ポケットモンスター 〜New Generation〜   作:なかムー

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 皆さまお待たせしました。アニポケ100話、観てきました。【ライジングボルテッカーズ】が再結成された事に喜びを露わにしています。

 そして前回お伝えした通り、今回からパルデア地方の話になります。

 それでは、本編をどうぞ。


第17話

 リコとロイが特訓を行なってから早数日、【ライジングボルテッカーズ】はパルデアに向かっている最中であった。

 

 その間にリコとロイはオンライン講義を受けたり、サツキやキョウスケ達指導の元バトルの特訓をしていた。

 

 特にニャオハはマスカーニャに一目惚れしている事もあってか、彼を自分の専属コーチになって欲しいと懇願したほどである。(尤もマスカーニャはニャオハの最終進化系という事もあって、其方の方が色々とワザの傾向も把握できるから、という事で了承したが)

 

 しかし順調にパルデアに到着…というわけにはいかない。何故なら旅には良くも悪くも想定外はつきものであるからだ。

 

 今回の場合は後者が働いたようで、ブレイブアサギ号の食材が尽き掛けるという事態が発生したのだ。そのため、途中近くにあった港町で買い出しのために立ち寄る事となったのだ。

 

 だけど今回はそれだけで済んだが、前回の船の故障ならパルデア到着が遅れる恐れがあるので、問題が発生したら即時解決を心掛けるメンバー一同であった。

 

 そして買い出しをした翌日。ブレイブアサギ号の操舵室にて、フリードは早朝にも関わらず舵を取っていた。その場には彼の他にもキャップとキョウスケもいるが、部屋に備えてある椅子の上で仮眠していた。

 

 船を空に走らせている事もあってか、2人で交代で舵取りと仮眠を行なっていたのだ。

 

 しかし朝日が差し込んだ所でキャップとキョウスケは一斉に目を開けた。

 

 「起きたか、キャップとキョウスケ」

 『ピカ』

 「おはようさん。すまない、少し寝過ごしちまった」

 「このくらい大丈夫だ」

 

 キョウスケは一度伸びをするとフリードと一旦舵を交代すると共にスマホロトムを出して地図アプリを起動させた。地図を見るらも、海の上…もとい空中であるが、安全や確認を怠らずに前方を見て舵を取るのであった。

 

 「フリード」

 「どうし…おぉっ!」

 

 暫く船を前進させると、キョウスケが何かに気づいたようで一度フリードを呼んだ。フリードはキョウスケの視線の先を見ると中心部分が大きく盛り上がった島が見えた。

 

 そこが【ライジングボルテッカーズ】の目的地であり、リコの故郷であるパルデア地方。そこは雄大な自然が広がっており、非常に起伏の激しい地形に多数の川が流れ、湖や沼地、荒野に砂漠、雪山など様々な環境がひしめき合っているのだ。

 

 更に、気候もどちらかというとカラッとした乾燥帯で、燦々と大陽の光が照りつけ、緑生い茂る草原にはよく風が吹きぬける。雨も降ることがあるが、気温が高いので住民は傘を差す習慣がないのも特徴である。

 

 「見えたか!」

 「嗚呼。フリード、舵の交代を頼む。俺はユウナさんや皆んなに連絡してくる」

 「分かった。頼んだぞ」

 

 船の舵をフリードに頼むと、船員全員にパルデアに到着した事を報告するためキョウスケは一旦操舵室を退室した。そして一旦『ライジングボルテッカーズアプリ』を起動させると、パルデアに到着まであと僅かである事を簡潔に連絡した。

 

 すると間もなくすると、誰かから通知が来たので一度確認すると、一度操舵室に入った。

 

 「フリード、ユウナさんから連絡だ。今いる地点の座標が送られてきた。そこに船を停められる広さがあるとさ」

 「分かった。その座標地点を俺のスマホロトムに送ってくれ」

 

 ユウナから送られたメッセージを一度コピー&ペーストすると、それをそっくりそのままフリードのスマホロトムに送った。それが終わるとキョウスケは操舵室の入り口の方に踵を返した。

 

 「フリード、俺は先に行ってる」

 「…分かった」

 

 そう言ってキョウスケは操舵室を出た。一旦甲板に向かうと途中でリコとロイ、サツキと合流した

 

 「キョウスケ!パルデアに到着したってホント⁉︎」

 「正確には到着するが正解だが、その認識で間違いない。しかし喰いつきが凄いな…」

 

 キョウスケを見るや否や、ロイは目を輝かせながら尋ねてきた。ロイの喰いつき度合いを見るも、先日買い出しした際に島を出た事が無い事を思い出したので、苦笑いしながら納得するのであった。

 

 「…サツキ、此処は任せた。皆んなに会ったら『俺は目的地に先に行く』と伝えてくれ」

 「分かった」

 「えっ、先に行くの?船で行くんじゃないくて?」

 

 一応この事はフリードには先に伝えたが、以前の一件もあったためか念のためにサツキにも伝えると、甲板に出てモンスターボールからドラパルトを取り出すと、背中に乗ってそのままその場を飛び去った。

 

 「行っちゃった…」

 「止めなくてよかったの?」

 

 先に行ったキョウスケをリコとロイは呆然としながら見送るしかなかった。しかし我に返ったロイは止めなくてよかったのかと指摘した。

 

 「着けば分かるよ」

 「「?」」

 

 サツキの言葉に理解できてないのか、リコとロイはただただ頭に疑問符を浮かべざるを得なかった。

 

 

 「さて、連絡によればあと少しで着くそうですね」

 

 パルデアのとある地に、濃紺色のロングヘアの少女が自分の相棒のポケモン…ゲンガーとキョウスケのポケモンであるバンギラスと共に空を見上げながらそんな事を呟いた。

 

 ちなみにこの周りは誰もいなく、ブレイブアサギ号を止めるには充分すぎるほどのスペースを確保していた。

 

 この少女…ユウナは性格は冷静にあたるが、この時ばかりは年相応に誰かを待ち侘びている様子であった。

 

 その時、此方に向かってくる影が目に映った。その影は言うまでもなくキョウスケとドラパルトの姿であった。

 

 「キョウスケさん!」

 「お待たせ、ユウナさん。少し遅くなった」

 

 ドラパルトがユウナの近くに着地すると、キョウスケはドラパルトの背中から降りてすぐさまユウナと抱き締めあった。そして再会の喜びを表すように2人はキスを交わすのであった。

 

 そんな2人を見て空気を読んだのか、ゲンガーとバンギラスは視線を逸らしていた。

 

 「あの2人、相変わらず熱いね…」

 

 キョウスケが到着して数分後、ようやくブレイブアサギ後が到着したのだ。そして船の甲版から2人がキスを交わしているところをモリーは呆れながら見ていた。

 

 「あのー、あの2人って…」

 「嗚呼、これだよ」

 

 頭に疑問符を浮かべながらキョウスケらを見てるロイに対してリコは顔を赤く染めながらおそるおそるサツキに尋ねた。するとサツキは小指を立ててリコの質問に答えた。それに倣ったのか、オリオ、モリー、チカも小指を立てた。

 

 「ねー、あの2人って…」

 「ロイはもう少し大きくなったら分かるからな」

 「?」

 

 ロイが尋ねるも、マードックが優しく諭した。それに対しロイの頭には疑問符が浮かぶばかりであった。

 

 その後は2人の再会を邪魔するわけにはいかなかったのか、暫く2人っきりにさせるため一旦船の中に戻る一行であった。

 

 

 2人の再会を分かち合って暫くすると、今度はメンバーから歓迎されたり、リコやロイはポケモン図鑑でゲンガーとバンギラスを調べた際に、後者が色違いである事に驚きを隠せなかった。そしてそれらが一通り済んだ後は、リコとロイとはまだ自己紹介が済んでないので、行なう事となった。

 

 「あなた達がリコさんにロイさんですね。キョウスケさんから話は聞いてます。私はユウナです」

 「こ、こちらこそよろしくお願いします!」

 「よろしく!」

 

 2人の対照的な挨拶にクスリと笑った。人それぞれ違うという考えを持ち合わせているためか、それ以上の詮索はしなかったようだ。

 

 「それとサツキ、貴方に会いたいという人物がいましたよ?」

 「僕に?誰だ?」

 「名前は本人の希望で伏せていますが、私が言えるのは()()()()()()()()です」

 

 自己紹介が終わると、今度はサツキの方を向き、彼に言伝を伝えた。ユウナの含みのある言い方にサツキは首を傾げるしかなかった。

 

 「それじゃ、早速リコの家に向かうとするか!皆んな、留守は頼んだぞ!」

 

 そこに、フリードが話を変えるように今回の目的である『リコを実家に届ける』を果たすためにそう言いながら歩みを進めた。しかしその表情は、冷や汗を掻いて早く此処から立ち去りたいと言わんばかりであった。

 

 「待ってください、フリードさん」

 

 しかしユウナにはお見通しだったのか、フリードを逃がさないように、彼の首根っこを掴んだ。

 

 「待て待て待てユウナ。俺らはリコを送り届けるために「それは承知してますよ。ですが…数日前の一件、私がまだ許してるとでも思いましたか?」」

 

 反論しようとするも、ユウナに早速先日の一件の話が持ち込まれた。しかも逃がさないと言わんばかりに首根っこを掴む違う強かった。

 

 「俺は後で買い出しに行くけど、来るか?」

 「行く行く!じゃ、それまであたしは船の整備でもしようかなー?」

 「じゃあ俺は飯の仕込みでもするか」

 「私もポケモン達の体調をチェックしようか。ユウナ、ついでに手持ちの体調してく?」

 「分かりました。ではお願いします」

 

 今のユウナに関わりたくないからか、マードック、オリオ、モリーは各々の持ち場に逃げるように立ち去った。しかしその際、モリーはユウナの手持ちのポケモンの体調チェックを買って出たが。

 

「それじゃ僕らはトレーニングでもするか?」

 「「「します(!)」」」

 

 サツキもそれに便乗してかトレーニングを提案してきた。チカ、リコ、ロイは即座にその提案を受け入れた。特にリコとロイは危機感を感じたのかサツキの話に合わせたのだ。

 

 「お前ら、逃げるなっ! そうだキョウスケ!助けて…」

 「…さて、ポケモン達の調整をしておくか」

 「裏切り者ぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 誰も助けてくれないと感じたフリードだが、最後の最後でキョウスケに泣きつくもものの見事に一蹴されるのであった。

 

 「…さて、逝きましょうか?」

 「ちょっと待て! ア…アァァァァァァァァ⁉︎」

 

 そのままフリードはユウナに船まで連行されるのであった。ちなみにフリードが解放されたのは、その数時間後であった。

 


 

 ユウナによるお説教が終わった後は、漸く話の本題であるリコを実家に送り届けるのだが、フリードがリコの母親に連絡を取るも繋がらなかった。続いてリコも父親に連絡を取るも、今日は仕事の打ち合わせが急遽出来てしまったので、予定を遅らせて、翌日リコの実家に行く事となった。

 

 ちなみに余談だが、リコによると、母親は教師、父親は絵本作家である。その為なのか、母親は仕事で、父親は在宅での仕事が多いのだが出版社との打ち合わせもあるので、今回のように連絡が取れなかったり予定がつかないケースもあるのだ。

 

 予定の変更を余儀なくされた【ライジングボルテッカーズ】一行は、マードック、オリオ、モリーは買い出しに、フリード、キョウスケ、ユウナ、サツキ、チカ、リコ、ロイはパルデアの観光をする事となった。

 

 尤も、パルデアの訪問経験が皆無のチカとロイ、滞在期間はあるもごく短いサツキにパルデアの街並みを案内するためである。もっと言えば、ロイの要望とチカもそれに便乗したためと、先程ユウナが言った『サツキに会いたい人物』に会いにいくのが目的であるが。

 

 そしてキョウスケ達はパルデア地方の中心都市ともいえるテーブルシティを観光しているのであった。

 

 「すっごーい!」

 「えぇ、パルデアの街並みも綺麗ですね…」

 

 パルデア初訪問という事もあってか、ロイとチカは感嘆な声を上げてテーブルシティの風景を褒めていた。ロイも目を輝かせているが、チカも年相応に興味を抱いていた。

 

 「あれがオレンジアカデミーだよ!」

 

 リコはテーブルシティの奥に建てられている建物を指差した。その先にあるのが、テーブルシティでもっとも特徴的な建物…オレンジアカデミーで、パルデア地方最古の学校である。

 

 「ふっ、懐かしいな…」

 「えぇ、そうですね…」

 

 キョウスケとユウナはオレンジアカデミーを見て黄昏ていた。その目からは懐かしい感じであった。

 

 「キョウスケとユウナさんって…「ユウナ」えっ?」

 「ユウナ、でお願いします」

 「分かりまし「敬語も結構です」分かった…それで、キョウスケとユウナってオレンジアカデミーと何か関係があるの?」

 

 途中話の腰が少々折れるも、リコはオレンジアカデミーを見た際の反応が気になったので尋ねた。

 

 「俺とユウナさんはオレンジアカデミーの卒業生なんだよ」

 「えぇ。しかも同期です」

 「「そうなんだ!」」

 

 同じ学校の同学年であった事にリコとロイは驚きを隠せなかった。

 

 「で、僕に用事がある人物は何処にいるんだ?」

 

 此処でサツキが話の本題をユウナに振った。ロイやチカはともかくとして、自分にとっての本題は其方なのであるからだ。

 

 「実は案内をするようその人物に頼まれました。そろそろ集合時間なので案内しますね」

 

 ユウナにそう言われると、彼女の案内によって到着したのは、中央の広場より西側に離れた花壇であった。そこは上から見たらモンスターボールの形に見える特徴的なものである。

 

 「此処にいるのか?」

 「えぇ。しかし何処にもいませんね…約束の時間はもうすぐのはずですが……」

 

 場所や時間の指定は予め決めていたようだが、肝心のその人物が何処にもいなかったのか、ユウナは一度時計で時間を確認してから辺りを見渡した。

 

 サツキもユウナに合わせて自身も辺りを見渡してその人物を探すのであった。もし自身の知っている人物なら顔見知りであるのは確実なので、見かけたらすぐに誰だか分かるからだ。

 

 しかしその直後、サツキの視界が真っ暗になった。

 

「だ〜れだ?」

 

 視界が遮られた直後、サツキの耳元から声が囁かれた。しかもその声は何処か甘く感じた。

 

 「…何が「だ〜れだ?」だ。そんな事するもんじゃないよ」

 「えへへ〜。サツキくんと久しぶりに会うのが楽しみだったから」

 

 サツキは声の人物が誰か心当たりがあるのか呆れながら後ろを振り向いた。彼の背後には、濃い茶髪のロングヘアで、サングラスを掛けているが、そのレンズの裏側から赤眼をチラつかせており、髪の両端の一部を取って、ツインテールにしているサツキやキョウスケ達と年齢が然程変わらない少女がいた。

 

 あとその少女の特徴…もとい服装は、薄い黄色のスリットが入ったワンピースに橙色のジャケットを羽織っており、頭にはジャケットと同じ色合いのキャスケットタイプの帽子を被っており、紺色のハイカットスニーカーを履いていた。

 

 「はぁ…一仕事が終わったらホウエンに向かうから待てって言ったろ、ノゾミ……」

 「だって昨日偶然ユウナちゃんと会ってサツキくんがパルデアに来るって言ってたからそんなの待つしかないじゃん!」

 

 目の前の少女…ノゾミにサツキは呆れながら苦言を呈した。一方のノゾミは頬を膨らませながらサツキに抗議してきた。

 

 「まさかとは思うが、最近話題のポケモンコーディネーターと会う日が来るとはねぇ…」

 

 サツキとノゾミの会話を聞いていたフリードは関心を抱きながらノゾミを見ていた。

 

 「フリード、此方の人知ってるの?」

 

 しかしロイは心当たりが…というより知らないのか、首を傾げながらフリードに尋ねるしかなかった。

 

 「あっ、君は知らないのか…」

 「仕方ない、ロイは最近まで島で暮らしてた上にトレーナー志望だから大目に見てやってくれ」

 「それなら仕方ないか。なら自己紹介しようかな!」

 

 ロイが自身を知らない事に落ち込むノゾミであったが、サツキに諭されてなんとか気持ちを切り替えた。すると、一度咳払いをして自己紹介をする姿勢を整えた。

 

 「私はノゾミ!ホウエン地方のポケモンコーディネーターで、サツキくんとは幼馴染なんだよ!よろしくね!」

 

 そしてノゾミは元気よくリコとロイに自己紹介をするのであった。




 まずは最新話の読了とお気に入り登録をしてくれた皆様、ありがとうございます。こんな拙作にお付き合いいただいた事に感謝感激です。

 次回の投稿日はまだ未定ですが、話の内容は今回の続きからとなります。

 それでは、また次回。

スカーレット・バイオレットには未登場のポケモンをテラスタルさせても……

  • 断然OK!だってアニポケだもの!
  • ダメ。パワーバランス崩れるおそれがある。
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