仮面の英雄と約束の場所   作:Kod

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準決勝の終わり、魔理沙vs爆豪

 

保健室

 

 

準決勝第1試合が終了し、創破の決勝進出が決まった

 

だが、創破と轟のぶつかり合いによってステージ全体が破壊されたため、次の魔理沙vs爆豪の試合まで時間がかかるということだった

 

そんな創破は、怪我をした轟を保健室まで運び、リカバリーガールに診せていた

 

創破「どうですか、リカバリーガール?」

 

リカバリーガール「あぁ……ただの疲労で意識を失っただけだよ、1時間もすれば目覚めるさ。怪我の方も火傷と凍傷がたくさんあるけど、どれも数日間安静にしていれば治るよ」

 

創破「そうですか……」

 

リカバリーガール「………しっかし、テレビで観ていたけどステージが崩壊する程の攻撃を仕掛けておいて、人間1人を運ぶほどの体力があり余っているなんてね……(この子、本当に底が知れないよ)」

 

創破「………それじゃあ、あとはお願いします」

 

リカバリーガール「あんたは大丈夫なのかい?」

 

創破「はい……俺は俺で治しましたので」

 

リカバリーガール「治したって………はぁ、もう何も言わないよ……ほら、用がないんだったら出ていってくれ」

 

創破「あ、はい。失礼しました」

 

そう言い、創破は保健室から出ていった

 

 

創破「………」

 

武蔵『どうかしたか、創破?』

 

ニュートン『何か気になることでも?』

 

創破「あ、いえ、何でもないです……ちょっと寄りたい所があるので良いですか?」

 

武蔵『ん?』

 

創破はA組の観覧席ではなく━━━━━━

 

 

コンッコンッ(ドアを叩く音)

 

 

???「どうぞー!!」

 

創破「失礼します」

 

霧雨「あれ、皇?」

 

創破「よっ!」

 

━━━━━次の試合の準備をしている魔理沙のいる控え室だった

 

 

霧雨「どうしたんだよ……っていうかお前、怪我は大丈夫なのかよ?」

 

創破「あぁ、それは大丈夫だ。それよりも次の試合、爆豪とだけど大丈夫か?」

 

霧雨「な~に言ってんだよ。私の強さはお前が一番知ってんだろ?」

 

創破「まぁ……だけど爆豪も結構強いから、舐めてかかるなよ」 

 

霧雨「分かってるって!ありがとな!」

 

そう伝えると、創破は控え室から出ていこうとドアに向かって背を向けたとき………魔理沙は創破の右手を掴んだ

 

創破「霧雨?」

 

霧雨「…………」

 

創破「どうかしたか?」

 

霧雨「なぁ、皇………」

 

創破「ん?」

 

霧雨「お前、麗日となんかあったのか?」

 

創破「えっ?」

 

霧雨「………麗日、爆豪との試合が終わって観覧席に戻ってきた時、雰囲気が違ってたんだよ。何かこう………時々何かを思い出して顔を赤らめせて、恥ずかしがってる感じがしてな」

 

創破「恥ずかしがってる?」

 

爆豪との試合に負け、悔しい想いをしているのは分かる

 

だが、恥ずかしがっているとは………

 

創破「霧雨の勘違いじゃないか?」

 

霧雨「………お前、爆豪と麗日の試合が終わった後席立ったよな……もしかして麗日のとこに行ったんじゃないか?」

 

創破「あぁ、ちょっと心配でな……お茶子(・・・)は昔から結構自分で悩み事を溜め込んでしまうタイプだったからな。だから幼馴染みとして溜め込んでしまわないように「お茶子?」俺のま……えっ?」

 

創破の話を遮るようにして、魔理沙は「お茶子?」と言った。創破が魔理沙の方を見ると……魔理沙の瞳がどこか、焦点が合っていないような気がした

 

霧雨「お前……お茶子のことさん付けで呼んでただろ……何で呼び捨てにしてんだよ」

 

創破「それは、お茶子から呼び捨てにしてくれって言われて……」

 

霧雨「何でそういう展開になってんだよ!お前麗日のこと励ましに言っただけなんだろ!」

 

魔理沙は声を荒げ、怒りを込めたように創破に問い詰める

 

創破は控え室で泣くのを我慢し、無理して強気でいたところをお茶子に胸を貸したこと。体育祭前にお茶子と約束したことを話した

 

創破「こんな感じ?」

 

霧雨「………ふ~~ん」

 

ジト目で不機嫌そうな顔を魔理沙は隠さずにいた

 

霧雨「おい、皇」

 

創破「うん?」

 

霧雨「私とした約束も覚えるてるよな?」

 

創破「………え?」

 

何か約束したっけ、と少し考え込んでいた時、もしかしてと思った

 

創破「約束ってもしかして、心操がA組を訪れた日の特訓で俺が全力で戦って欲しいって言ったこと?」

 

霧雨「そうだ!……けどすぐ言葉が出てこなかったってことは忘れてたな!」

 

創破「いやいやそうじゃなくて、あれって約束と言うよりかは頼み事っていうか………」

 

霧雨「私にとっちゃああれは約束なんだよ!」

 

そう言っている中、プレゼントマイクからステージの修理が終わったという放送が聞こえてくる

 

霧雨「まだ色々と言いたいことはあるが、とにかく!約束通り、私は勝ち上がる!勝ち上がるから皇は観覧席で私の試合を見ながら対策でも練っていろ、じゃあな!!」

 

魔理沙は少し強引に創破を控え室から出て行かせた

創破はドアの前で一瞬でキョトンとしたが、魔理沙の言う通り試合を見て対策を練らないと思い、A組の観覧席まで走って行った

 

霧雨「ハァ……馬鹿」

 

魔理沙はドアにもたれかかりながら呟く

ちっともこっちの気持ちを分かっていない者に向かって

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

プレゼントマイク『さぁステージ修復もようやく終わった!!いよいよこの体育祭も終盤に差し掛かる中!!決勝に進むもう1人の選手は誰になるのか!!?』

 

セメントスによって綺麗に修復したステージ上には、魔理沙と爆豪が立っていた。爆豪は今までの試合ではポッケに手を入れた状態から始めていたが、この試合では両手を広げ瞬時に爆破を行えるように構えていた

 

爆豪「(この金髪女はあの鎧野郎と一緒で遠距離でも近距離でも攻撃可能なオールラウンダー。しかも、空を飛べる分機動力は認めたくねぇが今の俺よりも上)」

 

爆豪は今まで見せた攻撃手段や移動手段を思い浮かべながら、魔理沙の攻略を考える

 

いつも怒鳴り散らし、大声をあげている爆豪だが頭は人並み以上に優れている。戦闘時ならば、尚のこと

 

爆豪自身の個性やそれを応用した戦闘スタイルは天性の才能とも呼べるもの

それは本人も自覚し、普段の強気な態度に繋がっていた

 

だが、そんな爆豪でも勝てるかどうか分からない同級生が3人いた。その内の1人が霧雨魔理沙

 

霧雨「(爆豪勝己……こうやって向き合っているだけでA組の中でもかなりの才能を持っていることを感じ取れる)」

 

魔理沙も構えを取り、目の前にいる対戦相手から目を離さないようにする

 

プレゼントマイク『いくぜ準決勝!!第2試合!!』

 

爆豪「(勝つ!!)」

 

霧雨「(必ず……勝ち進む)」

 

プレゼントマイク『霧雨vs爆豪!!Ready~!!Fight!!』

 

合図と共に真っ先に行動したのは爆豪であった

爆豪は両手の掌から爆破を連続で起こし、魔理沙に急速で接近し右手を大きく振りかぶる

 

爆豪「死ねぇ!!」

 

魔理沙に向かって至近距離から爆破を発動させた

だが爆豪はその爆破を利用して上空に浮き、魔理沙の背後に回った

 

1発目の爆破は囮で本命は背後に回り、背中に爆破を喰らわせることだった。最初の爆破により煙によって視界を塞ぐことで確実に攻撃を当てる算段であった、だが

 

霧雨「おらよ!!」

 

爆豪「がはっ!?」

 

魔理沙はたじろぐことなく、まるでこうなることを読んでいたかのように素早く後ろに向かって蹴りを出す。腹に入り込み、爆豪は咳き込みながらも魔理沙から目を離さず少し距離を取った

 

霧雨「もろに入ったみたいだな、大丈夫か?」

 

爆豪「くそがぁ……!!」

 

 

プレゼントマイク『霧雨、爆豪の攻撃をもろともせず後ろ蹴りを喰らわせた!結構重いのが入ったみたいだぞ!』

 

相澤『爆豪の作戦も悪くはなかったが、あれを防ぐだけでなく反撃したか………』

 

 

魔理沙の一連の動きに、A組の観覧席にいる生徒達も驚いていた

 

緑谷「凄い。かっちゃんの動きを、霧雨さんは完全に読んでたみたいだ……あのかっちゃんの……」

 

創破「霧雨だったらあれぐらいの動き、何度でも防げるし反撃も可能だ。俺との特訓でああいう攻撃はよくやったりやられたりしたから」

 

緑谷「そ、そうなんだ………」

 

緑谷が創破の言ったことに少なからず衝撃を受けている中、爆豪は再び攻撃を仕掛けにいった

それに対して魔理沙は箒を召喚し、空へと逃げながら緑色のエネルギー弾を放つ

 

かなりのスピードだったが爆豪は避け、宙にいる魔理沙を追いかける

 

だが今の爆破の威力では魔理沙のいる高度までは辿り着けない。その現実に爆豪は大きく舌打ちをする

 

爆豪「(くそが、あの女!!見下すように飛びやがって!!)」

 

仕方なく地面に一度着地し、魔理沙は箒に乗りながら円を描くように飛行している

 

魔理沙「さぁ、いくか」

 

魔理沙は両手に赤い魔法陣のような物を発生させ、手を下に向ける

 

魔理沙「炎符『シューティングフレイム』!!」

 

その言葉と同時に、魔法陣からマシンガンのように炎弾が発射された

 

爆豪「ッ!!チッ!!」

 

爆豪は爆破で迎え撃とうと思ったが、数の多さを見て回避に専念した

 

 

プレゼントマイク『霧雨、炎を弾丸のようにして爆豪を攻撃!!爆豪回避で手一杯か!!』

 

 

爆豪「舐めんじゃねぇよ、くそが!」

 

爆豪は上空にいる魔理沙に向かって両手を合わせ、掌を向ける

 

爆豪「閃光弾(スタンドグレネード)!!」

 

BOOOM!!!

 

霧雨「ッ!!」

 

爆豪は爆発による強い光を発生させた

魔理沙は一瞬目を瞑ってしまう

その隙を突き、爆豪は爆速ターボで高速で近付き、爆破を当てようとする

 

だが魔理沙は、炎弾を止めることなく、宙にいる爆豪を捉えて浴びせる

 

爆豪「ぐがっ!!」

 

炎弾は爆豪の身体に当たり、地面に落下。魔理沙を睨みつけながら再び回避に徹し始める

 

爆豪が回避した炎弾はステージ上に被弾し、そこかしこで炎柱が上がり出している。それにより、爆豪が移動出来る範囲も狭まってきた

 

爆豪「くそが!……ハァッ、ハァッ」

 

しかも炎柱は消える様子はなく、周囲の温度が徐々に上昇してきた。その暑さによって、ステージ上にいる爆豪と近くにいるミッドナイトやセメントスは汗をかき始めた

 

普通の人ならば真夏のような暑さに力が入らなくなってしまうが

 

ドッカァァァン!!!

 

爆豪「死ねやゴラァ!!!」

 

霧雨「おっと!」

 

さっきまで宙に浮いていた魔理沙に届かなかった爆発が、当たる程強力なものとなっていた

 

 

プレゼントマイク『おっとこりゃあ!!?爆豪の爆破が霧雨に届いて来ている!!急にパワーアップしてきてんじゃねぇか!!』

 

創破「(あの炎は普通の炎じゃないんだっけか、魔法によって本人の体力が尽きるまでは燃える……そして周囲の温度は真夏並みに暑くなる)」

 

切島「爆豪が一方的に攻められてる……まじかよ」

 

上鳴「あのまま行ったら、爆豪足場なくなっちまうんじゃ……」

 

芦戸「爆豪のあの爆破も、空を飛んでる魔理沙には届いてないから………あれ、これってまさか詰んでんじゃ?」

 

緑谷「いや、かっちゃんを甘く見ちゃ駄目だ。かっちゃんのことだから何か対策を立てて反撃を仕掛けてくる筈。霧雨さんは知らないかもしれないけど、かっちゃんの爆破は汗の量に比例して威力が高くなるんだ」

 

お茶子「えっ、そうなん?」

 

緑谷「かっちゃんの個性の『爆破』は、掌の汗線からニトロのような汗を出してそれを爆発させているんだ。だから気温が高くなれば汗線が開きやくなり、より強力な爆破を起こせるようになる」

 

お茶子「なるほど、ちょっとずつ爆豪君の爆破の威力が高くなってるのはそのせい……」

 

緑谷「霧雨さんが知らないとはいえ、炎を出してしまったら」

 

創破「いや緑谷……多分この勝負、霧雨の勝ちだ」

 

緑谷・お茶子「「えっ?」」

 

緑谷の発言に対し、創破は魔理沙が勝利すると言った

 

お茶子「何でなん、そうくん?」

 

創破「もし俺の仮説が正しければ……あと少しで爆豪は爆破を出せなくなる」

 

緑谷「えぇ!?」

 

切島「ど、どういうことだよ!!」

 

創破「まぁ、見てれば分かるよ」

 

 

爆豪「くそが!チョロチョロと避けてんじゃねぇ!!」

 

BOM!

 

爆豪は箒に乗ってフィールド上空を自由に飛んでいる魔理沙に何とかして爆破を当てようとしていた

 

魔理沙が炎を連発して出したことで爆豪は汗をダラダラ流しており、爆破の威力も上昇していた。だが魔理沙はそれを嘲笑うかのように軽々と全て避けている

 

まるで自分が遊ばれているように感じ、爆豪は更に怒りを増す

 

霧雨「(よ~しよ~し、そろそろだな)」

 

魔理沙は今まで出していた赤色の魔法陣を消し、今度は水色の魔方陣をフィールド全体に埋め尽くす程、無数に出現させた

 

爆豪「ッ!?」

 

霧雨「水符『ウォーターカノン』!!」

 

その瞬間、魔方陣から大量の水が滝のようにフィールド全体に放たれた

 

爆豪はダイレクトに水を浴びてしまうが、量が多いだけでそれほど勢いもなかったため難なく防御することが出来た

 

暫くすると水が流れなくなり、水色の魔方陣も消えていた

 

爆豪「(何企んでやがんだ?あの金髪女……)」

 

さっきの水に何か仕掛けがあるのかと思ったが、ただの水。もっともさっきまで汗を流す程暑かったため、冷たい水を浴びたことで身体がさっぱりしたぐらいだった

 

 

爆豪が考えていると、今まで箒で飛んでいた魔理沙が地上へと降りてきた

 

爆豪「金髪女!何の真似だ!」

 

霧雨「そろそろ終わらせようと思ってな。この試合、私の勝利で!!」

 

爆豪「あぁ!?ふっざけんな、死ねぇ!!」

 

爆豪は魔理沙に爆速ターボで近付こうとした……だが

 

爆豪「ッ……ッ!!」

 

霧雨「隙あり!」

 

ズガッ!!

 

爆豪「ッァ"ァ"」

 

霧雨「『マスターインパクト』」

 

魔理沙は一瞬で距離を詰め、爆豪の鳩尾に己の拳で『マスターインパクト』を叩き込ませた

 

爆豪は意識を刈り取られ、前のめりに倒れる

 

霧雨「中々だったぜ、爆豪」

 

ミッドナイト『爆豪君戦闘不能!!霧雨さん、決勝戦進出!!』

 

『『『『『WAAAA~~~!!!』』』』』

 

プレゼントマイク『遂に決まったぁ~!!準決勝第2試合、激闘を制したのは!!霧雨魔理沙だぁ~~!!』

 

プレゼントマイクの声が響き渡り、爆豪がハンソーロボで運ばれる中、魔理沙は1Aの観覧席にいる創破を見つめていた

 

霧雨「(いよいよだぜ、最後の試合。本気の本気でいくぞ、そうくん!)」

 

そう心の中で呟くと、魔理沙はフィールドを後にする

 

 

その頃、1A観覧席ではなぜ爆豪が負けたのか疑問に思う者が大勢いた。あの時、爆豪は確かに爆破を起こし、近付こうとする動きがあったことはA組の誰の目から見ても明らかだった

 

だが、何故あの時爆豪はらしくない隙を晒してしまったのかが分からなかった

 

緑谷「あの時、かっちゃんは爆破を発動させようとしたけど……何であの時不発になったんだ?」

 

お茶子「だよね……爆豪君、魔理沙ちゃんの攻撃で汗結構流してたのに………」

 

創破「だからだよ、お茶子」

 

お茶子「……えっ?」

 

創破「だからこそ霧雨は爆豪の個性を封じることが出来たんだ」

 

お茶子「それってどういう?」

 

緑谷「……あっ!!」

 

創破「どうやら緑谷は気付いたみたいだな。霧雨の作戦を」

 

お茶子「作戦?」

 

緑谷「霧雨さんはまず、炎でフィールド上の温度を上げてかっちゃんに大量の汗を掻かせた。そうすることでかっちゃんの汗腺が普通の時より広がっていたんだ」

 

創破「そもそも汗は人間の体温調整のために身体から出るもの。夏みたいな暑い日は身体を冷やすために大量に出す。だけど霧雨は爆豪に向かって大量の冷水を浴びせた。そうするとどうなると思う?」

 

お茶子「そりゃあ身体が冷えて汗を出さなくても……あっ!!」

 

創破「そう。急激に身体が冷まされたことで脳はもう汗腺を開く必要はないと考えて、一気に汗腺は縮んでしまう」

 

緑谷「汗腺が縮まれば爆破に必要な汗が出なくなって爆破も出なくなる!」

 

創破「そういうこと。そうして霧雨は爆破が出来なくなった爆豪の一瞬の隙を突いたってこと」

 

緑谷「凄い……(あのかっちゃんを……しかも彼女自身は殆ど無傷……皇君もそうだけど、霧雨さんも何て強さなんだ)」

 

緑谷はクラスの中でも別格の強さの2人、創破と魔理沙を見て思った。自分がオールマイトのようなヒーローになるための道は、まだまだ遠いと思いながらも、体育祭最後となる試合がこの2人の直接対決

 

どんな試合になるのかと緑谷は創造を膨らませた

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

轟と創破の試合が始まる数分前

 

 

ヴヴヴゥ(飯田の身体バイブレーション)

 

緑谷「うわぁ何だ!?」

 

飯田「……あぁすまない電話だ」

 

緑谷「電話か……(凄い震えてたけど)」

 

飯田「(母さんから?)」

 

飯田「すまない、少し出てくる」

 

緑谷「う、うん」

 

飯田はステージの廊下へ向かい、電話に出る

 

飯田「もしもし、母さんですか?すみません、試合は負けてしまいました。不甲斐ないです」

 

飯田母『違うの!!その事じゃなくて……天哉、落ち着いて聞いて……!!天晴が………兄さんが………(ヴィラン)に……!!』

 

飯田「……えっ?」

 





路地裏


『こちら保須警察署、至急応援頼む!!』

『ヒーローがやられた!酷い出血だ、至急救急車を寄越してくれ!!』

『恐らくまたアイツだ!』

『ヒーロー殺しか!!』

『くそ、これで何件目だ!!』

『早く来てくれ、まだ息はあるんだ!!』

創破達が雄英体育祭を行っているなか、保須市ではパトカーのサイレントが町中に鳴り響いていた

警察やヒーローが慌ただしく動いている。その理由は、路地裏で血を大量に流している現職のヒーローがいたからだ

ヒーローコスチュームは激しい戦いによってなのかボロボロであり、血がコスチュームだけでなく地面や壁にベッタリと付着していた

ようやく救急車が来て、瀕死のヒーローを担架に乗せて運ばれていく。その様子をビルの上から1人の男が獰猛な笑みを浮かべ、見下ろしていた

???「名声………金………どいつもこいつもヒーロー名乗りやがって………てめぇらはヒーローなんかじゃねぇ……彼だけだ」

その男の外見は、まるで獣。血に飢え、最後の一滴まで吸い付くす獣のような姿。刃こぼれした日本刀、サバイバルナイフを全身に仕舞い、赤いマフラーを首に巻いている

???「お前らは気付きもしない……偽善と虚栄で覆われた……ハァッ……歪な社会………ヒーローと呼ばれる者ども………俺が気付かせてやる……」

その男の名は、ヒーロー殺しステイン

これまで17人のヒーローを殺害、23人のヒーローを再起不能に追い込んだ連続殺人鬼


「探しましたよ、ヒーロー殺しステイン」


ステイン「ッ!!」

声の主目掛け、ステインは素早く日本刀を抜いた

刃の先にいたのは、人ではなく黒い空間であった
そこから現れたのは、USJ事件にて創破達A組と交戦した敵の1人、黒霧だった

黒霧「落ち着いてください、我々は同類です」

ステイン「…………」

黒霧「悪名高い貴方に是非とも会いたかった。お時間少々よろしいでしょうか?」

ステイン「………」

そしてその場には誰もいなくなった 
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