IS 少女の怨嗟と憎悪による復讐   作:来亜

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第20話

「ゴオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

こんな光景は初めて見た。赤い龍が雄たけびをあげながら空を飛んでいる。

この光景といい、この世界といい、一体ここは何なんだ?わたしは疑問が尽きなかった。

 

「・・っ。あれは・・・。」

「ほう・・・。ここらへんに来るってことは、元いたところは全部喰い尽くしたってことか?」

「・・どういうこと?」

「説明は後だ。来るぞ。」

 

『ソードベント』

『彼女』がISを展開し、武器を出した。その直後、龍がこちらに向かってきた。

 

「ゴオオオオオオオ!!!!!」

「ちっ!」

 

龍が火球をはくが『彼女』はそれをかわした。

 

「はっ!はあっ!!」

「ゴオオオオオオオオオ!!!!!!」

 

『彼女』も負けじと攻撃をするが龍は尻尾についた剣を使い攻撃を防ぐ。

 

「ふんっ。」

『アドベント』

 

らちが明かないと判断した『彼女』はあのカードを使った。

 

「シャアアアアアアアア!!!!!!!!!!」

 

あの巨大な蛇が召喚され、蛇は龍に毒液をはきつけた。

 

「グオオオオオオオオオオオ!!!!!」

 

毒液をはかれた龍は苦しみだした。その瞬間龍の体から煙と鼻を突くようなにおいが出てくる。

 

「シャアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

蛇はその隙を逃さず龍の頭めがけて大口を開けながら突進していった。

 

「ゴオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

次の瞬間、龍が火球を蛇にむけて発射した。

 

「シャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」

直撃を食らった蛇はたまらずそのまま撤退した。

 

「戦いはこうでなきゃ、なあ・・・。」

『彼女』はそう言うと龍に近づいてく。だがわたしはそれを引き留めた。

 

「・・・さっきの蛇みたいなのがいるなら別だけど、その状態で行けばやられるのは目に見えてる。ここは大人しく引き下がった方がいい。」

「はあ・・?」

わたしが言えた口じゃないのはわかる。わたしはあの化け物のこと何も分かっていない。だが、引き際ぐらいはわかる。

 

「・・・だから、今は退くべき。」

「まあ、こんな奴らと戦ってもおもしろくないのはわかっているからな。だが、帰るのはおまえだけだ。」

「なっ!?」

そう言うと『彼女』はわたしをつかんでそのまま窓ガラスめがけて投げ込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「ゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」

「おまえも遊び足りないか。『わたし』もだ。」

 

荒れ果てた教室には、『彼女』と龍だけが残った。龍は雄たけびをあげながら『彼女』を威嚇している。『彼女』も、さっき言ったこととは裏腹に、戦闘態勢を取っている。だが次の瞬間。

 

 

「ゴオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!」

ドガァァン!!!!

 

龍が突然壁を破り、そのまま去っていった。

 

「なに?」

突然の行動に困惑するが、その理由はすぐにわかった。

 

 

 

 

「この気配・・・そういうことか。だが、なぜここにいる?」

それはある者の気配を感じ取り龍はそれを危険と判断したのだ。

 

 

 

その気配は、このミラーワールドにおいては誰も逆らえない存在だった。

 

 

 

段々と気配が近づいていき、それは現れた。

 

 

 

「やはり、おまえか・・・。」

「なぜ優衣をここに連れてきた?」

 

神崎幽の兄、神崎士郎であった。

 

 

「ここのことを知りたがっていたからな。見せた方が速いだろ?」

 

「おまえはおまえの役目をすればいい。よけいなことはするな。」

 

 

「たしかそう言う取り決めだったか?どのみち、オレがいるかぎりは遠からず知ることになる。」

「もう一度言う。おまえはおまえの役目をしろ。」

 

 

「くっ・・。んん・・。」

士郎がそう言うと『彼女』に重苦しいプレッシャーがかかる。

 

 

「ふんっ。まあいいだろう。当面は付き合ってやるよ。あともうひとつ。」

「なんだ?」

 

 

「さっきのやつをけしかけたのはおまえだろう?」

「なんのことだ?」

 

「白々しい。あの赤い龍をここに追い込んだのはおまえだろうと言ってるんだ。」

 

「だとしたらなんだ。おまえに不都合でもあるのか?」

 

「そういうわけでもない。ただ、あいつらのしつこさは異常だ。あの強さならおまえが出てきたぐらいで諦めるような奴じゃないだろう。」

 

 

 

「何が言いたい?」

「死ぬんじゃないか?おまえの・・・。」

 

『彼女が』言った瞬間・・・。

 

ドンッ!!!!!

 

突然吹き飛ばされた。あのラウラも圧倒する『彼女』にとってもこの男は脅威だった。この男はミラーワールドでは絶対的な強さを持つ。ミラーワールドに生息するミラーモンスターは少なくともISと互角以上に戦える戦力を持つ。だが神崎士郎はそれらに恐れられている。それに得体が知れない。とにかく、今の『彼女』は神崎士郎には勝てない。『彼女』は先ほどの失言を取り消す。

 

 

 

 

「ぐっ・・。冗談だ。」

「最終警告だ。おまえはおまえの役目をしろ。それ以外の余計なことをすれば、おまえを消す。」

 

 

そう言って士郎はそのまま姿を消した。重苦しいプレッシャーや異様な雰囲気が無くなり、辺りは静寂にかえった。

 

 

 

「一体何を考えている。『わたし』には理解できないな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ミラーワールド。こことは違う世界。」

ミラーワールドから戻り、わたしは寮の部屋に戻っていた。

 

ミラーワールドから戻った時には、あたりを見ると蛇と龍の戦闘によって荒れ果てた教室が元に戻っていた。いや、正確にはミラーワールドの教室が荒れていて元の世界の教室は最初から荒れていなかったのだ。

 

そして・・・。

 

 

「・・・あの龍や蛇は一体・・・・。」

『説明がまだだったな。』

 

「・・・貴方はあの場に残っていたのに、生きていたのね。」

 

部屋にある鏡に『彼女』が写っていた。

 

「・・・あの龍は、いったいどうなったの?」

 

『逃げた。まあ、おまえが知りたいのはこんなことじゃないだろう?』

「・・・ええ。じゃあ、話して。あの世界に関することを。」

 

 

 

 

 

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