IS 少女の怨嗟と憎悪による復讐 作:来亜
「ふう、昨日は災難だったわ。」
ワタシ、生徒会長こと更識楯無は昨日の事件についてぼやいていた。
昨日の昼休み1年1組に転校してきたという娘を見つけた。しばらく観察していたけど、
途中でばれて逃げられちゃったけど。放課後に直接合ってお話しようと思って寮を
さがしていたら、頭を打ちつける彼女を見つけてたのよ。当然止めに入った。
けれどもすごい力で振り払ってワタシを殴りつけてきたわ。
女の子の力とは思えないほどに・・・・・・。途中で織斑先生達が止めに入ってくれて
よかったけど。
「神崎幽・・」
ワタシは、彼女の名前をつぶやいた。
あれからワタシは彼女のことを調べた
神崎幽
15歳
トルコ国家代表
親はすでに他界しており現在親戚に引き取られている
これぐらいしかわからなかった。
トルコに問い合わせたが先ほどの情報ぐらいしか収穫がなかった。
「う~ん、もう少し詳しく調べてみようかしら。」
ワタシはそう言って生徒会室をあとにした。
まさか、あんなことになるとはな・・・・
私はいま神崎が寝ているベッドのかたわらにいた。
彼女の頭には包帯が巻かれていた。けがは全治2週間だった。
すくなからず昨日のことは責任を感じている。
私が何も知らずにあの男の写真を出したから
一夏や更識にも迷惑をかけた。
・・・・今日は1日ここににいるつもりだ。
山田先生には悪いことをしたな。今度飲みに行く時はおごってやろう。
私はそうきめた。
「・・・・・?」
私は部屋の外に何者かの気配を感じた。
廊下に出て見渡したがだれもいなかった。
「!?」
「・・・・・・」
私は部屋に戻ると戦慄した。入れる場所など、私がでてきたとこ以外ないのに
男がそこにいた。しかもその男は・・・・
「神崎・・・・士郎!」
「・・・・・・・・・」
写真の男、神崎士郎だった。
「貴様・・・どこから入った。」
「・・・・・・」
神崎士郎は黙って、寝ている神崎の頭に手を置いて言った。
「貴様、何を・・・!」
「この娘の怪我はおまえがやったのか?」
神崎士郎は言った。
「ちがう・・・」
私は否定した。
「同じだな。俺とおまえは。」
「ちがう!!私は、おまえのようなやつとはちがう!!」
「同じだ。この娘をここまで追い詰めたのは、おまえたちだ。」
「黙れ!!あのとき一夏を誘拐したおまえの言うことではない!」
私は神崎士郎にうったえた。
私は思い出していた。
あの時の第2回モンドグロッソで一夏が誘拐されて、大会を棄権してまで一夏の
捜索に当たっていた。
ドイツ軍の情報により一夏の居場所が割れてとある倉庫にいくと一夏が傷だらけで
縛られていた。その近くには・・・神崎士郎に姿があった。
「士郎・・・どうして、おまえがここに・・・?」
私と士郎は旧知の仲だった。
私、束、士郎は幼いころから遊んでいた。
士郎には当時の一夏達と同い年の妹がいた。1,2回ぐらいしか合ってないが。
そのせいか、私達は弟や妹をもつ者同士気が合いすぐに仲良くなった。
ある日、士郎が私達とあまり付き合わなくなった。束がISの製作を始めて間もないころだった。士郎の家に行っても士郎は留守と言われて返されてしまう。そして士郎とは一度も顔を
合わさないまま、白騎士事件が起きた。後日、私は士郎が事故で亡くなったと聞いた。
私は士郎の葬儀に参列しようとしたが、士郎の遺言によって葬儀は限られた身内でやると言われたので、私は花だけ供えさせてもらった。
そんな彼が、どうして私の前に立っている?
「おまえは、事故で・・・・死んだんじゃ・・」
私は気が動転していた。かつて死んだ友が私の目の前に現れたのだから。
「俺がやった。」
「えっ?」
私は士郎の言葉の意味がわからなかった。
「俺が、織斑一夏を誘拐し、傷つけた。」
「な、なぜ、おまえがそんなことを!」
「おまえの無力さを、おまえ自身に思い知らせてやりたかったのさ。」
「なんだと・・・・!?」
「おまえは家族のひとり守れなかった。思い知っただろう?己の無力さを。」
「貴様ああああああああああ!!!!!」
私は気づいたら雪片を振りおろしていた。
しかし、士郎はその場にはいなかった。
あのあと一夏を医務室につれていき、つきそった。
そのあと一夏はしばらくなにかにおびえてた。
「化け物が・・・・化け物が・・・・」
私がなだめてもしばらくそう言って、おびえていた。
「・・・・士郎・・」
私はかつての友の名をつぶやいた。
「なぜ、あのとき姿をあらわした?」
私は問いかけた。
「おまえに警告するためだ。俺は生きている、と。」
「・・・・」
士郎は寝ている神崎の手を握った。そしてこちらを振り向き
「おまえたちが殺したのは俺だけじゃない。」
「それを忘れるな。」
士郎はそう言うと部屋から出ていった。
「待て!」
追いかけるも士郎の姿はなかった。
だが声が聞こえた。
『優衣が幽と名を変えたのがその証拠だ。明日には目を覚ます。』
「・・・くっ!」
認めるしかなかった。私は士郎の言葉を・・・・・