IS 少女の怨嗟と憎悪による復讐 作:来亜
わたしはゆめをみていた
今日もこのゆめをみていた
とても懐かしいゆめ
お兄ちゃんと絵を描いてるゆめ
お兄ちゃんと笑い合ってるゆめ
でもお兄ちゃんはいつのまにかどこかへ行ってしまう
「優衣」
お兄ちゃんがわたしの名前を呼ぶ声が聞こえてきて振り向くと
そこには1発のミサイルが打ちこまれて爆発する光景が目に入る
わたしは爆風にふきとばされる
そのあとわたしはお兄ちゃんを呼ぶ
呼んでもさっきみたいにわたしを呼ぶ声はしない
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あああああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
わたしは泣く
あのときと同じように
そのあと空を見上げると白い騎士があざわらうかのようにミサイルを次々と
撃ち落としていた
それは無力なわたしに力を見せつけるように見えた。
「うああああああああーーーーーーーー!!!!!!!!!」
わたしは憎しみをこめて叫んだ
「・・・・・・」
こうしてわたしは目覚める。
起きると寝汗がひどかった。
「シャワー、浴びよう。」
わたしはシャワールームにむかった
脱衣所で頭の包帯を取ると、傷が消えかけていた。
「・・・・・・」
わたしは気に掛けず服を脱ぎシャワーを浴びた。
シャーーーーーーーーー
わたしは水に打たれながら考えていた。
わたしが怪我をすると次の日には傷がふさがっている・・・・。
この現象が起き始めたのはトルコの叔母さんの家にいってからだった。
わたしが自転車で派手に転んで大怪我したとき次の日には傷が治りかけていた。
叔母さんはびっくりしていたけど、傷が治ってよかったと心配してくれた。
「・・・・・・・・・」
わたしはシャワーを止めタオルで体をふいた。
制服に着替えて食堂へ向かった。
食堂へ向かうと・・・・・
ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ
当然か・・・
一昨日の出来事のせいか、わたしは畏怖される存在になってしまった。
わたしは気にかけず、席をさがした。
ちょうど食べ終わりそうな生徒がいたのでじっと見ていたら
「ひっ!」といってとっとと退いた。
わたしはその席に座り黙々と食事をした。
すると。
「幽!」
よばれたので振り向くと、織斑一夏と篠ノ之箒がいた。
「ここ、あいてるか?」
「・・・・・・」
そう聞いてきたので、うなずいたら
「じゃあ、すわるぜ。箒、おまえもすわれよ」
「な、なんだと!?」
篠ノ之箒は拒んだ。
「だ、だってこいつは・・・」
「・・・ごちそうさま。」
わたしはたべかけの食事をかたづけようと席を立った。
「幽。おまえもういらないのか?」
織斑一夏はわたしをひきとめるかのように話しかけた。
「・・・・・」
「そんなに残してたら昼までもたないぞ?」
「・・・一昨日のことはごめんなさい。」
「え?」
「・・・・」
わたしはそれだけ言ってこの場を去った。
「あ・・・・」
おれはひきとめられずにいた。
幽がいきなり謝ってきたことに、おれは驚いていた。
「一夏、一夏!」
「えっ!?なんだよ、箒」
おれは箒の呼びかけにはっとした
「なんだじゃない。なぜ神崎をひきとめようとした?」
「だって、ほとんど食べてなかっただろ。」
「私が言いたいのはそうじゃない、一昨日、あんなことがあったのに
なんでおまえはあいつに関わろうとする?」
「だって、あいつ怪我してただろ?そりゃ、心配するって。」
「自分で自分を傷つけていたというはなしじゃないか。それに、
止めに入ったおまえや先輩にも暴力をふるったんだろ?」
ん~、箒の言うことはもっともなんだがなぁ。
こういっちゃなんだがどうにもおれは幽とは他人じゃない気がするんだよな。
昔、どこかであった?思い出せないな。
「いつまで食事をとっている!!遅れた者はグラウンド10周だぞ!」
おっと、さっさと行かないとペナルティだ。
「箒。さっさと行こうぜ。」
「いわれなくともそのつもりだ。」
おれたちは急いで教室へむかった。」
わたしは教室の近くのろうかを歩いていた。すると
「おはよ♪」
前から青い髪の生徒があいさつしてきた。
「・・・おはようございます。」
とりあえず、あいさつを交わす。
「元気ないわねぇ~。朝なんだから、元気出しなさい?」
「・・・・一昨日はすいませんでした。」
「あら、いいのよ?おねえさん、あまり気にしてないから。」
「・・・・・・」
「そんな顔しないの!あなたが無事だったんだから。それでいいじゃない。」
この人はそう言ってくれるが、わたしは・・・・
「・・・すいません」
こう言うしかできなかった。
「う~ん、悪いと思っているなら、今度おごってちょうだい?」
「・・えっ?」
「いい喫茶店見つけたの。時間が空いた時でいいから。」
「・・・はい。」
「またそんな元気のない顔して~、もうちょっと元気だしなさい?」
「・・はい。」
「じゃ~ね~。」
青い髪の生徒はそのまま立ち去った
わるい娘じゃないのはさっきはなしてみてわかったわ。
ちょっと元気が少ないだけで、根はいい娘みたい。
さっきだって、あいさつした直後にあやまってきたもの。
そんな彼女がどうしてあんなことを・・・
あのときの彼女の目・・・
いろんな感情が混ざっていた。
とくに、憎悪と怒りが色濃くでていた。
でも、たしかだったのは、その中に悲しみが混ざっていた。
渦巻くあの殺意には、たしかに悲しみがあった。
それは誰に対してのものだったかは今はわからない。
その憎悪はどこから生まれてきたものか、無性に知りたくなった。
神崎幽・・・あなたはその背になにを抱えているの?