IS 少女の怨嗟と憎悪による復讐   作:来亜

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第十九話

「・・・失礼しました。」

 

あのあと、わたしは織斑千冬に事情聴取をされた。当然、あの大蛇のことや『彼女』の紫のISに関することを根掘り葉掘り聞いてきた。わたし自身このことに関してはほとんど知らない。なので、トルコにいるミラーマスターの開発主任である香川英行に聞けばいいと言っておいたが、織斑千冬はすでに香川英行にミラーマスターのことを聞いていたようだった。ミラーマスターは香川英行が設計していなかったのはわたしか研究所の人間しか知らなかったはずだが、織斑千冬はそれを知っていた。

 

クラス対抗戦以降、わたしのISに不信感を抱き始めたのだろう。その結果、香川英行にミラーマスターのことを聞き出した。だが、わたしにとってはどうでもいい。わたしのISが普通とは違うことなど。

 

 

 

 

これで、あいつらを殺すことが出来さえすれば・・・・。

 

 

『そんなに憎いか?おまえからすべてを奪ったっていう奴らが。』

「・・・あなたには関わり合いの無いことよ。それより、さっきのカードのことを教えて。」

 

『そうだなぁ・・・。おまえが来れるのならな。』

「・・来る?いったいどこに?」

『自分の姿が写るようなものがあるとこに行ってみろ。話はそれからだ。』

 

 

自分が写る?鏡やガラスのあるところ?とにかくわたしは、心当たりのあるところに行ってみた。

 

「・・・来たわ。ここでいったい何しようと言うの?」

わたしは空き教室にいた。ここなら人もそうそうこないはず。教室には窓ガラスもある。ガラスに映っているのはわたしの姿と、わたしの姿をした『彼女』。

 

『よし、じゃあこっちに来い。』

「!?」

 

『彼女』がそう言った瞬間窓から急に手が伸びてきてわたしの手をつかんだ。

 

「な、なにを!?」

『来い。』

 

わたしはそのまま窓の中に引きずり込まれた。

 

 

 

 

「はあ・・・。」

神崎の事情聴取が終わり、私は一息ついた。やはり、何も聞き出せなかったといってもいい。ISを調査するため渡せと言ってもそんな強引なことはできん。いったい神崎のISはなんだ。あんな怪物を呼び出すなど聞いたことも無い。あのISを作った高見征士郎と言う人間は何者なんだ。

 

「高見・・・征士郎。」

この男さえいれば、あのISについて詳しく聞ける。だが、現在は行方不明。手がかりも少ないだろう。行方不明の男を探すというのは現実的ではない。かといって香川英行に聞いても前と同じことを聞かされる。どうすればいいか私は悩んだ。

 

「しかたない。あいつに頼んでみるか。」

さっそく私はある生徒を呼んだ。

 

 

数分後。

 

 

「なんですか?織斑先生。」

呼んだのは生徒会長の更識だ。

 

「更識、おまえに頼みたいことがある。」

「一体なんですか?織斑一夏くんの護衛ですか?それとも・・・。」

「言わなくてもわかるだろう。引き続き、神崎の監視と・・・。」

「あら、気づいてたんですね?それに監視なんてしてるつもりはなかったんですけど、そう見えていましたか?」

「茶化すな。それが本命なわけでは無い。今回は・・・。」

 

 

 

 

 

「わかりました。有力な情報を得たら、報告をします。」

「たのむ。」

 

更識は部屋をあとにした。

 

 

 

 

 

「・・・ここは?」

 

『彼女』に引きずり込まれてきた場所は、先ほど居た教室だった。

きれいに並べられた机。いつもと変わらない風景だと思っていた。だが、張り紙や掲示物などを見てみると・・・。

 

「・・これは。」

張り紙に書いてある文字が鏡に写したように反対になっている。外を見ると東に向かって太陽が沈んでいる。まるで全てが逆になった世界のようだ。

 

「うまくこれるものだな。」

振り向くとそこにはわたしと全く同じ姿をした人物がいた。おそらく『彼女』だろう。

 

「・・・もともとそんな姿なの?」

「おまえの見てきた姿もこれだからわかりやすいだろう?」

「・・・まあ、なんでもいいわ。それよりここはいったいどこなの?」

 

 

 

 

 

「ここはミラーワールド。わかりやすく言えば、おまえが見た化け物の住んでる世界だ。」

 

「・・・・・。」

 

言葉を失った。そんな世界が存在することに。たしかに、ここのおかしい点は先ほど見つけた。それにさっきから人も見当たらない。

ここは、わたしがいた世界とはあきらかに何かが違う。

 

「信じられないか?だがおまえもわかってきてるんじゃないのか?」

「・・・・ここに、本当にあの怪物がいるの?」

「ああ。そういえば、本題はそっちだったな。じゃあ、探しに・・・・、ん?」

「・・?どうかしたの?」

 

『彼女』の動きが止まった。『彼女』の向く方向を見てみると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゴオオオオオオオオ!!!!!!!!」

 

 

赤い龍が雄たけびをあげながら空を舞っていた。

 

 

 

 

 

 

 

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