僕は転生してしまったみたいだ。
最初は夢だと思った。
けど、感覚がリアルすぎる。ほっぺをつねっても痛い。
転生したとすると、目の前にいる2人は僕の両親かな?
今も育児についての本を2人で読んでいる。なんか、ご迷惑かけて申し訳ない。
だけど、どうして?
なんで転生したんだ?
僕は、たしか…………あれ?
何してたんだっけ?
思い出せない。名前だけじゃない。あの真っ白な空間にいる前のことが思い出せない。
自分はどこに住んでたんだ? 家族は? 友達は?
都道府県とか、総理大臣の名前とか、一般常識は思い出せるけど自分のことについて何も思い出せない!
どうして!! ……いや、落ち着け。
焦っても何も解決しない。ただ、時間が過ぎるだけだ。
まずは、状況把握だ。今僕は創破という赤ん坊になっているみたいだ。女の子じゃなくてよかった。
生後間もない赤ん坊みたいだ。2人が読んでいる本を見るかぎり。
駄目だ、これ以上は分からない、自分の中にある記憶を思い出そうとしても何も思い出せない。
色々調べる必要があるみたいだ。
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深夜
父も母も寝静まった頃
ベビーベッドからこっそり出た。
同じ部屋に父も母も寝ているから本当に大変だった。
小さい身体だし、ハイハイするのでも結構疲れる。
何か、新聞かパソコン、テレビはないかな?
今いるこの世界が元いた世界なのか? それとも違う世界なのか、確かめる必要がある。
ハイハイをして居間に何とかたどり着いた。そこにあるテレビを見よう。深夜だからあまり番組はやってないと思うけど、何か分かるかもしれない。
机に置いてあったリモコンで電源をつける。
やっぱり、あんまり番組やってないなー。
ニュースじゃなくてもCMとかやっていれば何か分かるかもしれないんだけどなぁ。あまり長くいれば、そのうち親が来るかもしれない。不審に思われたら後々まずいことにつながるかもしれない。
だけど、もし、ここが過去の世界だったら明日来るかもしれない災害や事件に見舞われて命を落とすかもしれない。
早い内に調べて置かないと!
すると、
『本日、○○町の○○銀行にてヴィランによる強盗事件がありました。現場に向かったヒーローたちは何とかヴィラン全員の捕縛に成功しましたが、1名、ヴィランの個性により負傷しました。また、────』
えっ? ……『個性』? 『ヴィラン』? 『ヒーロー』?
まさか…………この世界って……
『続いてのニュースです。本日、No1ヒーロー、
オールマイトが病気で苦しんでいる子供たちのためにサプライズゲストとして登場しました』
『ハァ──! ハァ! ハァ! ハァ! 私が迷惑かからないぐらいの声量で~~キターー!』
ヒロアカかよ~~~!