大学病院
創破の病室
事件から5日後
夕姫と龍司は今日も朝から病室にいる。
世間は自分たちの子供が大勢の人達を救ったヒーローだと報じている。
個性の使用はまだ未成年であったことと、危機的状況であったことから違法にはならなかった。
何より、たった1人、しかもまだ5歳である筈の子供が乗客と街の住民を救ったという事実はマスメディアにとって
非常に美味しいネタだった。
しかもその時、偶然仕事で来ていたオールマイトも駆け付けたということもあり、新聞もテレビもこぞって取り上げた。
このニュースは、後に出会う、
仲間たちや
「いずく~~ご飯よ~~~!」
「お母さん、このニュース見て!」
「何見てるの~カツキ?新聞?」
「・・・・いや」
「あぁ。この電車事故?カツキと同い年なのに凄いわねぇ。そろそろご飯よ。」
「・・・・おぅ。」
「お父さん!!もうやめて!!そんな訓練、ショートが耐えられるわけないでしょ!まだ5歳なのよ!!」
「甘い!もう5歳だ!それに同い年の子供があれだけのことをやったのだ!ショート!立て!あの子供もオールマイトをも越えるヒーローになるにはまだ足りん!」
敵たちに
「フッフッフッフッ。まだ5歳で暴走した電車を1人で止める程の力か。」
「なんじゃ、先生。気になるのか?儂が調べてこようか?」
「あぁ、頼むよ。ドクター。」
知れ渡っていく。
ある者は憧れ
「お母さん、ぼくもこの子みたいにカッコいい
ヒーローになれるかな?」
ある者は
悪意を持つ。
「便利な個性だったら、是非とも欲しいなぁ。」
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そんな彼は
今
創破「ぅ~~~ッ。」
夕姫・龍司「「!!!!」」
創破「ここは?」
目覚めた。
夕姫「創破ァァーー!!」
創破「うわッ!」
夕姫が創破に抱きついた。
創破「お母さん?」
夕姫「そうよ!お母さんよ!あぁ、良かった。本当に良かった!」
夕姫は涙を流しながら創破の頭を撫でている。
龍司「創破。」
創破「お父さん。」
龍司も創破にゆっくり抱き付いた。夕姫を巻き込むようにして。
龍司「良かった。お前が生きていてくれて本当に。」
龍司も涙を流している。
父と母の言葉と胸の中にあるぬくもりを感じ、創破も
ゆっくり抱き返した。
創破「ただいま。お父さん、お母さん。」
龍司・夕姫「「おかえり。創破。」」
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目覚めてから、僕は直ぐに検査を行った。
その結果、骨折はまだ治っていないものの内臓の修復や
血液等は元通りに戻り、問題ないということだったらしい。
この結果は異常だと検査結果を出した担当医自身は驚いていた。
その疑問に答えるようにして僕は「個性によるもの」であると説明した。
あの事件の時、極限状態に陥ったことにより個性が更に発現したということ。
これまで、僕に個性は発現していたが、刀を出したり、電気を放出したりと原形がとどめていなかったため、落ち着くまで個性の正確な診断は保留としていた。
仮面ライダーの能力であると説明したとしても訳が分からないだろう。
だから僕はこう答えた。
創破「僕は色々な鎧に変身することが出来ます。」
あの事件で仮面ライダーの魂が目覚めたことにより、僕は仮面ライダーに変身することが出来るようになった。
仮面ライダーのことを鎧ということにして医者に伝えた。
医者「?鎧?鎧とその怪我が治ったことと何か関係があるのかね?」
創破「僕が産み出した鎧にはそれぞれ、能力が備わっていて、治癒能力を上げるものもあるんです。」
医者「そ、そうなのか。何とも不思議な個性だ。」
かなり無理やりな感じがするけど、まぁ何とか納得してもらえた。
医者「それでは個性の名はどうする?」
創破「《鎧生成》ということでお願いします。」
医者「分かった。それで登録しておこう。」
こうして、僕の個性が決まった。
診断の結果、1週間入院することに決まった。
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この1週間いろいろあった。
暇だったのでテレビを着けたら何とこの病院が映っていた。しかも、目的は僕だったみたい。
あの暴走電車を5歳の子供1人が食い止め、大勢の命を救ったというのは、思った以上に衝撃だったみたいだ。
病院の前には今もマスコミやテレビ局の人だかりが出来ている。いや、迷惑になるでしょう。
自分のせいだと思うと大変申し訳なく思ってしまう。
幸い、顔や名前はバレていないが、時間の問題だろう。
S◯SやT◯itt◯rで情報が拡散してしまうこの社会ではよくあることだ。まぁ、僕や家族にとって悪いコメントとか書かれてないからまだ良いけど。
そうそう。
病室には父さん母さんや麗日さん家族だけでなく、警察やヒーローも事件のことについて聴きにきた。
僕は質問されたことを出来るだけ細かく、分かりやすいように説明した。説明を終えると、
「君、本当に5歳かい?喋り方もそうだけど、まるで大人と対話してるみたいだったよ。」と言われた。解せぬ。
そして、ヒーローや警察からは説明だけでなく、お褒めと注意の言葉も受けた。
その言葉を言ってくれたのは、No.1ヒーローオールマイトだった。
オールマイト「君の勇気は素晴らしい。だが、君はまだ子供だ。君のやったことが逆に大勢の人を危険にさらしてしまうかもしれない。今回、死者は出なかったがあんな無茶はしないように。」
と注意された。
たしかに、あれが最善の策だったかは分からない。
もしかすれば、もっと良い策もあったかもしれない。
だから僕はこう答えた
創破「ありがとうございます。そのことを生かし、僕はこれからも学んでいこうと思います。何が最善だったかは分からないけど、それでも今回のことを重く受け止めて僕は将来、ヒーローになろうと思います!」
警察の人達は驚いている。
オールマイト「おぉ。君の夢はヒーローかい?」
創破「はい!!」
オールマイト「そうか。ハァッ!ハァッ!ハァッ!ハァッ!とっても凄い子を後輩に持つことになりそうだ!
待ってるよ!皇少年!君がヒーローになるのを!」
創破「はい!!!」
僕はオールマイトと握手をした、その瞬間。
僕の脳裏に一瞬ビジョンが走った。
「・・・・!」
「・・・。・・・。」
「・・・・!・・!・・・・!」
誰かは分からないけど、男の人が2人、言い争っている
片方の人はもう片方の人の頭を掴んでいる、何してるんだ?
そこでビジョンは途切れてしまった。
オールマイト「皇少年!大丈夫か!?」
創破「!!」
意識が戻ると寝ていた病室の中にいた
創破「あっ。すみません、どうやら検査で疲れてしまったみたいです。」
オールマイト「そうか?君が大丈夫なら良いのだが?」
創破「大丈夫です。オールマイト、ありがとうございます。」
オールマイト「ハァッ!ハァッ!ハァッ!気にしなくても良いよ。それじゃあ、今日の事情聴取はここまでにしよう。塚内くんも良いよね?」
塚内「あぁ、疲れてる時に悪かったね。それでは、続きはまた明日で。」
創破「分かりました。」
今日の事情聴取はここで終わった。
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大学病院
深夜 23:59
いよいよ明日の朝、僕は退院する
明日の準備のため、父さんと母さんは一旦家に帰ってる
病室には僕1人だ。
いや、正確には僕の心の中にたくさんいるけど
入院中も心の中で英雄たちとの修行は欠かさずに行った。
仮面ライダーに変身出来るようになってから僕は色々な仮面ライダーに変身して、各々が持っている能力について再確認を行った。
仮面ライダーの中には条件を満たさなければ変身出来ないものもあったため、少し不安だったが、何事もなく変身することが出来た。しかし、暴走フォームに変身した時には自我を失いかけ、英雄のみなさんに正気に戻してもらったのは記憶に新しい。
創破「一応、僕が知っている全ての仮面ライダーには変身出来るみたいだなぁ。」
まさか、いきなり全ての仮面ライダーに変身出来るとは思わなかった。
主役ライダーはもちろん、2号・3号ライダーやダークライダー、他のサブライダーにも変身することが出来た。しかも、本来のスペック、本来の力を持っている状態でである。
改めて、この力は非常に強力であり、少し間違えて使えば世界を、地球を簡単に崩壊させてしまう程の力だと言うことを再確認した。
創破「ふぅ。でも、この力を使えばより、多くの人を助けることが出来る筈。ダークライダーの力だって正しいことに使って見せる。全てを使って、僕は
ヒーローになる!!!」
僕は深夜の病室で宣言した。
ちょうどその時、
深夜 00:00となった。
???「夢が決まったようで何よりです。」
僕しかいないはずの病室に
見知らぬ少女の声が響いた。
もう少しで、幼少期編は終了します。
今回も読んで頂き、ありがとうございます。