皇はオールマイトと脳無の間に割り込むようにして立った。
オールマイト「皇少年!?駄目だ早く逃げなさい!」
オールマイトが必死に声を上げ、呼び掛けるも皇は黙っていた。
死柄木「あっ?……またお前か?悉く俺達の邪魔しやがって。」
オールマイト「皇少年!」
創破「・・・オールマイト静かに、よく聞いて下さい。」
オールマイト「?」
皇はオールマイトに背を向けながらも小声で話し掛けた。
創破「貴方のその姿には驚きましたが、その様子だともう戦えないんですよね?この敵2人は僕が引き受けます。その間に貴方は緑谷達と合流して入口ゲートまで避難してください。」
オールマイト「!?何を言っている!?避難するのは君の方だ!!ここは私が食い止めるから早く逃げなさい!!」
創破「・・・・・すみません……それは聞けません。」
オールマイト「!?」
創破「その状態で戦ったら、ほぼ間違いなく貴方は死にます。勿論、それがプロとしての責務であることは重々承知してます!でも…………貴方には死んでほしくないんです。あの電車事件で助けてくれた貴方を……今度は僕が助ける番です!」
オールマイト「・・・・皇少年・・。」
死柄木「なにを小声でヒソヒソ話してる?」
オールマイト「・・・・ヒーロー・・・・オールマイトの名において」
死柄木・創破「?」
オールマイト「敵戦闘での個性使用を許可する!!」
オールマイトは声高々に宣言した!
創破「!!!ありがとうございます!!」
死柄木「・・・・フン、そんな奴が戦ってなんになる?こっちはオールマイトと同等の強さの脳無が2体もいるんだ。そっちのガリガリの奴はもう戦えない。お前は呆気なく死ぬんだよ。」
創破「・・・・。」
皇は改めて敵達を見据えるようにして立った。
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オールマイトから個性使用の許可が貰えるとは思ってなかったけど、これで心置きなく戦える。
『オイ!』
突然心の中で、心の住人の1人であるアンクの声が聞こえてきた。
『・・・・アンク』
『・・分かってんだろうなぁ?紫のコアメダルを使った後のデメリットは、今のお前の身体じゃあ精々5分が限界だ、それ以上変身したら間違いなく死ぬぞ。』
『5分か………分かった……気にかけてくれてありがとう。もしも、暴走しちゃったら……遠慮なく僕の身体を攻撃して良いから。』
『フン!そん時は、アイス5本で許してやる。』
『了解!!』
アンクとのやり取りを終え、再び目の前を見る。
創破「悪いけど、呆気なく死ぬつもりはない。それに僕は君達の方が心配だ。」
死柄木「・・・・あッ?」
創破「これからそこの脳無2体を倒す。だけどそれは戦いじゃない。
僕の一方的な蹂躙だ。」
死柄木「・・・・・・お前・・・・いい加減ウザイ。やれ、脳無。」
「「ゥゥッッッッッ!!」」
シュ!!シュュュュ!!
脳無2体は僕目掛けて拳を振りかざそうとしていた。
『来い!僕に力を!!』
シュッシュシュシュ!!シュシュ!!シュ!
バシン!バシン!バシン!バシン!
「「グゴォ!!」」
僕の中から恐竜コアメダルが3枚飛び出し、脳無の攻撃を弾き返した。
死柄木「何だ、ありゃ?……メダル?」
黒霧「脳無の攻撃を、弾き返した?」
オールマイト「・・・・皇少年……。」
シャカ!シャカ!シャカ! カチャッ!
飛び出したコアメダルは腰のオーズドライバーに自動的に装填され、オースレイターが傾いた。
皇の眼が紫色になった。
皇「・・・・・・・」ギュォーン
そして、オースキャナーが独りでに浮きメダルをスキャンした。
《待機音》ギューイン♪︎ギューイン♪︎ギューイン♪︎
キンッ!キンッ!キンッ!
プテラ!
トリケラ!
ティラノ!
ギューォオン!!
プ・ト・ティラーノ・ザウルーゥス!!
カチ…
カチカチ…
カチカチカチ…
カチカチカチカチ……
カチカチカチカチカチ…
カチカチカチカチカチカチ…
周囲に凄まじい冷気が放たれ地面が凍り始め、
「「ッッッッ!!!」」
2体の脳無は離れるのが一歩遅く凍ってしまった。が………
「グォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンン!!」
恐竜のような雄叫びによって凍った体が一瞬で砕け、軽く吹っ飛んだ。
今ここに、仮面ライダーオーズの最強フォームでもあり、暴走フォームでもある姿
仮面ライダーオーズプトティラコンボが誕生した。
「グォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンン!!」
その咆哮や冷気は脳無達だけではなく、
敵達や
死柄木「な!?・・・・なんだ!?あれ!?」
黒霧「急に・・・・気温が低く・・!?」
仲間達にも聞こえた。
緑谷は皇が敵と話をしている間にオールマイトを救出した。今は肩を貸して、入口ゲートまで避難している。
緑谷「!?わ!?なんだ!?この音!?」
切島「獣の咆哮?ていうか……なんか寒くね?」
爆豪「!!・・・・(何だ!?この背筋が凍るような気配は!?)」
轟「・・・・(俺のよりも温度が低い。)」
オールマイト「・・・・(皇少年。)」
蛙吹「ケロッ。あれって皇ちゃん?」
峰田「何だよあれ?ちょっと怖ぇぇ。」
砂藤「さみぃし!……これやったの皇か!?」
障子「USJ全体が冬のような寒さだ。」
お茶子「そうくん。」
霧雨「(………………頑張れ、そうくん。死なないで!!)」
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「グォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンン!!」
咆哮を止め、再び脳無を見据える。
オールマイトはどうやら何とかここを離れ、緑谷達と合流したみたいだ。
タイムリミットは5分……やるぞ!!
死柄木「脳無……何してる……やれ!」
脳無「「グゥゥ!!」」
脳無2体が再び近づいてくるが、
創破「フン!!」
頭部のプテラノドンの翼エクスターナルフィンを羽ばたかせ、前方に衝撃波を与えた。
それにより、脳無2体は再び吹っ飛び、地面に転がった。
白脳無「ゥゥッッ」パサパサ!
しかし直ぐに起き上がり、白色の脳無が翼を拡げ、空を飛んだ。
僕も追い掛けるようにエクスターナルフィンを拡げ、空を飛んだ。
死柄木「!(アイツ、空も飛べるのか!?)」
そこから、脚部のティラノサウルスの尾テイルディバイダーを出現させ、脳無目掛けて尻尾を振った。
オラァ落ちろ!!
ドン!!!
上手く当たり、脳無地面に叩き付けられた。
僕も地面に降りる。
立ち上がろうとしていたため、僕は一気に決めようと思った。オースキャナーを手に取り、再びメダルをスキャンした。
キンッ!キンッ!キンッ!
スキャニングチャージ
腕部のトリケラトプスの角ワインドスティンガーが白色脳無に向かって伸び人間の肩部に突き刺さった。
白脳無「!!」
創破「フン!!」
ザザザザザザザザザザザザァァァァァ!!!
そのまま、エクスターナルフィンによる羽ばたきによる冷気で氷漬けにした。
創破「オリャァ!!!」
地面に手を突っ込み、ティラノサウルスの顔を模したプトティラコンボ専用武器メダガブリュー《アックスモード》を取り出した。
創破「ハァァァッッ!!!」
氷漬けになり、動かなくなった白脳無に低空飛行で素早く近付き
創破「セイッッヤァァァ!!!!」
ジャキーン!!
白脳無「ォォォォ!!」
メダガブリューで白脳無の身体を横一閃に斬った。
紫の一閃が白脳無の身体を切り裂いた。
それにより、白脳無は氷漬けから解放されたが………
白脳無「ォォォ…ォッ…ッッッ…ッッ…………」
バタン
地面に倒れ付し、動かなくなった。
創破「よし。(まずは1体目。)」
黒霧「!!(脳無の機能が停止した!?馬鹿な!?)」
創破「(あと4分、このまま行ける!)」
黒脳無「ゥゥッッッッッ!!!」
黒脳無が4本の腕を伸ばし、僕を拘束しようとしてきた。
創破「ハッ!」
その腕を掴み、脇で挟めながら
創破「ウォォリャァ!!」
ハンマー投げの要領で黒脳無をぶん回し、空中へと投げた。
創破「ハァッ!!ハァァァッッ!!!」
エターナルフィンを展開させ、メダガブリューを持ちながら高速で接近した。
創破「これでトドメだ!!セイヤァァァァァァ!!!」
ジャキーン!!!!
黒脳無「グゥォォォォォォォォ!!」
創破「オォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!」
ドガ!ドガ!ドガ!ドガ!ドガァァァァァ!!!
紫の一閃が黒脳無に直撃し、そのままUSJの天井を突き破り、雲も突き抜け、遥か彼方へと飛んでいった。
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ゲート入口
そこにはお茶子や蛙吹達がUSJの天井を突き破り、吹っ飛んで行った脳無が見えた。
お茶子「今のって……そうくんが戦っていた敵だよね?」
障子「あぁ間違いない。オールマイトが相手にしていた敵だ。」
峰田「勝ったんだ………皇の野郎、勝ったんだよ!」
霧雨「そうみたいだな。私の魔法で見たけど、もうあの脳みそ敵は動かなくなってる。」
砂藤「マジかよ……オールマイト並の敵を2体も倒しちまなんて……スゲェ。」
蛙吹「(・・・・・・皇ちゃん、大丈夫かしら?)」
お茶子「(そうくん。)」
霧雨「・・・・・・。」
皇の勝利に喜び、声を上げる者と彼の安否が気になり物思いに耽る者に分かれていた。
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広場付近
緑谷達は怪我をして行動不能になったオールマイトを護衛しながらゲート入口まで歩いていた。
緑谷「今の衝撃って……」
轟「皇が戦っているところから聞こえたな。」
切島「・・・・やっぱ戻ろうぜ!アイツ1人でオールマイト並の強さの敵と戦ってんだろ!だったら俺達も加勢しに行かないと!」
爆豪「るせぇぞ!こっちには動けねぇオールマイトがいんだぞ!俺達が戻った所で、結果は何も変わらねぇんだよクソが!」
オールマイト「・・・・すまない。」
緑谷「!!謝らないで下さいオールマイト!」
轟「・・・・今は入口ゲートまで護衛だ。チンピラ敵もまだいるみたいだしな。」
ドゴォォォォォンン!!
「「「「「!?」」」」」
突然の爆音と衝撃に5人は後ろを振り返る、すると
「「「「「!!!!!」」」」」
目に映ったのはオールマイトがUSJの壁に開けた穴の隣に更に大きいサイズの穴が開いていた。
「「「「「??」」」」」
空中には全体が紫色で翼の生えた何者かが飛んでいた。
切島「あれって・・・・皇か!?まさか、本当にあの敵に勝っちまったのか?」
オールマイト「どうやら……そうみたいだな。」
緑谷「(オールマイトと同等の敵を倒すなんて。)」
爆豪「(あの鎧野郎が……)」
轟「・・・・・・。」
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創破「さぁ、次はどうする?」
創破は変身したまま死柄木と黒霧の前に立ち、僅かに殺気を混ぜながら睨み付けた。
死柄木と黒霧は目の前の光景が信じられなかった。
あの脳無2体はオールマイトを確実に殺す為に造られた。
その脳無2体がヒーローでもない……学生に……しかも明らかに脳無が蹂躙されていたのだ。
死柄木「なんだよ・・・何なんだよお前!!こんな奴がいるなんて聞いてねぇぞ!アイツ、俺にウソ教えやがったのか!」
創破「(アイツ?)」
死柄木「くそ!くそ!くそが!」
黒霧「死柄木弔、落ち着いて下さい!」
死柄木は子供が癇癪を起こしたように、自分の首を指でかきはじめた、それにより首の部分に引っ掻いた跡がくっきりと残っている。黒霧は何とか落ち着かせようとしたが、その時
バン!!
ギュン!
「「!!」」
死柄木「痛って!」
死柄木の腕に銃弾が当たった。だが、その銃弾は創破が撃ったものではなかった。
創破「どうやら、やっと来たみたいだな。」
創破が入口ゲートの方に顔を向けると
校長「ごめんよみんな、遅くなったね。直ぐに動ける者をかき集めて来た。」
数多くのプロヒーローと
飯田「1Aクラス委員長、飯田天哉!ただいま戻りました!」
我らがクラス委員長がいた。
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創破「・・・・・・・・(ハァッハァッハァッ。)」
創破は雄英のヒーロー達が来たとしてもまだ変身を解いていなかった。
黒霧「死柄木弔、ここは一旦出直しましょう。」
死柄木「チッ!行くぞ黒霧!」
死柄木はスナイプによって撃たれた腕を抑えながら黒霧のワープゲートの中に入った。が、死柄木は顔だけ出した状態となり
死柄木「今回は失敗したけど、次は殺してやる。オールマイト共々、貴様も皆殺しにしてやる。」
創破「・・・・・・・・。」
創破を睨み付けながらワープゲートの奥に消えて行った。
創破「ハァッ…ハァッ…ハァッ。」変身解除
創破は敵達が撤退したことを確認すると変身を解除した。
アンクに言われた制限時間5分以内に済ますことが出来たが、
創破「ハァッ…ハァッ…ハァッ…ハァッ(ヤバい、流石に無茶しすぎた。意識飛びそう。)」
度重なる能力と変身によって、かろうじて立つ体力しか残っていなかった。
創破「(あ、ヤバ…)」
ドサッ……
遂に立つ力も失い、その場に倒れ込んでしまった。
創破「(あ~~身体が動かない………みんな怪我してないよな?相澤先生も13号先生もオールマイトも無事だと良いけど。…………くそ……意識も……朦朧としてきやがった。お茶子さん…………………………霧雨…………………………梅雨ちゃん…………………」
創破「・・・・・・。」
創破は完全に気を失った。
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麗日「そうくん!!」
霧雨「皇!!」
蛙吹「皇ちゃん!!」
入口ゲートにいた3人はチンピラ敵達が雄英のヒーロー達によって拘束されたことを確認すると、倒れ込んでいた創破に駆け寄っていた。
霧雨「麗日!皇を浮かせてくれ!蛙吹は私と入口ゲートまで運ぶぞ。」
麗日・蛙吹「「分かった!(分かったわ。)」」
3人は協力し合いながら創破をリカバリーガールのいる保健室へと運んだ。
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どこかのBAR
ワープゲートが出現し、そこから死柄木と黒霧が現れた。
死柄木「・・・・・痛ってぇ・・・・・・・・完敗だ。片腕が撃たれた!脳無もやられた!手下共は瞬殺だった!!子供も強かった!平和の象徴は顕在だった!……………
話が違うぞ先生!!」
???1『違わないよ、ただ見通しが甘かったね。』
???2『ウム……なめすぎたな……敵連合なんちゅうチープな団体名で良かったわい。』
SOUND ONLYと表示されているテレビから2人の男の声が聞こえてきた。
???2『ところで、わしと先生の脳無はどうした?』
???1『1体も回収してないのかい?』
黒霧「・・・・・・吹き飛ばされました。」
???2「なに!?」
黒霧「正確な位置座標を把握できなければいくら私のワープとはいえ探せないのです……そのような時間は取れませんでした。」
???2『折角3体ともオールマイト並のパワーやスピードにしたのに……』
???1『ま、仕方ないか……3体の脳無に勝てるほどの力だったのか……思った以上に衰えてはいなかったようだ。』
黒霧「・・・・それは違います。」
???1『違う?』
死柄木「脳無1体はオールマイトにやられていた、あとの2体で確実に殺せた筈だった!!なのに!ガキの1人が脳無2体をいとも簡単に倒しやがったんだよ!」
???2『なんだと!脳無が高校生にやられたというのか!?』
???1『・・・へぇ~。どういう個性だったんだい?』
黒霧「彼は・・・・身体の中からメダルのような物を取り出したかと思えば腰にベルトに装填し、姿を変えたのです。姿を変えた彼は脳無をも越えるパワーと冷気を操り、2体とも呆気なくやられていました。・・・・約5分くらいです。」
???2『なんだと!馬鹿な!!脳無2体が……しかもガキに5分でやられただと!?』
???1『その子供のことを少し調べてみよう……弔、今回の襲撃は決して無駄では無かった筈だ。精鋭を集めよう。じっくり時間を掛けてね。
死柄木弔、次こそ君という恐怖を世に知らしめろ!!』