップ。連続発射回数は変わらないが、射出能力が6発となっている。
すべての兵装、機体性能を確認すると。
「さて、このルビコン3とやらの惑星に来て早々の戦闘だ。慣らし運転も兼ねてやるか……」
そして……深呼吸して。
「アーマードコア・ネクスト。
機体はキャタピラを動かし、前進し始め。山あいを登り降りを繰り返して行った。
「動かしたのはいいものの。当てもなく彷徨うのはなぁ……落ち着く先を見つけないと」
熱光学迷彩で姿は見えないものの、キャタピラ跡でバレてるのは仕方なかった。移動開始してから1時間、はるか上空からカタパルト射出されていくACをカメラ越しで目撃し。すぐさま崖下に隠れた。
「すげぇ、あんな場所からカタパルトで射出していくのか……。あのACはどこへ行くんだ?」
アウルは、機体を左に向け、崖上から見下ろすと、市街地があることを確認にできた。
運良く通信機の周波数帯を調整していると。
「……21」
「ん?通信入り込めた」
「621、マーカーを表示する。残骸のACにアクセスしライセンスを確保しろ。解析はこちらでやる」
アウルは、このまま通信傍受をしつつ現状把握していった。
「片方の指揮官クラスは年配のご老体で、この621とやらのパイロットは……」
「了解、ウォルター」
「ん?女?621のパイロットが女の人かよ。わぁお」
元の世界でも女性リンクス乗りはいたから気にしなかったが、声が若いのか新鮮味があった。一度だけ高度を取り山の中腹から偵察を兼ねた状況確認をしていた。
「迂闊に近づいたら敵と間違われて、撃ち殺されるのは嫌だな。何とかパイロット経由で指揮官と話したいが、いかんせんどうしようか」
そんなこんなにと考えに浸っていると……別の場所から巨大な戦闘ヘリが現れ。先程のACとは別に、市街地に展開していたMTに向けて攻撃を開始していた。
「SG!サブジェクトガードが来たぞ!」
「よせ構うな!退避しろ!」
「封鎖機構の巡回だと?621、余計な手出しをするな。目をつけられるとマズイ」
「了解、ウォルター」
市街地で戦闘中の光景を高みの見物していたが。
「あれが封鎖機構の機体か……確かに目をつけられるとヤバいが、MTの所属元はどこなんだろう?まぁいいや、そのウォルターとやらに聞いてみよう」
アウルの機体は、市街地へ降下。到着終わる頃には、MTは軒並み退却を開始。
一方、621のACは高台にあるACの残骸を調べるために垂直射出カタパルト付近に展開していたMTを一掃し、カタパルトを使って高台へ移動開始した。
621は目標地点近くへ到達すると、墜落した輸送ヘリの脇に破損したACを発見すると
「あれだ。残骸にアクセスしろ」
「了解」
「ACの機体は……二脚型か、輸送中に撃墜されたんだろう」
アクセスした機体の情報が、ウォルターの手元に届き。621へ内容を送った。
「登録番号Rb23、傭兵ランク圏内、識別名は……むっ!?」
その時、先程巡回していた戦闘ヘリが戻ってきて、今度は621に狙いを定め攻撃を開始始めた。
「やはり目をつけられていたか、封鎖機構とやり合うのは本意ではないが、構わん迎撃しろ。いまならお前は特定されることはない」
「了解」
621も封鎖機構のヘリと戦闘に突入し、戦闘ヘリの耐久が6割にまで落ちると
「目当てのものは、すでに手に入った。621、あとそいつを落とせ」
そして、621は戦闘ヘリを撃墜した。
「惑星封鎖機構SG、大型武装ヘリ撃墜を確認した。621、仕事は終わ……なんだと!もう一機来たのか!?」
実は、621が武装ヘリと戦闘中。ヘリは救援要請を出して増援を求めたのだ。
救援には間に合わなかったものの、仲間を撃墜したACへ殺意を覚え。一度上空を通過、旋回後に攻撃を開始しようとしている。
「621、機体の現状を報告しろ」
「APは残り4000、弾薬は2割を切った。リペアキットもあと1つしかない」
「今の状態では、振り切ることもままならないか……どうする?」
ヘリは旋回を終え、まっすぐ621へ攻撃を開始しようとした。
「621、ミサイルの爆風は危険だ。上空へ回避しろ!」
621は、残り弾薬少ないアサルトライフル「RF-024 TURNER」を射撃しようとするが……
「ハッハー!もうヤケクソだ!これでも喰らえ!」
何故かヘリは真下から攻撃を受け、回避し始めた。いきなりの攻撃に驚く621とウォルターは「解放戦線か?」と疑ったが。それは、後から追いかけて来たアウルの機体が、ヘリのホバリングするタイミングを見計らい、熱光学迷彩を解除して、垂直射出カタパルトに乗り。それを利用して武装ヘリに攻撃を開始したのだった。
「あぁ~落ちる。ブースター移動で高台へ移動しよう」
高台へ着地したアウルの機体は、目の前にいる機体へ先程の傍受した周波数帯を使って、ダメ元で呼びかけてみた。
「いきなり、攻撃やって申し訳ないね。アンタらと戦闘する気はないよ。無礼を承知で直接コンタクトを取りたかったんだ」
「……」
「あぁ〜無理かな?」
621は何も喋らなかったが、いきなりご老体が通信に入ってきた。
「所属不明のAC、何者だ?見たところ企業側ACでも。解放戦線所属ないが?」
「失礼ですが、あなたは?私はアウルと申します」
「アウル……
「ウォルターさんにお願いがあります。俺を雇って貰えないだろうか?」
いきなりの雇用願いにウォルターと621は困惑した。
見ず知らずの人をいきなり雇うのもさすがにマズイ、不用心にも程がある……が、先程の奇襲タイミングは抜群だし。話をしながらも周辺警戒は抜かりなく行っている。
そんなさなか、621が自分から声を口に出したのだ。
「ウォルター、この人雇って」
「621?本当に言ってるのか?」
「嘘偽りはない、信用出来る」
ウォルターは621の言葉を聞いて……。
「……わかった。だがアウル、雇うには条件がある。先程攻撃したヘリが戻ってくる。621と共同でヘリを撃墜しろ!雇うのはそれからだ」
アウルは先程、攻撃したヘリが旋回してこちらに戻って来るのをレーダーで確認していた。
「すでにこちらのレーダーで、攻撃ヘリが接近しているのを確認しております。ならば621と共に、武装ヘリを撃墜致します」
「了解、頼むぞ」
「それと621との誤射を防ぐ為、IFFのリンクをお願いします」
「アウル、スタッガーを知ってるか?」
「スタッガー?なんですかそれは?クラッカーなら知ってますが?」
「スタッガーを知らない……それすらも知らんのか?」
「はい、知りません」
「はぁ……時間が無いから、簡単な説明しかしないぞ」
「わかりました」
武器で衝撃を与え、それが一定値を超えればスタッガー状態となり、その間だと武器の「直撃補正」をかけた大きなダメージを与えられるようになる。
武器のパラメータには「衝撃力」と「衝撃残留」があり、これがスタッガー状態に関わる。
武器で攻撃すると黄色のゲージが蓄積されるが、2秒ほど経過すると一定の所まで減少してしまう。この最初に蓄積されるのが「衝撃力」であり、少し後に残る部分が「衝撃残留」である。さらに時間が経つと武器の性能に関わらずゲージは高速で減少し始める。
衝撃残留が高いものは爆発物や近接武器などの大技にあたるものが多く、弾やレーザーを発射する銃器の衝撃残留は衝撃力の半分にも満たないことが多い。
連射武器は間断なく浴びせ続け、隙あらば近接武器やバズーカの命中を狙い、チャージして放つ単発銃器は最後のひと押しに使うのが、スタッガー状態の効率的な起こし方と思われる。
近接武器もスタッガーを起こすのに有用だが同時にスタッガー状態への追撃によるダメージ源としても非常に効果的であるため、武器のリチャージを考慮してどのように使うかを考える必要がある。
コレばかりは、各機体アセンブルにも関係する。
「アウル、理解したか?」
「ウォルターさん、言葉で覚えるのは無理なんで、これだけ確認したいです。要は、絶え間なく攻撃を続け、一定値を超えたらスタッガー状態になり。更なる追加攻撃し、かつ。ダメージを与え続ける。ですね?」
「その通りだ。もしや君は、言葉で覚えるより。実戦経験積んで身体で覚える身体感覚優位のタイプか?」
「周りからも言われますが、その通りです」
「なるほど……わかった。621のIFFを送信する」
「了解」
そしてウォルターから送られた。敵味方識別信号を組み込み、迎撃準備が整いつつあった。
「それじゃぁ、ここから共闘だね。621、改めてよろしく頼む」
「うん」
武装ヘリが戻って来た。そして……
「機長、ACがもう一機増えました」
「なんだと?型式は?」
「タンク型ですが、見たことない脚部と武装しております。いかが致しますか?」
「構わん。仲間を落とした報いだ!新手のACごと葬ってやる!」
「目標AC2機。ミサイルロック!機関砲射撃準備よし!」
「撃てっ!奴らを生かして返すな!」
武装ヘリから瞬時に大量のミサイルが放たれ、機関砲も射撃を開始する為に狙いを定め始めたが。
アウルは臆すること無く、瞬時に敵の攻撃方法が解ると……。
「バカでかい武装ヘリも巨体と物量を背景に弾幕攻撃か。芸がないし、つまらんな……まぁいいや。そのスタッガーとやらの実験台になってもらおうかね」
アウルは、サポートAIに向かって、指示を出した。
「ワイス、アクティブ防御システムを起動しろ。
肩装備の
「了解、アクティブ防御システム。起動します」
引き続き621に無線を入れて、今からやる事を説明していた。
「621、いまから対ミサイル用の
周囲に短い範囲だが、
621は、フレアやチャフという言葉に首を傾げたが……。
「ここからが本題だ。俺の機体はオーバーブーストをかけて戦闘ヘリの真下へ滑り込み間髪なく攻撃を与えて、そこからスタッガー状態へ持ち込む。621はブーストしながらヘリの上空に回って、銃撃とブレード攻撃による追撃を始めてくれ。あと出た所勝負になるが、君の機動力と、こちらの火力と装甲を活かせば。相手はまともな反撃はやりにくなるだろう。ともかくヤツに最初の一撃さえ与えれば、後はいくらでも対処ができる。いいかい?」
「わかった」
「警報!前方よりミサイル接近中!」という警告音声が全天周囲モニター前のパネル画面から鳴りはじめていた。
「ミサイル着弾まで5……4……」
「フレア発射!チャフ発射!」
アウルの音声認証命令によりAC左右の肩装備からフレアが、車体前面からチャフが同時に発射し。ミサイルはフレアに向かって命中し爆発、チャフはヘリのプロペラ回転によりさらに広範囲へ散らばりはじめた。
621の機体は、ブーストをかけて後方に下がり。
アウルの機体は逆に、武装ヘリの間合いを詰めるため真下へブーストかけながら突撃した。
「機長!ミサイルが破壊されました」
「慌てるな。機関砲で…」
「機関砲、レーダー照準できません。先程のACが放ったものが、レーダーに異常きたしているようです!」
「くそ!下がって距離を取って攻撃するぞ……ん?!おい?タンク型ACを見失ったぞ!」
ヘリは、チャフによるレーダー妨害を避ける為。621らの機体と距離を置いて再攻撃かけようとしたが、肝心な
「ならば、目の前にいる二脚型を先に…うぉっ!なんだ?
無理はなかった。アウルはチャフによるレーダー妨害で、武装ヘリが自分達と距離を取るのをあらかじめ予想していた。そしてその予想通りの真下に立ち重火力を物に活かして、武装ヘリをスタッカー状態へ追い込んだ。
「いやぁー本当予想通りに、予想位置へ動いてくれるのはありがたい」
武装ヘリがまた移動しようとするが……。
「こら!逃げるな!近接ミサイルくれてやる。これでも喰らえ!」
近接ミサイル着弾で更なる追撃ダメージが入り、高度が一瞬下がり始めると……。
「頃合だな。621!いまだ!やれ!」
621による。ライフル射撃と、ブレードの連続攻撃による追加で大ダメージを与えたが……また移動して、今度は621へ確実に狙いを定め。
「コイツだけでも殺ってやる。くたばれ!」
武装ヘリから大量のミサイルが放たれ。ミサイルは621へ攻撃する為に向かった。
「いかん!621。回避しろ!」
「ダメ。間に合わない」
「くっ……」
だが、その時。
「グレネードランチャー。汎用近接防御弾頭へ切り替え。VT信管起動!」
「了解……切り替え装弾完了!」
「さて……有澤重工技術者の結晶、見せてもらおうか!」
そして、左手装備のグレネードランチャーを。621とミサイルの中央に狙いを合わせて。
「そら行け!」
グレネードランチャーから6発の砲弾が発射し。砲弾はVT信管で炸裂しながら重ペレット弾を吐き出し、次々とミサイルに命令し。ミサイルの目の前で
その光景をみて、ウォルターと621は驚いたが。ウォルターは我に戻りアウルに聞いてみた。
「アウル、今の砲弾はなんだ?」
「ウォルターさん、あれは
「そうだな。621、武装ヘリに追撃をかけろ!」
「了解」
武装ヘリも万策尽き果て、逃げ出す体制を取り始めた。
「このままではマズイ、本部に戦闘記録を送信しろ!」
「了解!」
ヘリは、高度を上げようとするが……。アウルの機体が一歩早く上空に到達し。
「逃げられたら後々面倒くさいから。ここで死んでもらうわ!」
今度は、ガトリングガンでスタッカー状態へ追い込み。残りの重ペレット弾でヘリのメインローターを破壊した。
「後は任せたよ。621」
「わかった」
621のブースト攻撃で、ヘリコクピットを切り裂き、機体は墜落し始めた。
「クソっ!墜落する。データ送信は終わったか?」
「ダメです。間に合わないです。墜落します!」
「クソっ、なんなんだ!あの機体は!うわぁぁぁ!」
武装ヘリは、墜落直後に大爆発を起こし。そして、辺りは静まり返った。
「2機目の惑星封鎖機構SG、大型武装ヘリ撃墜を確認した。621、仕事は終わった……そしてアウル。協力に感謝する」
「では……」
「あぁ。約束通り、君を雇おう」
「ありがとうございます。改めてよろしくお願いします。」
「それと621、先の機体情報な識別名は……レイヴン。これがこのルビコンでの君の名前だ。」
「それからアウル。今後は君を
「了解です。」
アウルは今後、ハンドラー・ウォルターからは622と呼ばれるようになった。
622ことアウルは、621もといレイヴンへ視点を向けると。
「君が先輩だね621……いやレイヴン。改めて、よろしくお願いします」
「622……アウル。うん、よろしく」
2人のやり取りを見て、ウォルター無線をOFFにしてこう語る……。
「
アウルは今後、雇い主ウォルターの指揮下に入りこの惑星。ルビコン3で生きていく事になった。
そして。彼らの運命は、この先どう転んでいくのかは……まだ。誰も知らない。
???????「強化人間 C4-621以外にも、この惑星へ招かざる異邦人が来ましたか……コーラルリリース成就の為の剪定に加えましょう」
続くかな?
いや、できる限り続けてみよう。