アーマードコア6 ~621レイヴンと622梟~   作:正海苔

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お気に入りがまた増えた・・・ありがたや

今作の621ことレイヴンは、1週目の装備でルビコン入りしております

また武器性能差別化を図るため。
Fa世界から持ち込まれたすべての武器にチャージ攻撃ありません。


初めての依頼・・・でも緊張しない、何故だ!

 

「目標まで120秒」

「了解」

 

ベイリンは輸送機パイロットとの通信を終了するとサポートCOMへ指示を出した。

 

「ワイス、着地までオートパイロット頼む」

「了解しました」

 

目的地に着くまで、輸送ヘリでゴロゴロ揺られながら。

 

「麻婆豆腐、五目あんかけ焼きそば、青椒肉絲、常家豆腐、海老炒飯・・・うーん。迷うなぁ」

 

降下準備の確認をし・・・なにをどう気でも狂ったのか、作戦地域の確認かと思いきや。こともあろうかこれから敵地へ向かうのに、コクピット座席で胡座かきながら。

大豊核心工業直営の中華料理店。大豊飯店(・・・・)のメニューを見ていたのだ。存外随分と呑気な人である。

この他にアーキバスグループ経営のフレンチレストランに、シュナイダー経営の大衆向けイタリアン、タキカワ経営の居酒屋「たき」という飲食店が、歓楽街にあるという。

 

どこで晩飯食うか思案していると・・・ウォルターから通信が入り、ベイリンは中華料理メニューを閉じると無線に応答した。

 

「622、状況は?」

「こちら622、あと90秒後に作戦地域へ侵入します」

「了解した。621は既にグリット135へ降下完了。現在、大豊MT部隊と戦闘を開始してる」()

「わかりました。作戦行動開始前、再度連絡します」

「了解」

 

ベイリンは、ウォルターとの通信を終えると。タッチパネルを操作して装備確認をした。

 

「この手の任務は毎回こなしているが、今は元の世界(・・・・)と違ってこの世界の初めての依頼だからな、しっかりやろう。下手すれば別世界(・・・)のACといえ、MTや砲台にやられる可能性だって有りある」

 

実はベイリン、依頼開始前。機体整備終了後、この世界のACやMTに関してウォルターから情報をもらったり、各メーカのパーツ、ACの運用形態を自分なりに調べていた。

 

そして大まかではあるが、ある程度の結論が見えてきた。

 

①ルビコン3において、あくまでも多くの選択肢がある汎用型機動兵器という存在であること。

 

②BAWS製軽MTに乗った兵士ですら、多くはACが相手でも臆することなく迎撃に向かってくることもあり、4脚MT辺りを倒すだけでもかなり驚愕される。ランカーであるG7ですら非AC戦力に撃墜されている。

 

③同じ系統のパーツが一式で供給されているため、工業製品として見たACは「簡単にパーツ交換修理ができる高級量産型のМT」と同義である。そこに「パーツ交換でカスタムも可能」「ごく一握りのパイロットはカスタムがハマって大戦果を挙げている」ぐらいの立て付けになっている。

 

④AC規格が同じというだけでコンセプトやスペックにも差があるパーツを組み合わせたACと所詮民間人に過ぎない独立傭兵の活躍により、パーツの組み合わせやパイロットの技量が噛み合うと、尋常ではない戦果を上げてくる。

 

⑤映像記録によれば、ACが無人機の時代を終わらせたらしい。AI制御のACも多数存在するが、エース級の有人機よりも格が落ちる存在である。

 

⑥ACの設計思想の中心に「コア理論」というものがあることが見て取れる。説明によればコア理論から派生する戦闘スタイルは近接至上主義であり、スナイパーライフル等にカテゴライズされる遠距離武器パーツが存在しない。

 

⑦従来型ジェネレーターとは違い、コーラル内燃型ジェネレーターというものがある。同様に兵器運用に使用されている物も存在する。

 

⑧技量や特性の異なる個人が、各々の得意な戦闘スタイルやミッションに求められるニーズに合わせてパーツを組み替えられるという点においては、兵器としての遂行能力を「個人に適合させられる」というACの優位性と言える。人間が兵器に合わせるのではなく、兵器を人間に合わせられるというアドバンテージを活かそうという思想は、アプローチの仕方こそ違うもののルビコン3に展開する星外企業製AC・ルビコニアン製ACそれぞれに見られる。

 

⑨「宇宙空間での運用」を前提にしたパーツが存在する。環境適応という意味でACは宇宙対応である。もっとも、「大気圏外運用も視野に入れた設計」は技研の試作ブースターIB-C03Bだけが言及される特徴であり、他のAC用ブースターは大気圏内で使う前提ということである。初期運用機体が「惑星表面探査用」だったり、基本的には大気圏内・重力下用の兵器として作られている可能性がある。

 

⑩以上の点から見て、ACの運用形態が「宇宙空間での運用、大気圏外運用も視野に入れた設計」にあること関しては、ORCA旅団リーダー。テルミドールが「今後ACにおける存在価値」話してくれていたことにあながち間違いではなかったと。

 

特に④に関しては、ベイリンことアウルの機体はこれに該当しており。GA系統のパーツを使いながら、各種兵装とFCSだけは作戦地域と目標に合わせて組み替えている。アウル曰く「相手がアームズフォートやネクスト(A C)、作戦内容次第であれば、それに見合った最適解な兵装すればいい」という。専属ACとは違った運用思想を持っており。

⑤にしてもアウルがいたFAの世界には、自律型ネクストがいたが。数はそこまで揃っていなかった。だが無人機とは言えど、数で押し切られてはどうしようにもならない。カブラカン戦でアウルは経験しており実際、1対66機という鬼畜じみた戦闘をした経験があり。以降、長期戦を前提にしたアセンブルにて依頼をこなしていた。

 

同様にグリット135攻略を請け負うレイヴンの機体にも事前に、アウルの機体及び戦闘データすべてをVRシュミレーターに組み込んだ上で、レイヴンに操作してもらいFA世界の武器を試し撃ちさせた。そして問題なく成功したので。

 

「レイヴン、ルビコン3へ持ち込んできた手持ち装備、限界だろ?なんなら俺の武器、好きなの持っていけ」

「ありがとうベル」

「帰ってきたら感想聞くからね」

「うん」

 

と言わんばかりにレイヴンは3つ選んだ。その武器は・・・。

 

レイレナード製ブレード「07-MOONLIGHT」

レイレナード製マシンガン「03-MOTORCOBRA」

ローゼンタール製チェインガン「CG-R500」

 

ベイリンは納得し。レイヴンはお硬い表情だが、ニコニコしていた。

 

「中量二脚ならこの装備は好都合か。まぁ装備の互換は出来ても、機体(・・)は無理だろうな。ジェネレーターやブースター系の兼ね合いもある。

EN系兵器を使用した際、EN減るはずなのが何故かVRシュミレーションでは減らない(・・・・)。取り敢えず実戦データが欲しいし、あるいは・・・」

 

レイヴンは、何やらブツブツ独り言話すベイリンを見てドン引きした。

無理もない元々、ベイリンは専属じゃないがGAグループのテストパイロットを定期的にこなしており。それゆえACに関して装備・運用・戦術面は各メーカーの技術者に引けを取らない。

 

「ベル、怖い」

「あっ。ごめんごめん、つい」

 

作戦開始前の事を思い出してると。ほどなくして、輸送機パイロットから通信音声が流れてきた。

 

「ACパイロット、まもなく目的地に到着する。投下準備に備えてくれ」

「了解・・・。いよいよか」

 

輸送ヘリはホバリング状態へ移行、後部ハッチが開き。機体はレールで移動しつつ投下準備に入った。

 

「目標地点に到達、準備はいいか?」

「こちらアウル、準備よし」

「了解、これより投下する」

 

固定していたフックが外れ、機体は地上へと降下する。あらかじめCOMによるオートパイロットにしてあるため、自動的にブースターが作動し何事もなく崖の上に着地した。

 

「投下完了。本機は作戦領域より離脱する」

「了解、完了後の機体回収よろしくお願いします」

 

輸送ヘリは、当初の任務を達成すると速やかに離脱した。

 

ハンドラー(ウォルター)、こちら622(ベイリン)。作戦地域に到着、これより開始する」()

「了解。当初の予定通り、ルビコン解放戦線の移設型砲台をすべて破壊しろ。手段は任せる」

「了解」

 

ベイリンは、思い出したかのように言伝をウォルターへ。

 

「621に伝言があります。渡した武器(・・)の使い調子はどうだ・・・と」

「わかった。伝えておこう」

 

ウォルターへ到着したことを無線で伝え。ベイリンは再度、装備確認を行った。

 

今回の装備は以下の通りである

 

右手「GAN2-NSS-WBS」

左手「GAN2-NSS-WBS」

背中左「GAN01-SS-GC」

背中右「GAN01-SS-GC」

右手予備「ACACIA」

左手予備「03-MOTORCOBRA」

肩部兵装「ASB-O710」

 

いつもどおりCOMへ命令を出す。

 

「オートパイロット解除。メインシステム、通常から戦闘モードへ」

「了解」

 

いつものように目標捕捉・指示照準装置(TADS)を兼ねたバイザーを装着し、頭部を動かし、両手の動作確認、両手背面の武装、車体後部腰側に装着した予備兵器、肩部兵装、車体前面と両サイドに備え付けてある。

アクティブ防御装置を兼ねた複数設置した6連式81mm多用途迫撃砲、ブースター、AP、レーダー通信、すべて確認すると……。

 

「各可動部、駆動系。動作確認OK」()

「兵装チェックOK」

 

普段と何ら変わりはない準備確認を終えると。

 

「さてと・・・()るか」

 

アウルの機体は、オーバードブースタ(OB)を起動させ一気呵成に前進を開始。

途中、市街入口には多数の航空機が展開していたが。

なんの躊躇うことなく左右背中に装備した「GAN01-SS-GC(ガトリング・キャノン)」を航空機に向けて。

 

「悪いが、これも仕事だ。アディオス」

 

「なんだあのACは?」

「みんなに知ら・・・」

 

瞬く間に「GAN01-SS-GC(ガトリング・キャノン)」の攻撃を受けて、撃墜されていった。

 

この超重ガトリング「GAN01-SS-GC」。

圧倒的装弾数を誇り。口径は57ミリ、装弾数はなんと1000発という破格品。

 

こいつは標準機の中量化に伴い実験段階で開発が中止されたが。

見た目のインパクトやアサルトライフルと同じ発射音による威嚇もそうだが、当った時の威力も強力さがわかる。

決して弱いわけではない。

弱点は、ひたすら弾速が遅い上に重い。この機体負荷でこの命中率は厳しいと言わざるを得ないが。

扱いに慣れてしまえば、コストパフォーマンスにもってこい一品だ。

 

同じく実験段階で開発が中止された。この超重ガトリングの口径を腕武器ガトリングまでにダウンさせ、装弾数を3000発という鬼畜品がある。

 

そのままオーバードブースタ(OB)を維持し、今度はこちらに気づいてないMTに狙いを合わせるが、流石にあの発射音でバレてしまい。

 

「企業の傭兵が来たぞ!」

「もう情報が流れたのか!?耳聡い奴らめ・・なに!?いつの間に背後を!」

 

アウルはオーバードブースタしたまま2機のMTを突破し、クイックターンをカマして機体正面をMTに向け、両手に持つ特殊バズーカ「GAN2-NSS-WBS」にそれぞれMTに照準合わせると。

 

「悪いね。死んでもらうわ」

 

「ちくしょう・・!企業の狗め・・!」

 

二つの爆発音で、周囲に展開する解放戦線すべてが侵入者の存在に気づき。

 

「敵襲!砲台を狙われてるぞ!」

「戦闘配置に付け!迎撃するぞ!」

 

先のMTを始末したのは、4発の散弾を撃ち出す特殊バズーカ「GAN2-NSS-WBS」。

 

やたら重い、その割に総弾数少ない、全段ヒットでもほかバズーカとほぼ同威力という癖の強い武器だったが、全段ヒット時の威力の大幅増加と総弾数の問題が改善されたため躍進。用途の幅が広く重宝する。

重いが命中率は高い。迎撃用としてはかなりの性能だが。全弾直撃すると軽量ならスタッガーを受け致命傷、重量でも大打撃、その威力は折り紙つき。

 

被弾時のダメージはすさまじく。しっかり命中させれば、あっという間に相手が溶ける。

最近は近めの距離での戦闘が好まれるため、当てやすいという場面は多いかもしれない。

決して安定した武装ではない。マニュアルも使ってしっかり狙いを定め、撃っていきたい。良くも悪くも扱いづらく、かなり重量がかさむ武装。

 

このルビコン3に展開するACは、近めの距離「近接至上主義」戦闘が好まれるため、当てやすいという場面は多いかもしれないが。

 

「確か情報だと、移設型砲台は3箇所に配置か、おおかた建物屋上だろうな」

 

一方、汚染市街へ移設砲台を展開した指揮官は、MTに乗り込み。部下から報告を聞いた。

 

「相手は何機だ?所属は?」

 

「侵入した数は単機。企業の傭兵という報告です」

 

「迎撃させ守りを固めろ!砲台を死守するぞ!」

 

「はっ!」

 

そして、ルビコン解放戦線の兵士は互いに。

 

「灰かぶりて 我らあり!」

「コーラルよ。ルビコンと共にあれ!」

 

この言葉を出して、持ち場についたのだった。

 

壁伝いで移動し、砲台からの射線に注意をはらいつつ。

ブリーフィングにあった砲台を発見した。

 

「あの砲台か・・・背を向けてるなら好都合だな。砲台は3基・・・ブースタで上昇し初撃を散弾バズーカで2基破壊。サイドブースタを使い横移動して、残りを破壊すればいいな」

 

アウルは順調な滑り出しで砲台2基を破壊し、サイドブースタ使って移動しようとするが・・。

 

「警告!ミサイル検知!」

 

「な?」

 

隙を突いて、MTや汎用兵器から放たれたミサイル数発と機銃、バズーカ砲の攻撃受けて、APを3000近く剥ぎ取られ瞬時にスタッガー状態になった。

 

「これが、スタッガーか・・・なるほど、確かに身動きが取れないな。しかも続けて滅多打ちを喰らったらヤバい」

 

再度気を取り直して、残りの砲台を破壊した。

 

「ここは片付いた。次行こう・・・その前に、アイツ等をしばいておこう。殺ったら金貰えるし」

 

アウルは付近にいたMTや汎用兵器を撃墜すると、さらに次の移設型砲台を探索しつつ目視あるいは、ブースタで空に上がり。

スキャナーで探索を行いながら砲台を探すが・・・。

 

「相手は単機だ!臆することはない!」

 

「オメェじゃねぇ!あっちいけ!」

 

航空機に向かってガトリング・キャノンを撃ち。

 

「来たな・・!企業の狗め・・!」

 

「なして邪魔するん?的になりたいんか?」()

 

建物屋上や進路上に居座るMTを特殊バズーカで、軒並み潰し回った。

 

軒並みMTや航空機の攻撃を回避しつつも、少なからずダメージはでていた。今回は肩兵装「フレア」を外した代わりに「ASB-O710(サイドブースタ)」を装備している。

これは左右横方向へのクイックブーストを強化する追加ブースタ。驚異的な回避性能を実現する。クイック噴射時間の長いサイドブースターと組み合わせると、一瞬でものすごくぶっ飛ぶし。ENもぶっ飛ぶ代物。

 

でもこれでぶっ飛びすぎて大抵は自他共にロックが外れてしまう。連続発射系のミサイル撃ち逃げにはいいかもしれない。

明確なコンセプト無しに積んだところで、重量の割に期待したほど効果が出ない。ブーストEN消費増大の結果、かえって回避性能が下がることも

装備したACにはいいが、相手側には非常に目に悪い。

 

大通りを通過し、複数のMTや航空機と鉢合わせると。

 

「来たな・・!企業の狗め・・!」

「戦闘配置に付け!迎撃するぞ!」

「守りを固めろ!砲台を死守するぞ!」

「相手は単機だ!臆することはない!」

 

解放戦線という有象無象を前に、火力に物言わせて押しつぶした。

2箇所目の砲台補足し、攻撃を加えようとするが。

ここでも解放戦線の手厚い抵抗をうけた。

 

「撃て!包囲しろ!」

「薄汚れた侵略者に、我々の結束を見せてやれ」

「灰かぶりて 我らあり!」

「コーラルよ。ルビコンと共にあれ!」

 

などと解放戦線のMTがそう叫び戦闘を行なうが、アウルにはどこか不気味に感じた。

 

「どこぞの宗教団体や、信奉者が使うような崇高な言葉だな。まぁ・・・綺麗事の講釈たれたどころで、戦況になんら変わりはないというのに・・・哀れな奴らだ」

 

2箇所目の砲台を破壊し、最後の砲台へ向かおうとするが。

 

「戦闘配置に付け!砲台を狙われてる!迎撃するぞ!」

「相手は単機だ!臆することはない!」

 

アウルはいよいよ。

 

「ここまで抵抗するか、あぁ!いい度胸だ。ならばお前らまとめてたたっ殺してやる」

 

とうとう怒り出し。最後の砲台残し、解放戦線機体をすべて撃破した。

 

「解放戦線よ。貴様らの結束とやらはどうした?灰かぶりて我らあり!とやらはどうした?灰かぶるどころか、スクラップの山が出来とるぞ」

 

最後の砲台2基を特殊バズーカで破壊し終わると。

ウォルターへ無線連絡を入れた。

 

「ハンドラー、こちら622」

「ハンドラーだ。聞こえるぞ622」

「解放戦線配備の移設型砲台全基、ならび守備隊全員排除完了しました」

「了解した。621もグリット135掃討を完了」

「わかりました。こちらも輸送ヘリに搭乗し、作戦地域から撤収致します」

「了解した」

 

アウルは、信号フレアを炊いて輸送ヘリの到着を待っていた。

 

「戦闘モード解除、システム。メインモードへ」

 

システムを武装解除し。ほどなくして、輸送ヘリが到着し機体を積み込むとハッチは閉まり、アウルを載せたヘリは、帰路に着いた。

 

 

 

 

だが・・・。

 

輸送ヘリが飛び立っていく姿を、青い塗装をした。光学迷彩(・・・・)装備した所属不明機が監視していた。

 

「なかなかの実力。ですが、彼の限界はここまではないでしょう。引き続き彼の監視を継続し。折りを見て、直接依頼を出して直接見ましょう。コーラルリリース成就の為に」

 

 

 

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