オールマイトside
オールマイト「嫌な予感がしてね。校長の話を振り切ってやって来たよ。来る途中で飯田少年とすれ違ってね、何が起きてるかあらまし聞いた。」
クッ……まったく……己に腹が立つ!!
子供らがどれだけ怖かったか!!
後輩らがどれだけ頑張ったか!!
しかし、だからこそ胸を張って言わねばならんのだ!!
オールマイト「もう、大丈夫!!私が来た!!」
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創破「オールマイト……」
良かった、一番のヒーローが来てくれた。
創破「!?」
急に浮遊感が発生した……と思ったら……
創破「へ?」
いつの間にか僕達3人は陸に上がり、傍にはオールマイトと血を流している相澤先生がいた。
オールマイト「皆、入り口へ!相澤君を頼んだ。意識がないはやく!」
峰田「は、はい!」
蛙吹「ケロォ!」
峰田君、蛙吹さんが返事をして、急いで相澤先生を運び出してる。僕も早く避難しないと、でもその前に。
創破「オールマイト、あの脳が剥き出しになってる奴はオールマイト並のパワーを持っています。あの手だらけの敵の手に触れると崩壊してしまいます。隣の黒モヤの敵はワープの個性を持っています。特に……あの脳剥き出しの敵には十分気を付けて下さい!」
今分かっている情報をオールマイトに伝えた。
オールマイト「分かった!皇少年ありがとう。君も急いで出口に向かいたまえ!」
創破「はい!」
僕は2人と合流し、相澤先生を運ぶために準備をする。
創破「僕が担ぐから、峰田君は足の方を持って。」
峰田「分かった。」
創破「蛙吹さんは周囲を警戒して。」
蛙吹「分かったわ。」
創破「オールマイト、気を付けて!!」
オールマイト「あぁ!また後で会おう!」
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創破「…………………」
今、僕達は相澤先生を運びながら出口を目指して歩いている。
創破「…………………」
オールマイトが来てくれた、他のヒーローも来てくれる筈
だけど………
蛙吹「皇ちゃん?」
創破「!どうしたの!?蛙吹さん?」
蛙吹「大丈夫?顔色が悪いわよ?」
創破「あ…あぁ。大丈夫大丈夫!ちょっと考え事してただけだから。」
蛙吹「そう?」
創破「うん。……それより、周りの警戒をお願い。オールマイトが殆ど倒してくれたけど、まだ油断は出来ないから。」
蛙吹「……分かったわ。」
………どうしてもあの手の敵がボソボソと呟いていたことが気になる。
死柄木『やっぱり噂は本当だったかぁ………オールマイトが弱っているって…………』ニヤァ
オールマイトが弱ってる?
まぁ、人間は歳をとるから自然と力が弱くなるけど、あの敵が言ってたのはそういう趣旨ではないように感じる。
……………何だろう、言葉では言い表せないけど、とても嫌な予感がする。
ドッカァァァァンン!!
!!!!????
何だ!物凄い爆発音!!
「!」
オールマイトが脳無に対してバックドロップを決めていた。
峰田「何でバックドロップで爆発みたいになるんだろうな~!やっぱスゲェぜオールマイト!!」
蛙吹「授業はカンペ見ながらの新米さんなのに。」
峰田「やれー!金的を狙えー!」
蛙吹「私達の考えすぎだったかしら。」
創破「……………」
……いや、違う……決まってない!!
よく目を凝らして見ると
オールマイト「グゥァ……そ……そ……ういう……感じか…」
創破・蛙吹・峰田「「「!!!!」」」
オールマイトの腹を……脳無が鷲掴みにしていた……
あれは!黒霧とかいう敵のワープゲートがバックドロップを決めようとしたオールマイトの腹に脳無の上半身が来るようにしたのか!
くそ!口から血を流している、やっぱりそれ程のスペックを持っているのか……あの脳無って奴は!!
死柄木「いいねぇ黒霧……やれ。」
黒霧「私の中に血や臓物が溢れてしまうので嫌なのですが、貴方ほどの者であれば喜んで受け入れましょう。」
ワープゲートが脳無に拘束されたオールマイトの身体を少しずつ包み込むようにしていってる……
黒霧「目にも止まらぬ速さで動く貴方を拘束するのが脳無の役目、そして貴方の身体が半端に留まった状態でゲートを閉じ、引きちぎるのが私の役目!!」
創破「!!!」
マズイマズイマズイ!!!
オールマイトが必死に脳無の拘束から逃れようとしてるけど、ビクともしてない。
創破「蛙吹さん!相澤先生を担ぐの変わって!」
蛙吹「ケロ?良いけど……まさか!」
創破「2人はなるべく速く、入口まで走って!」
タッタッタッタッタッ
僕は全速力でオールマイトへ走る
峰田「おい!!皇!!」
蛙吹「ダメ!待って!!皇ちゃん!!」
2人が呼び止めてくれてるけど、ここで止まったら更に被害が広がるかもしれない。オールマイトが死ぬかもしれない。
くそ!何でこんな肝心な時に未来予知が発動しないんだ!!
いや……そんなことはまず後だ、今は目の前の問題に集中だ。
一番の問題は脳無と黒霧……そしてあの死柄木とかいう奴だ
一時的に行動不能にさえ出来れば良いんだ。
だったら……
僕は腰にウィザードライバーを、手にはグラビティウィザードリングを出現させた。
ルパッチマジックタッチゴー♪︎ ルパッチマジックタッチゴー♪︎
『グラビティ』『プリーズ』
創破「ハッ!!」
ドライバーのハンドオーサーにウィザードリングをかざし、リングを嵌めてる右手を敵達とオールマイトの方に向けた。
すると、敵達とオールマイトの上空にそれぞれ黄色の魔方陣が現れた。
死柄木「アッッ?……!!なッ!ッッッッんだこれ!」
黒霧「!!グッ!?死柄木弔!」
脳無「ゥゥゥゥッッ」
敵達3人は急に重力が加わったことにより、地面に這いつくばっている。
オールマイトは
オールマイト「(何だ!?急に身体が軽くなった。……それに奴の手も緩んだ、今なら!)ハァァァ!!」
オールマイトは脇腹を抑えながらも脳無の拘束から逃れた。良かった。
オールマイトは拘束から逃れ、僕の近くに来た。
創破「オールマイト、大丈夫ですか?」
オールマイト「あぁ、大丈夫だ。それより、奴らが動けなくなったのは君の仕業か?」
創破「はい。奴らには3倍の重力を加えました。オールマイトには逆に重力を3分の1にして身体を軽くさせました。でも、あそこの魔方陣の下から出てしまえば重力は元に戻ってしまいます。」
オールマイト「そうか……君のお陰で助かった。ありがとう、皇少年。だが、ここからは私に任せなさい!!」
創破「でも!!」
死柄木「あぁ!クソ、動けねぇ!黒霧何してんだ!早くゲート開けろ!」
黒霧「はい!」
創破「!!(マズイ。)」
黒霧がゲートを開き、自分と死柄木をその場からワープで移動させようとしてる。
思った以上に早く気づきやがった。
新しく武器を召喚しようと思ったその時………
爆豪「オラァ!!死ねや!!」
バゴォォンン!!
爆豪君!?
「爆豪少年!?」
上空から爆豪が掌から爆発を起こしながら黒霧を地面に押さえ付けた。
それと同時に
パキパキパキパキッッッ!!
必死に魔法陣から逃れようとしていた脳無の身体が凍っていた。
あの氷結もしかして!
轟「てめぇらがオールマイト殺しを実行する役とだけ聞いた。そいつが、本命だろ。」
轟君か!!
切島「ドォリャァー!!」
死柄木
「!!チッ!!」
バコォン!!
切島「くそ、外した!」
爆豪「すかしてんじゃねぇぞ!切島!」
切島が上空から死柄木に向けて硬化した拳を振ったが、死柄木は自力で魔法陣から逃れ、すんでの所で避けていた。
緑谷「みんな。」
!?緑谷!?たしか入口辺りにいた筈!
創破「緑谷、なんでここにいるんだ!入口ゲートにいた筈だろ!何で来てるんだ!」
緑谷「ご、ごめん…でもオールマイトがやられそうになっていていた所を見てたらいても立ってもいられなくて。」
創破「………ハァッ。まぁ、来ちゃったもんは仕方ないか。」
緑谷自身も怖いだろうに、それでも来たのか。精神はヒーローだが、ちょっと行動が迂闊すぎやしないか?
でも良かった。目立ったケガも無さそうだし、これなら入口ゲートのクラスメイトは無事みたいだ。
死柄木「…………ハァァァ。黒霧は…出入口は抑えられた……か。こりゃあピンチだな。」
爆豪「へ!このうっかり野郎め。やっぱ思った通りだ、モヤ状のワープゲートになれる箇所は限られているんだろ、そのモヤで身体中を覆っていたんだ。あの奇襲仕掛けた時、『危ない、危ない』って言ってたよなぁ?全身が物理無効の人生だったら危ないっつぅ発想が出ねぇもんなぁ~!」
黒霧「くっ!」
爆豪「動くなぁ!俺が怪しい動きをしたと判断したら、直ぐ爆発するからなぁ!!」
切島「ヒーローらしからぬ言動……」
たしかに顔が凶悪だが効果は抜群の筈。
これで少しでも敵が怯んでくれればなお良いんだけど……
死柄木「………攻略された上にほぼ無傷。凄いなぁ最近の子供は……恥ずかしくなってくるぜ……敵連合。」
そう簡単には行かないか。
死柄木「おい脳無。」
脳無「ギュュゥゥゥゥゥゥッ!!」バキバキ!
「「「「!!!!」」」」
アイツ、氷結で身体の半分が崩れたのにまだ動いてやがる。
いや、崩れた所が再生してる!?
オールマイト「ショック吸収の個性ではないのか!?」
死柄木「別にそれだけとは言ってないだろ、これは超再生だ。」
オールマイト「なに!?」
死柄木「ヒヒッ……脳無はお前の100%にも耐えられる改造された超高性能サンドバッグ人間さ!」
「「「「「「!?!?!?!?!?!?」」」」」」
個性複数持ち!?
死柄木「まずは出入口の奪還だ。」
「「「「「?」」」」」
創破「!?」まさか!!!
死柄木「行け、脳無。」
全員がハテナを浮かべてる中、僕は言葉の意味に気付いてしまった。
創破「!?(早い!)」
クッソ!脳無が拳を振り上げてる!狙いはやっぱ黒霧を抑えてる爆豪だ!
武器を召喚する余裕も無い!これは使いたくなかったけど!
ハァッ!!!!
PAUSE
チッチッチッチッチッチッチッ…………………………
時間が
止まった。
でも時間が無い!この技は仮面ライダークロノスが使用するポーズだ。自分以外の人達の意識を無くした状態で時間を止められる非常に強力な技だ。だがこれは召喚憑依よりも体力を削られるし、止めていられる時間は30秒だけだ。
僕は急いで爆豪君の傍まで駆け寄り、必死に彼の身体を担ぎながらオールマイト達の傍まで戻った。
解除!
RESTART
………………………チッチッチッチッチッチッチッチッチッ
ドドドゴゴォォォォンン!!
爆豪「グッッッッッ!」
緑谷「うぉ!」
切島「くっ!」
轟「チッ!!」
脳無の拳を振り抜いた余波によって全員が軽く吹き飛んだ。
緑谷「イッ……!!かっちゃん!!」
創破「ハァッ……ハァッ……ハァッ。」
爆豪「ッ……」
緑谷「かっちゃん!?え?それに皇君!?どうしてここに!?」
爆豪「……黙れカス。」
創破「ハァッ……ハァッ……ハァッ……爆豪君……怪我はない?。」
爆豪「…………てめェか……鎧野郎。」
創破「まぁね。……ハァッ……ハァッ。」
上手くいったけど、次来たら流石に対処できないぞ……
さっきので殆ど体力を使い果たしてしまった。正直、立って歩くのがやっとだ。
爆豪『・・・なにも・・・見えなかった。』
死柄木「まじか……(アイツ、脳無よりも早く動きやがった)」
オールマイト「皇少年、爆豪少年!大丈夫か!?」
創破「こっちは問題ないです。それよりも奴をお願いします。俺達は下がってますので。」
切島「えっ、皇!俺達もオールマイトに加勢しようぜ。あのデカイ敵はオールマイトに任せて、俺達はサポートにまわろう!そうすりゃ、勝てるぜ!!」
オールマイト「駄目だ!皇少年の言う通りに逃げなさい!!」
「「「「?」」」」
オールマイトが僕達の前に立ち、拳を握りしめた。
オールマイト「大丈夫!プロの本気を見ていなさい!!!」
緑谷「オールマイト……血が…それに時間だって……アッ!」
緑谷がしまったって顔をして口を閉ざした。時間だと?何の話だ?
そんな緑谷に対してオールマイトは親指をたてていた。
死柄木「…………脳無、黒霧やれ。俺は子供をやる。」
頼みましたよ、オールマイト!
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オールマイトは敵達に再び視線を向けた。
オールマイト『たしかに時間はもう1分とない……力の衰えは思ったよりも早い。』
死柄木「さぁ、ラスボスを倒して…クリアして帰ろう!!」
死柄木は皇達に向かって走る。
オールマイト『しかし、やらねばなるまい!何故なら
私は・・・・』
ゴゴゴゴゴォォォォ!!!!!
「「「「「「!!!!!!!!!!!」」」」」」
敵連合と皇達はオールマイトから溢れ出てきた気迫に一瞬息を飲む
走っていた死柄木も思わず走りを止めてオールマイトに視線を向けてしまう
オールマイト『平和の象徴なのだから!!!!!!!』
オールマイト脳無に向かって走り出し、脳無もオールマイトに向かって走り出した。
ドォォン!!!!!
拳同士が打ち合い、2人を中心に衝撃波が周囲に広がった。
それにより、死柄木も皇達も吹き飛んだ。
死柄木「チッ!おいおい……ショック吸収ってさっき自分で言ってたじゃんか。」
オールマイト「そうだな!!だが!!」
ドン! ドン!!
ドン!ドン! ドォン!
更に拳と拳の打ち合いが続いている。目にも止まらぬ速さで殴り合いが行われ、それにより発生した風圧は皇達にも届いていた。
創破「グッ!」
緑谷「ゥゥゥゥ……真正面からの殴り合い。」
切島「す、すげぇ……。」
轟「・・・・・。」
爆豪「ッッッ!」
立っていられないほどの風圧に皇達は驚いていた。
それは敵達も同じであった。
死柄木「チッ!!黒霧!」
黒霧「駄目です!近付けません!」
あまりの風圧にゲートを飛ばそうとしても駄目であった。
オールマイトの拳の連打は遅くなるどころかむしろ速くなっていった。
オールマイト「君の個性がショック無効ではなく吸収ならば限度があるんじゃないか!?」
オールマイトは脳無を殴り続けてはいるが
ズン!ズン! ズン!
脳無もオールマイトと同等の速さで拳を打ち続けている。
それにより、オールマイトの口からは血が出ていた。
オールマイト「ハッッッッッッ!!!私の100%を耐えるのであれば」
ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!
オールマイト「更に上からねじ伏せよう!!!!」
打ち合い続けた拳は
少しずつに脳無の顔面にヒットしていく。
オールマイト「ハァッ!!」
オールマイトは腕を大きく振りかぶり、先程よりも強い一撃を与えた。
それにより脳無は木々の方角へ吹っ飛んだ。
脳無は体勢を整えたが、追って来たオールマイトの蹴りによって地面に埋め込まれたが脳無はそれを気にせず腹を殴った。
だが、オールマイトは脳無の腕をそのまま掴み、ハンマー投げのようにして再び地面に向かって放り投げた。
ドガァーーンン!!
オールマイト「ヒーローとは!常にピンチをぶち壊していくもの!!」
攻撃を吸収しきれなかったのか、立った脳無はふらふらになっている。その前に空からオールマイトが降ってきた。
オールマイト「敵よ!こんな言葉を知ってるか!?」
そして、右拳を握りしめた!
オールマイト「更に向こうへ!!」
オールマイト「PLUS !!!ULTRAァァーーー!!!!」
ドッッガァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンンンン!!!!!!!!!!
その振り抜いた拳は脳無の腹にクリーンヒットした。地面は当然のように割れ、脳無はUSJの天井を突き破り、空に浮かぶ雲にまで届いた。
その圧倒的なまでの実力は学生達に喜びを敵達に絶望を与えた。
砂藤「今飛んでったの、敵だよな?」
瀬呂「あ、あぁ。そう見えたけど、どうして……」
峰田「オールマイトだ!あんなスゲェこと出来る奴他にいねぇって!!」
お茶子「やったぁ!」
蛙吹「ケロケロ!!」
ゲート入口にて13号と相澤を保護していた生徒達にもその戦いは見えていた。オールマイトの勝利に生徒同士は笑い合っていた。
切島「コミックかよ。ショック吸収を無かったことにしちまった……究極の脳筋だぜ。」
爆豪「出鱈目な力だ……再生も間に合わねぇほどのラッシュだってことか……」
轟『これがトップ……プロの世界か。』
間近で見ていた者達はただ、オールマイトの圧倒的な強さと自分達が目指すトップの大きすぎる壁を見ていた。
皇と緑谷を除いて
創破「ハァッ……ハァッ……ハァッ……オールマイトは?」
緑谷「…………オールマイト。」
脳無に殴り飛ばした所に煙が立ち込めている。
そこには、服がボロボロに破けてはいるが笑顔を浮かべているオールマイトが立っていた。
オールマイト「やはり衰えた……全盛期なら5発も打てば充分だったのに300発以上も打ってしまった。」
あぁ、良かった。と緑谷と皇は思い、表情が緩む。
創破「!!ぐっ!・・・・!!ハァ!……ハァッハァッハァッ……まさか!」
緑谷「皇君?大丈夫?」
創破「あぁ・・・今のところは・・・」
緑谷は皇の顔色が悪くなってしまったことを気付いた。
創破「・・・・・。」
緑谷「?」
今度は何やら思い詰めたような表情をして、オールマイトに視線を向けていた。
オールマイト『・・・・・時間切れだ。』
オールマイト自身からも煙が出てきていた。
活動限界がきてしまったのだ。
オールマイト「さてと敵。お互い早めに決着つけたいね。」
オールマイトは残っていた敵2人に目を向けた。オールマイトはまだまだ行けるぞ!と言わんばかりの強気な笑みを浮かべていた。
しかし、彼自身も内心焦っていた。自分はもう動くことさえ出来ない状態であるため、このまま大人しく撤退してほしいと思っていた。
脳無を吹き飛ばされ、暫く呆然としていた死柄木と黒霧は
死柄木「・・・・・・・。」
黒霧「・・・・・・・。」
笑っていた。
死柄木「驚いた!完ッ全に気圧されたよチート野郎!」
死柄木は両手を広げ、まるで想定内と思わんばかりの笑みを浮かべている。
死柄木「だけどなぁ
いつ俺が脳無は1体だけだって言った??」
「「「「「!?」」」」」
死柄木「黒霧。」
黒霧「はっ!」
黒霧はワープゲートを広げた。
その中には
背中に翼を生えた白色の脳無と
腕が両手に4本ずつある黒色の脳無が
ワープされた。
オールマイト「ッッ!……マジかよ!」
オールマイトは思わず顔をしかめた。
死柄木「さぁ・・・第2ラウンドと行こう、オールマイト!!!!脳無!やれ!!」
脳無「「ゥゥゥゥッッッッ」」
脳無達は目にも止まらぬ速さで
ドガッッッッ!
オールマイトを殴り飛ばした。
緑谷「!?オールマイト!!!!」
ドォン!!
オールマイトはUSJの壁に叩き付けられ、その光景を皇達はただ呆然と見ていた。
それによって、5人は見てしまった。
「「「「「!?!?」」」」」
オールマイトのガリガリに痩せた 変わり果てた姿を
切島「え?……あれって……オールマイト?」
爆豪『あ?・・・どういうことだ?』
轟『・・・あの姿・・・・』
緑谷『マズイマズイマズイ!やっぱり活動限界ギリギリだったんだ!どうする!どうする!』
創破『・・・・・。』
緑谷はオールマイトの活動時間が限られていることを知っている唯一の人物であったため、あの姿になってしまった意味を知っていた。
緑谷『もう、オールマイトは戦えない!!敵側は更に戦力が増えてしまった!……飯田君!速く来てくれ!!』
黒霧の隙を付き、USJから脱出できた飯田が助けを呼びに来てくれる筈、それを信じて何とか自分達で時間稼ぎをするしかないと緑谷は思っていた。
死柄木「ハハッ!その姿!もう戦えないんだろ!いやぁ・・最後まで諦めないで良かったよ。これでゲームクリアだ・・安心しろオールマイト、すぐに楽にしてやる。」
脳無「「ゥゥッ」」
『くっっっ!!動け!動け!私の身体!!』
オールマイトは何とか壁から出ようとするが、完全に埋め込まれており、壁から脱出する力も残っていなかった。
脳無2体は壁にめり込んでいるオールマイトに向かってトドメを刺そうと歩み寄っていた。
その様子は入口ゲートにいる者達にも見えてしまった。
砂藤「・・・おい、あれって!さっきオールマイトがぶっ飛ばした敵じゃねぇか!?」
瀬呂「しかも2体・・・・それに・・・オールマイト・・アイツに殴られて壁に叩き付けられてなかった?」
芦戸「オールマイト・・・負けたの?」
峰田「・・・ウソだろ!?」
霧雨「・・・・・・。」
蛙吹「・・ケロ。」『・・・皇ちゃん、みんな・・・。』
蛙吹はどうしても気になっていた。皇がオールマイトを助けに行ってからは、どうしても彼の様子が気になっていたのだ。自分と峰田を助けてくれた彼が何故か遠くに行ってしまう………そんな感じがしたのだ。
峰田「お、おい!あれ!?」
峰田が指差した方向を見ると
「「「「「「!?」」」」」」
そこには
オールマイトと脳無の間に割り込むように
皇創破が立っていた。
蛙吹「!!皇ちゃん!!」
お茶子「そうくん!!」
峰田「皇!」
霧雨『・・・・そうくん。』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
時間は皇が頭痛を起こした時まで遡る
創破「ぐっ!」
急に頭痛が襲ってきた!くそ、こんな時に未来予知が発動した!遅すぎるんだよ!本当!
・・・・・・!?
何だこれ!?
オールマイトも僕達A組も雄英の先生達も全員が血を流して地面に倒れている……
オールマイトらしき死体の上には
死柄木と黒霧と
脳無らしき敵が2体佇んでいた。
創破「ハァ!……ハァッハァッハァッ……まさか!」
緑谷「皇君?大丈夫?」
創破「あぁ・・・今のところは・・・・・。」
緑谷「?」
まさか!あんな奴がまだ2体もいるってことなのか!?
さっきの奴1体だけでオールマイトはこの様なんだぞ!
もうここにプロヒーローはいない………いや、いたとしてもオールマイトスペックの脳無だったら直ぐに死んでしまう。
まだか!まだなのか!助け来ないのか!?
ドガァァァンン!!
!?
突然轟音が響いたと思ったら、
!?アイツらは
未来予知のビジョンに映っていた脳無2体だ……
あの轟音は殴り飛ばした時の音か、あの2体もオールマイト並みの……いや、下手したらさっきの脳無よりも強いかもしれない。
くそ!オールマイト!!大・・丈・・!?オールマイト!?
なんだあれ!?あのガリガリに痩せた細マッチョ姿が……オールマイト?
あの姿が!?・・・・まさか、奴等が言ってた弱っているって話、こういうことだったのか!?
あんな姿、どう考えても戦えそうにないだろう!
……………………こうなったら、これしかない。
創破「緑谷。」
緑谷「?皇君?」
創破「あの4人とオールマイトを連れて入口ゲートまで避難して。」
緑谷「え?」
創破「僕があの敵2人と戦う。その間に隙を見てオールマイトを救出して入口ゲートまで避難して。戦うにあたってここにいたら攻撃の余波を受けて惨状になる。周囲に気を遣ってる暇はないから早く避難させて。」
緑谷「え!?だけど!」
創破「時間が無いんだ!!頼む!このままじゃ、助けが来るまでに死人が出る。」
緑谷「・・・・。」
創破「オールマイトもクラスメイトも・・・誰一人死なせたくないんだ!」
緑谷「!!!」
僕はフラフラになりながらも緑谷と目線を合わせ、言い放った。
緑谷「分かったよ。だけど!・・絶対無理しないでね。」
創破「・・・当然だ!」
緑谷「約束だよ。」
創破「分かった。分かったから、早く避難させて」
緑谷「う、うん。」
緑谷は3人のいる方角へ走りに行った。
多分、爆豪君や轟君あたりは反対しそうだと思うが、これから起こることを見ればこっちに入ってくることはないだろう。
僕は覚束ない足取りでオールマイトと脳無2体の間に向かって歩き始める。
………………………未来だって必ずしも決まってない。変えることは出来る。皆が死ぬかもしれない未来を変えることが出来る。
この襲撃で色々と体力を削ってしまったから、残ってる力を考えると………この後のアレの変身は流石に死ぬことも覚悟しなければならない。
緑谷、ごめん。ウソついちゃって。
文句なら後でいくらでも聞くから。
………………………よし、覚悟を決めた。
さぁ!やるか!
ギュォォォォォン!!
遂に始まった本格的な原作崩壊。
絶体絶命のピンチに創破が立ち向かう。
果たして、無事に生き残れるのか?